2022年09月参分 風のマント
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
踊り子 :魔法の舞を踊る冒険者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
料理方 :勇者の定宿兼食堂の料理担当。
風渡り :口笛で風を操る一族。
知の賢者 :七賢人の一人。膨大な知識を持つ。
【風渡り】
ピュー!
「口笛を吹くと、風が向こう側へ運んでくれます」
風渡りが口笛を吹き、移動するのを見て、プニプニ勇者たちも挑戦する。
「ぴぅーぴぅー」
しかし勇者は口笛が分からず、一生懸命に口真似していた。
「口笛が吹けない方はこちらからどうぞー」
その為のサポートもある。
【風のマント】
「これが風のマントです」
「まーと」
「勇者、装着してみて下さい」
「ちょーちゃきゅ」
プニプニ勇者はマントを着てピョンピョンする。
「そのマントを着るとどうなるんですか?」
「強風が吹くとヒラヒラ、フワフワします」
「ひりゃふりゃ」
風のマントに特別な効果は無かった。
【宿屋の2階】
「そっと」
「勇者様、今日は雨がバシャバシャで風がゴーゴーだからお外には行きませんよ」
従者はプニプニ勇者に言った後に付け足す。
「その代り2階へ冒険に行きましょう」
勇者にとって宿屋の2階は時々しか行けない特別な場所なのだ。
「ぴゃー!」
(1階と変わらないけどね)
【知の賢者】
「勇者よ、ここには有りと有らゆる知恵が集まっておる」
知の賢者はプニプニ勇者に説明する。
「それでどんな知恵を借りに来たのかな?」
知の賢者の問いに、勇者は袋に入った何かを渡した。
「ぷええんと!」
「日頃のお礼だそうです」
それは冒険者たちからのプレゼントだった。
※「敬老の日」でした。
【甘煮】
「たーいまー」
プニプニ勇者が散歩から戻ると食堂には甘い匂いがした。
「勇者、今日はサツマイモの甘煮だぞ」
「やきゅーも?」
「煮てるから焼き芋じゃないな」
「にゅてる」
「甘い芋だ」
「おーも」
甘煮が分らなくても、料理方の作るおやつが美味しいことは分かる勇者だった。
【踊る謎 踊り子の影響】
「踊り子、もう少し待っててくれ」
「仕方ないなあ」
待ってる間、暇な踊り子は踊りの練習を始めた。
「タン、タタン♪」
「おどりゅこー」
「勇者ちゃんも踊る?」
「おどりゅー」
「タタターン♪」
(また踊ってる)
プニプニ勇者が突然踊り出すのは、確実に踊り子の影響である。
【市場の異変】
「お!」
プニプニ勇者は異変に気付いた。
「勇者、市場の様子が変わっているのが分かるか?」
店主が話し掛ける。
「サツマイモ、カボチャ、キノコ、クリ」
「ちゃつまーも、かもちゃ、にょこ、くりゅ」
その言葉を聞いて従者が言った。
「秋ですね」
「秋だねえ」
「あきゅ」
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