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I=BLADE  作者: くろのす
パーティ
24/35

パーティ 【 記憶 4 】

夜中。

私は2人が寝たのを確認して部屋をでる。



(コーヒー飲みたくなってしまった。)



私は冷蔵庫を開ける。



(忘れてた…ここ寮の冷蔵庫じゃねーんだった。また自販機行かねーと)



私は拠点にから外に出た。

特殊運動場は形を変え、今は海のようで、少し潮の匂いがする。

私はコーヒーをとにかく多く買い拠点へ戻る。



(あん?あれダビデ先生じゃねーか?)



拠点から少し離れた所から空を見上げている、ダビデ先生を発見したので私は近づいた。



「よー、センセ。」



「…ソフィアか。まだ寝てなかったのか?」



「コーヒー飲みたくなっちまってさー、センセは見張り?ほい、一本やるよ」



「まあな、一応生徒を守るのも先生たる俺の仕事だからな。」



コーヒーを受け取ったダビデ先生はそれを見て懐かしそうな顔をしていた。



「どしたー、センセー」



「いや、なんでもねぇよ」



「ふーん、まあ別にいいけど」



ダビデ先生は少し考えた後、私に問いかけた



「この前、原始種、消したのお前だろ?」



「…。」



「なぜそんな事をしたんだ?」



この人に隠し事は無駄だと判断した私は素直に答える。



「レオが殺されそうになったから」



「厄災を消す為にレオンを殺すという選択肢もあったはずだ。」



「私はレオンを殺さないで済む方法を見つける。」



「…そうか。」



ダビデ先生は納得したように、少し笑ったが、真剣な顔をして私に言う



「なぁ、お前なんで本当の名前を使わないんだ?」



「…なんの事だー?私はソフィアだぞ?」



私は不意を突かれ一瞬黙ったが、ダビデ先生の問いを誤魔化す。

するとダビデ先生は溜め息を一度ついた。



「お前は両親に似ているなぁ。お前の親も同じように、友人や大切な人を守る為なら後先考えずに突っ走るやつらだったぞ。『Luna(ルーナ) = Galthie(ガルティエ) 』」



「!」



ダビデ先生は私に笑いかけながら言った。



「…なぜお前が、私の名前を知っている。」



「まあ俺はお前のとパーティを組んでたからな!それに、名前付けたの俺だし。」



「だからと言って、私がガルティエだとは断定できないはずだ!」



「お前の戦い方を見れば分かる、親父にそっくりだし。それに母親と父親の名前くっつけただけの名前なんて安直すぎだろ、バレバレだぞ!」


先生は笑いながら親指を立てて、グッジョブのサインを出す。



「…教えろ。」



「何をだ?」



「私の両親の事、私の故郷の事…知ってる事全部。」



「嫌だね。」



ダビデ先生は拒否した。



「なんでだ!」



「まあ、そう怒るなよ。お前自身がその力を使いこなせていないだろ?両親がくれた魔術を。」



(それも知っているのか!!)



「そうだな…」



と、ダビデ先生は少し考えてから私に提案する。



「このパーティを組む期間は最長3カ月ある。その間に俺がお前をその魔術の使い手として認めさせる事が出来たら、教えてやるよ。」



「…そんな簡単な事か、なら今すぐ認めさせてやる。」



「簡単じゃねぇと思うがな、俺はお前の両親、つまり最前線で軍を率いた奴らとパーティを組んでたんだぜ。お前の両親より強いとは言わないが、同レベルでいた事は確かだ。」



ダビデ先生は続ける。



「お前の中途半端な剣術と、中途半端な魔術で、倒されるほど弱い奴だと思うのか?それに、当時の俺とは違い、俺は片腕が無くなってる、強さは絶頂期の半分以下だろうが、それでもお前の数倍、下手すりゃ数十倍は強いぜ。」



「そんな事実際やってみないとわからないだろ?」



「ちなみにお前の親父は苦手な武器は無く、なんの変哲も無い武器でも全てにおいて戦神と呼ばれるほど強かったし、母親の魔術、つまりお前の今使ってる魔術の元になった魔術は一度に呼び出す武器は多くないが全て神をも(ほふ)る武器、《 宝具 》 を呼び出していたぞ。」



「…。」



ダビデはそんな私の両親と対等だったのだ。

今の私には勝てないだろう。

だけど私はそのまま引き下がる事は出来なかった。



「『無形の剣』」



私は魔術を展開する。



「…見た所使えそうな武器は剣ばかりだな。魔剣。神剣。合わせて5〜10本も無いか。他のは全部普通の武器だな」



(なんで分かる!!)



「一応展開は出来てるが、やっぱお前、俺には勝てねぇぞ」



ダビデ先生は続けて言う。



「その程度なら俺にも出来るぞ。…『無形の剣』 」



ダビデ先生は、私と同じ魔術を展開する。



「…そんな!!」



「まあ俺の場合、魔術の研究を少し手伝っただけで、完成はしてないけどな。それ以前に俺は魔術特化じゃねぇから固定出来て5分が限界だけどな。」



ダビデ先生は魔術を解除する



「…私の、魔術が…」



「お前のじゃねぇ、お前両親が作ってお前に授けただけ。」



ダビデ先生はそう言い放つ。



「お前が両親の事を知りたい気持ちは、良く分かったが、今日はやめときな。お前にお客さんだ。」



物陰に2人の人影が見えた。



「…いつからあそこに…」



「良い機会だ、友達だと思うなら隠さずに話したらどうだ?『ルーナ』」




私は2人の友人に私の秘密を話すことになる。






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