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I=BLADE  作者: くろのす
パーティ
27/35

パーティ 【 記憶 7 】



あれから数年が経ち、私は10歳になった。



「ルーナ、飯出来たぞー」



「おー、わかった。」



「よし、じゃあ手を合わせて、いただきます。」



「いただきます。」



日常の光景になったリアとの食事



「どうだー?今日は自信作だぞ。」



「おう、相変わらずゲロマズだぞ。」



「なんだとー!口ばっか達者になりやがって!」



「だってクソマズイじゃねーか!」



ギャーギャー騒ぎながら飯を食べるのも当たり前になった。

ご飯を食べ終えて私は何も持たず、外へ行く。



「気をつけて行けよー。」



「おー。」



いつもの場所、昔は怪獣の魔術師と呼んでいたが今は違う。

昔と違い、よく喋るし、よく笑う。

相変わらず毛むくじゃらではあるけど。



「うぃー、師匠。」



「おう、相変わらず早いなルーナ」



「まーな、修行熱心で素晴らしい弟子だろ?」



「わはは!威勢が良くて結構。」



「今日は魔術か?それとも戦闘訓練か?それとも同時か?」



「もちろん同時だ。常に光の兵装を行いながら兵装の力を使わず、私がいいと言うまで近接戦闘をする。」



「いつもとかわんねーじゃん。」



私は光の兵装を行う。



「そうやって油断していると」



獣は目にも止まらない速さで、移動して私の喉元に剣を当てる



「すぐに死ぬ事になるぞ。先ずは1回死亡。」



「っ!!…今のはただの不意打ちだろ!」



私は斬りかかるが軽くいなされる。



「さぁ、今日は何回死ぬかな。」



「もう死なねーよ!」



いなされた体を捻り、そのままの勢いで斬りかかる。



「クソ!」



剣はいなされることもなく空を切る。

そして私の後ろから声がする



「さぁ、今日は、何回、死ぬのかな?2回死亡。」



師匠は同じセリフを繰り返し、死亡カウントをする。

修行はとても厳しい。

魔術を使う事と使わない事を両立させ、更には近接戦を強いられる。



日が沈みかけて来た頃。



「はぁ!!…はぁ!!…」



私は肩で息をするほどになっている



「今日はこのくらいにしとくか、兵装を長時間保てるようになって来たな。」



師匠は兵装をしてない、その分体力を使わないとはいえ、息一つ切らしていない。



「クソ…」



「おうおう、悔しがれ。その分また強くなれる。」



私は兵装を解き、地面に座り込む。



「てかよ…師匠…この兵装、意味があるのか?…」



息が整ってない状態で私は師匠に問いかける



「親が残したあの巻物使いたいんだろ?」



「まーな…」



「だったら、続けろ。あの魔術を使えるようになった時にきっと分かる。」



「だけどよー…」



「はぁ…」



師匠は溜息をついて、答える。



「あの巻物に書かれている魔術は特殊な兵装が書かれてる。それの制御、そして維持の為にこの修行は必要なんだ。」



「特殊?どんな風に?」



「今日はここまでだ、帰れ馬鹿弟子。」



「そこまで言っといてかよー…師匠性格わるいぞー…」



師匠は森の中に消えて行った。



(まったく…そんな秘密にする事か?)



私は立ち上がり、家に帰る。






「ルーナ!遅い!」



帰るとリアが怒ってくる。



「それにまたそんな傷作りやがって!」



「うっせーな!バーカ!」



「うるさくねーよ!こっち来い!」



リアは私の傷を治癒魔術で治す。



「まったく、口以外も成長しろよな、特に中身」



「あいあい、もういいだろ、飯食おうぜ。」



そしていつも通り飯を食う。



「クソマズイ。」



「シャラップ。そしてイーティングだ。」




その日の夜。



「!!!」



昔の夢を見て飛び起きた。



「夢…。」



私が起きたのに反応したリアが私に問う



「んー…どうした…?」



眠たい目をこすりながら私を見る



「…いや、なんでもねーよ…」



「…久しぶりに、一緒の布団で寝るか、おいで。」



「行かねーよ。クソガキじゃねーんだから」



「おいで。」



「行かねー。」



「おいで。」



「嫌だ。」



「来い。」



「…拒否権は?」



「ねーよ。強制だ。」



私は諦めため息をついてからリアの布団に入る。



「おやすみ。ルーナ。」



リアは私を優しく抱きしめ、目を閉じた。



「おやすみ。リア。」



私は抱きしめられて、少し安心し。その日のはぐっすり眠れた。







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