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記憶(4)


こんにちは。

アッシュくんの過去編、思うより長くなってしまいました(汗)

その後、男と簡単な取引をして家に戻ったレオは脱力して家につくなりへたり込んでしまった。

取引は極めてシンプルなもので、秘宝を素直に差し出せばあちらもすぐに特効薬を手渡してきた。何かあるものだと力んでいたレオは拍子ぬけしたものだ。



「おかえり、レオ」



母親がベッドから体を起こし、優しく微笑みながら迎え入れる。



「ただいま、あのね、今日は母さんにとっておきのお土産があるんだ」



声が弾む。

懐から特効薬の入った小瓶を取り出す。



「お薬かしら…?お医者様からの?」


「これ飲めば、母さんの病気が治るんだって!特効薬が発明されたんだ!」


「本当かしら…?レオ、ちょっとそれをかしてちょうだい」



小瓶を鼻へ近づけ、何やら匂いを嗅いでいる。

そして、悩ましげに眉をひそめるとレオに薬を返した。



「そうね、大丈夫そうだわ。お水を汲んできてくれる?今すぐにでも飲みたいわ」


「うんっ」



母親はレオが持ってきた水を片手に持つと、一気に小瓶の中の薬を飲みほした。



-----------------------------



それは一瞬の出来事。

特効薬を飲んだはずの母親の呼吸が止まった…。





「レオ、ごめんね…。最後まで迷惑をかけっぱなしのお母さんで…」





最後にそう苦し気に呟いて…。



母親の手から水の入ったグラスが音をたてて割れた。




「え…」





状況が呑み込めない。

いや、呑み込みたくない。そっと母親の体に触れた。


さっきまで確かに感じてたはずの温もりがなくなっていた。

冷たく、蒼白い肌。





「母さん…何で…」





ガクガクと震える足が体重を支え切れずにその場に崩れ落ちだ。

一筋の涙が頬を伝う。





「全ては終わったようだな、レオナルド」





ふいに懐かしい声と共に、久しく呼ばれることのなかった、自分の本名が頭上から降り注いだ。



緩慢な動作で声の主を見る。




過去編は多分、次回で終わるかと思われます・・!

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