2022年06月四分「精霊界の散歩」最終回・他
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
裏庭 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋の裏庭。勇者の遊び場がある。
■精霊界の散歩
猫姿の精霊 :勇者を守護する為、定宿の裏庭にいる。
海の精霊 :巨大な海月。金の鮭を生み出す力を持っている。森の王とは知り合い。
森の王 :熊の精霊。人の姿で村に来ることがある。性格は内気。
獣の精霊 :猫姿の精霊の知り合い。
獣の里 :猫姿の精霊の地元。
【精霊界の散歩 元の姿】
「だっこー」
獣の精霊が裏庭への移動光を作って帰ろうとした時、眠いプニプニ勇者が猫姿の精霊に抱っこをねだりだした。
「にゃんー」
≪猫はヒトを抱っこできないんだ≫
それを見て獣の精霊が言う。
≪精霊の姿に戻れば?≫
≪あ!≫
元の姿の事を忘れていた猫姿の精霊だった。
【精霊界の散歩 別れ】
「にゃー、ちゅき」
≪抱っこくらいで大げさだぞ、勇者≫
元の姿に戻った猫姿の精霊に抱っこしてもらい、プニプニ勇者は頬っぺたをギュッとした。
≪帰るぞ≫
「かーる」
≪元気でね≫
≪またな≫
「ばっぱーい」
そして獣の精霊に見送られ、猫姿の精霊と勇者は裏庭へ帰るのだった。
【精霊界の散歩 帰還】
≪戻ったぞ≫
元の姿の精霊に抱っこされて、プニプニ勇者は裏庭に帰ってきた。
「じゅー!」
すぐに勇者は従者を見つけて走って行く。
「今日はずっと遊んでましたね、勇者様」
それを見届け、猫の姿に戻り、眷属(猫)に囲まれて安堵する猫姿の精霊だった。
≪肩の荷が下りた≫
【精霊界の散歩 何で?】
「にゃーとぷっかーと…」
「勇者様、また猫さんと遊んでたんですか?」
プニプニ勇者と従者が話していた時、猫姿の精霊の所へ一匹の猫がやって来た。
<精霊様、知らない奴がいるよ>
≪誰だ?≫
見ると森の王(熊)が目立たない様にキョロキョロしている。
≪何でいるんだー!?≫
【精霊界の散歩 最終回】
≪何してるんですか…?≫
猫姿の精霊は、隅で興味深げに裏庭を見る森の王(熊)に尋ねた。
≪海の精霊に勇者の住まいを記録してきてって言われたんだ≫
その後、プニプニ勇者の裏庭には森の王を始め色々な精霊が現れるようになったのだ。
「くんまー」
≪勇者ー≫
(また来てる)
【勇者の歌】
「ゆうちゃっちゃー♪ゆうちゃったー♪」
従者の横でプニプニ勇者が楽しそうに歌っている。
「何の歌ですか、勇者様?」
「それは勇者の歌ヨ!歌うと勇気100倍なのネ!」
(道化師さんが作ったんだな)
数日後。
「勇者ッしゃー♪勇者ッだー♪」
一部の冒険者の間で流行っていた。
【効果音】
「じゃーん!ゆうちゃー!」
プニプニ勇者は、自分で「じゃーん」と言って物陰から飛び出した。近頃お気に入りの遊びである。
「じゃーん!…お?」
勇者が飛び出ると誰も居ない。
「勇者様、こっちですよ」
「こっちゅ」
方向感覚がズレて、飛び出る場所を間違えた勇者だった。
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