2020年02月五分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【人物紹介】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。
主事と各将 :千里眼と主を管理する秘書的な存在と、主の下で働いたり会議する方々。
射手 :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。
忍 :大陸にやってきた忍術を使う冒険者。
その他 :勇者の定宿に泊まっている新米の冒険者。
【呪文】
「ぷーてーんーぎゅー」
プニプニ勇者が宿屋の中庭で何かを唱えている。冒険者が何の呪文なのかと尋ねると、従者は呪文では無いのだと答えた。
「あれはプティングって言ってるんです」
「菓子の?」
今日のおやつは勇者の好きなプティングで、勇者は嬉しさを表しているだけだった。
【対策会議】
最後の議題はプニプニ勇者についてだった。
「今の所、大きな動きはありませんが、勇者という存在は無視できません」
「参考として千里眼による記録晶の映像をご覧下さい」
「だっこ」
「ごっはん!」
「あーそーんーでー」
「今まで通り観察のみという事で」
会議は終了した。
【妙な気配】
「宿で妙な気配がするっていうの」
昨日から泊まっている冒険者の不安をおかみが常連たちに相談していると、忍が発言した。
「某も宿にいたが何も感じなかった也。プニプニ殿が遊歩してたくらいで」
あ、それだ
皆は気付いた。プニプニ勇者の気配を妙なものと勘違いしたのだと。
【勇者の荷車】
従者に引かれる小さな荷車にプニプニ勇者は乗っていた。勇者用に作った荷車は、本体が四角い籠になっており、中はフワフワで立っても座っても寝ても良し、囲みのおかげで勇者が勝手に居なくなるのも防げた。ただしダンジョンには向いていない。
「突っ掛って前に進めない!」
【忍と射手】
自身に目を光らせる存在に忍は気付いた。
(プニプニ殿の周りの冒険者は気のいい者ばかりだと思っていたが、これ程に鋭い視線を放つ者がいるとは、やはり侮れぬ也)
しかし忍を注視していた射手は違う事を考えていた。
「ちゅのぴ、あちょぼー」
(プニプニに新しい遊び相手が!)
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まだ続きますので、次回もよろしくお願いします。