2020年03月壱分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【人物紹介】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。
射手 :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。
忍 :忍術を使う東国から来た冒険者。
シーフ :素早さは天下一品の冒険者。
新米冒険者 :勇者にふりまわされる新米の冒険者。
その他 :聖獣、野盗。
【聖獣の子供】
プニプニ勇者と従者は聖獣の子供を見に行った。生後一ヶ月の子聖獣は勇者とほぼ同じ大きさで、モフモフの産毛に包まれ、子聖獣同士でじゃれ合っている。
「もっふ!」
そして気付くと勇者も子聖獣と一緒に、母聖獣のお腹の辺りで丸まっていたのだった。
(馴染みすぎです、勇者様)
【封印紙】
新米冒険者は部屋のドアに幾つもの封印紙が貼られているのに気付き、慌てて宿の者に確認に行った。するとあれはオモチャの封印紙で、プニプニ勇者が面白くてペタペタ貼ってしまうのだと謝られた。
「すみません。いつもあのドアに貼っちゃうんですよ」
(え…)
それはそれで怖い。
【桃の花】
街の聖樹であるその木は既に満開だった。
「勇者様、桃の花ですよ」
「もーも」
「それだと牛さんみたいですね。モモですよ、モ・モ」
促されてプニプニ勇者は再度言ってみる。
「もっも」
真似をする勇者に従者は微笑んだ。
「もっも、たぺゆ」
「実が成るのはまだ先ですね」
【万歳のポーズ】
「ばんじゃーい」
声に気付いて従者が見るとプニプニ勇者が万歳をしていた。
「服が汚れたから着替えたいんですね」
これは着替えの時のポーズなのである。
「でもこれからボス戦なので後にしましょうね」
そして勇者は万歳したまま抱えられ、安全な所に移動させられたのだった。
【天下一品】
野盗の一人とシーフが対峙した。
「お前が俺様の相手か?」
「俺の素早さは天下一品だぜ」
だが野盗は笑みを浮かべる。
「お荷物を抱えてるってのに?」
シーフはプニプニ勇者を抱っこしていたのだ。
「ハンデだよ。それにおんぶするから問題ない」
シーフは面倒見が良かった。
【千里眼 レンタル】
「勇者の記録晶を借りたい」
財務将が千里眼を訪ねた。
「畏まりました。今回は3晶ですね」
新しい晶を渡す際、主が声を掛ける。
「ふふ、3晶は勇者が…」
「あ、ネタバレは止めて下さい!前情報無しで一気観するのが楽しいんですから」
プニプニ勇者の記録晶、好評レンタル中。
【忍 装束】
プニプニ勇者は忍が作った忍装束を着て歩き回っていた。
「某の国では童の頃よりこの格好で修行する也」
皆の評判は良かったが、離れた場所に座っている射手だけは険しい目付きである。
(おっと、射手殿はお気に召さなかった也か)
だが実はその逆だった。
(忍、グッジョブ!)
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まだ続きますので、次回もよろしくお願いします。