2022年01月弐分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
考古学士 :ダンジョン迷子センターの探索スタッフ。方向音痴。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
邪遣い :邪に遣える者たち。
鏡師 :魔鏡など特別な鏡を作る技師。勇者の証拠が必要。
雪竜 :万年雪を抱く山に住んでいる竜。
【なぞなぞ】
「勇者ちゃん、なぞなぞしよう」
考古学士がプニプニ勇者に問題を出す。
「小さくてプニプニなのはだーれだ?」
「ちぇんち!」
「せ、戦士さんより小さいかな」
「じゅー!」
「ご飯が好きだよ」
「にゃー!」
勇者は自分の事をプニプニだと思っていないので正解は出ないのだった。
【泳ぐ勇者】
プニプニ勇者は手をブンブンした。
「ちゃー!」
そして足をパタパタさせる。
「ぴゃー!」
そんな勇者を見ていた従者は聞いた。
「勇者様、泳いでるんですか?」
「およく」
元気に答える勇者だが、どうしてこんな冬の日に、布団の上で、突然泳ぐ練習を始めたのかは謎である。
【邪遣いの結界】
石像が光ると冒険者たちの姿は無かった。
「ハハハ!その石像より大きなものは強制移動するのだ」
勝ち誇る邪遣いたちだが、一人が気付く。
「プニプニが残ってるぞ…」
「みゅんな、どっこ?」
「え…」
「どっこ?」
「冒険者を戻せ!」
プニプニ勇者の小ささは想定外だった。
【勇者の証】
「勇者なら証を見せてもらおう!」
鏡師の要求に、従者は困惑した。
「証って何ですか?」
「勇者っぽいものだ」
「ゆうちゃよ」
「名前が言えます」
「それだと許可できない」
「お辞儀もできます」
「おじゅき」
「そういうのでもなく…」
その後、皆で色々考えて何とかなった。
【魔鏡】
「魔鏡に目的の場所が映るはず…あー!」
鏡師は魔鏡を見て驚いた。
「勇者、離れてー!」
「きゃきゃみ」
プニプニ勇者が魔鏡に頬っぺたをぺったりとくっつけているのだ。
「鏡に飲み込まれるよー!」
「勇者様、こっちへ!」
「きゃきゃみー」
急いで魔鏡から離す従者だった。
【雪竜 見た事ある】
「どうにも手が付けられず…」
雪竜が暴れているという村の長は、プニプニ勇者たちを案内して村外れへ向かう。
≪ピャー!≫
そこには楽しそうに走ったり転げ回る雪竜の子供がいた。
(この光景、見た事ある)
「ゆっきるー!」
一斉に勇者の遊ぶ姿を思い浮べた冒険者たちだった。
【雪竜 解決】
「おいでー」
≪なあに?≫
プニプニ勇者が呼ぶと迷子の雪竜の子供は近寄ってきた。
「勇者に付いてくるな」
「山まで誘導しよう」
その時、轟音と共に巨大な影が空を覆う。
≪呼んだ?≫
何故か親竜も呼んでしまったらしい。
≪ぴゃー≫
雪竜親子は山へ帰り、問題は解決した。
【新米剣士の見た夢】
「ちゅんまいっちー」
「どこ行くんだ、勇者ー」
プニプニ勇者がどんどん遠ざかる夢を見たのだと新米剣士が話すと、新米狩人は思い出して笑う。
「ちゅんまいっちー」
「勇者様、あっちで遊びましょう」
食堂の隅で寝ていた新米剣士にくっつく勇者が、先程遠ざけられていたからだ。
※最後までお読みいただき、ありがとうございます!
楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、ご一読頂き、ありがとうございます!
気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、感想など頂けると嬉しいです。
少しでも反応があると励みになります。
こちらはツイッターでほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、ツイッターで #プニプニ勇者 と検索すれば出てきますので、ご覧頂けると幸いです。
次回もよろしくお願いします。




