2022年02月四分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
考古学士 :ダンジョン迷子センターの探索スタッフ。方向音痴。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋
料理方 :勇者の定宿兼食堂の料理担当。
猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる。
門監 :虚実の門を守る者。
顔役 :勇者に相談しにきた村の代表。
図書館長 :図書館の長。厳格。
【精霊の眷属】
≪眷属たちよ、今日は百年に一度の集会だ≫
精霊は群がる眷属に話し掛ける。
≪改めて我が守護する勇者を紹介する≫
「ゆうちゃよ」
プニプニ勇者が現れると眷属たちは一斉に合唱した。
ニャー!
「にゃー!」
「裏庭に猫が沢山集まってる!?」
猫姿の精霊の眷属は猫である。
※これをツイートした2022年2月22日は、鎌倉時代以来800年ぶりの「スーパー猫の日」でした。
【雪の菓子】
「もう少しですよ、勇者様」
従者は雪に小さな鍋を埋め、グルグルと中身をかき混ぜていた。
「ぐゆぐゆ」
プニプニ勇者が少しずつ固まっていくそれをジッと眺めていると、しばらくして従者が言った。
「アイスクリームできましたよ」
「あいちゅ!」
雪で作るアイスの完成である。
【虚実の門】
「勇者よ、虚実の門を開く事ができるか?」
「できる」
門監に問われ、プニプニ勇者は門にくっついて押し始めた。
「うーしょ」
しかし門は開かず、不思議そうな勇者は門の前に立つと言った。
「あけてー」
「あ!」
虚実の門を開ける方法は、開けて欲しいと頼む事なのである。
【プニプニ物質】
「部屋をプニプニ分で満たせ」
それが部屋から出る方法だった。
「こっちには勇者がいるから簡単だ」
「きゃんたん」
「でも勇者様のプニプニが持つかな?」
「勇者を信じろ」
「そうだね」
新米剣士と従者の会話の聞きながら、新米剣士は疑問に思う。
(プニプニ分って物質なの?)
【説得】
「勇者様は動物の言葉が分かるとか。その力で村の動物を説得して欲しいのです」
「ちぇっときゅ」
プニプニ勇者へ懇願する顔役に従者は困惑した。
「勇者様は動物の言葉が分かるかもしれませんが、説得は難しいと思います」
「それはプニプニだからですか?」
「プニプニだからです」
【テイクアウト】
「料理方さん、特別甘味お願い」
考古学士が注文すると、プニプニ勇者は訳も分らずそれに続く。
「ゆうちゃも」
「勇者様はおやつを食べたばかりでしょう?」
「ゆうちゃも」
勇者を止める従者を見て考古学者は決断する。
「テイクアウトで!」
今回は持ち帰りにする事にした。
【目的の本】
厳格な図書館長は目的の本を見つけると写しを始めた。
「これに書かれた事を実行して下さい」
文字と図が書かれた紙をプニプニ勇者に渡す。
「お?」
不思議そうな勇者に微笑みかける。
「きっと美味しい焼き菓子ができるでしょう」
「おかしゅ!」
それは菓子作りの本だった。
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