表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/62

走馬燈上映会

 死後にこんなコンテストが待ち受けていようとは思わなかった。

 その名も『走馬燈上映会』。

 新しく、あの世へ来た者の数が一定数に達すると開かれる、死後の世界の行事の中でも人気があるものだ。

 走馬燈上映会の日にはご馳走や飲み物を用意して、次々と頭の中で再生される新しい死者の走馬燈を楽しみ審査する。

 走馬燈の一つ一つは一瞬で終わる。審査の基準は、来世でなってみたい人生かどうかで「あの人になりたい指数」として記録され、幸福の基準となる。


 さて、審査結果は天界の役員に一瞬で伝わり集計されたが、必ずしも不幸なことのある走馬燈が不人気とは限らない。不幸なだけの人生は人気がないが、波乱万丈の人生は、そのドラマチックさで、刺激を好む人の需要がある。

 また、意外と人気があるのは早死にだ。子供時代だけを経験したい子供時代マニアや死後の世界へ早く戻りたい者などの需要がある。

 来世で希望通りの人生が送れるかは、前世での善行の量により希望がどれくらい通るか決まるが、一応、「あの人になりたい指数」は参考にしてもらえるらしい。


 ちなみに私の走馬燈は、意外と人気があった。平凡過ぎる人生だったが、平穏を望む人も多いということだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ