2023年02月弐分「戦士の休日」一緒に留守番
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
■戦士の休日
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
射手 :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。
宿屋の夫婦 :宿屋を経営している夫婦。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
防具屋 :冒険者たちの防具を扱う店。
【戦士の休日 一緒に留守番】
「皆、出かけちゃったのよ」
宿屋のおかみは、ガランとした食堂で戦士に説明する。
「従者くんもギルドの座学だから、勇者ちゃんはお留守番なの」
「おるるらん」
一人で遊ぶプニプニ勇者を抱っこすると戦士は言った。
「今日は俺も休みだから、一緒に留守番するか?」
「しゅる」
【戦士の休日 朝食】
「飯を頼む」
プニプニ勇者と留守番する戦士は、まず腹ごしらえをする事にした。
「はい、どうぞ。勇者ちゃんはもうご飯を食べたからおやつね」
「おやちゅ」
「もうそんな時間か?」
「もうそんな時間よ」
休日の遅い朝食をのんびりと楽しむ戦士だった。
「うまいな」
「うまま」
【戦士の休日 裏庭の鍛錬】
「勇者、裏庭で鍛錬だ」
遅い朝食を終えた戦士はプニプニ勇者を連れて裏庭へ出る。
「ほら、こっちだ」
「ぴゃー!」
「高い高い!」
「たっかー!」
「グルグルー」
「くゆくゆー」
勇者と追いかけっこしたり、高い高いしたり、持ち上げて回転したり、戦士は食後の軽い運動をした。
【戦士の休日 長所】
「あっちゅ」
柵に顔をくっつけ、あっちへ行きたいとプニプニ勇者は戦士にせがんだ。柵の向こうは鍛錬場で誰もいない。
「行くか?」
「いきゅ!」
しかしピョンピョンする勇者を戦士が止めた。
「待て。本当に安全か確認する」
この慎重さが戦士の面倒な所であり、良い所である。
【戦士の休日 鍛錬場】
「鍛錬場だぞ」
「ぴゃー!」
鍛錬場はいつも冒険者たちが剣や魔法などの訓練をしていて危ないので、プニプニ勇者は入れてもらえない。
「転ぶなよー」
しかし今日は誰もいないので特別だ。
(どこかに射手がいるみたいだが大丈夫だろう)
射手は勇者が心配で密かに見守っていた。
【戦士の休日 午後の予定】
「あぐあぐ」
いっぱい遊んだプニプニ勇者は、宿屋兼食堂で戦士に見守られながら昼食をとっていた。
「午後はどうするの?」
宿屋のおかみが尋ねる。
「防具屋に用がある」
「ぼーぐやしゃん!」
すぐに勇者が反応した。
「お前も行くか?」
「いきゅ」
午後の予定は決まった。
【戦士の休日 外出時のお約束】
「勇者ちゃん、迷子にならないように手をしっかり繋いでいるのよ」
「てって」
宿屋のおかみに言われ、プニプニ勇者は元気に手を挙げる。
「手を繋げない時は戦士にギュッとして離れないようにしてね」
「ぎゅう」
只、約束しても勇者は出た途端に忘れる。
「ぴゃー!」
「おーい」
【戦士の休日 今日は特別】
「おかーもの」
市場に来るとプニプニ勇者は戦士の手を引っ張った。
「勇者、市場で買い物はしないぞ」
戦士が言うと勇者は手を伸ばす。
「おかしゅ」
「菓子が食べたいのか?勝手に買うと怒られるんだけどな…今日は特別だ」
戦士は勇者に甘かった。
「一個だけだぞ」
「ぴゃー」
※お読み頂き、ありがとうございます!次回に続きます。
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