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#70 熱海旅行~1分デート編(?!)

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#70 熱海旅行~1分デート編(?!)


5月。ゴールデンウィークの時期。


今年も友梨亜おばさんがやってきたので、

山村と僕、姉と友梨亜おばの4人は熱海まで行き、日帰り温泉を楽しむことに。

...のはずが、僕のふとした一言で急遽お泊まりに変更。

偶然この旅館に泊まることになっていた水野さんや美歩たちと一緒に

朝を迎える。


姉たちはまだ起きておらず、姉たちが起きるまで散歩にでも出るという

水野さんに、僕だけそっとついて行こうとした僕だったが...


「...本当によかったのかい?友...?」


「藍も、自分連れてきてよかったんっすかー?」


結局4人で行くことになった。


「み、みんなで行ったほうが楽しい、よ...ねえ、翔くん?!」


「ご、ごめん...」


なぜか反射的に謝ってしまう僕。

こんなことになるなんて思ってもみなかったし...!


「それにしても気持ちがいいねぇ。」


普段、休みの日はこんなに早く起きることはない。

起きたとしても大抵動画を観たりゲームをしたりするくらいだろう。


「海が見えるっすよ。」

旅館はたくさんのホテルや住宅と並んだ場所にあり、

坂を下ると海に行くことができる。


「少し海のほうまで歩いてみませんか...?」

坂を下っていくと、国道の通りに出た。


「ここを渡れば海なんだねぇ。」

国道を渡り、海のほうへと行ってみる。

するとその先は砂浜になっていて、朝の日差しと海の香りが清々しかった。


「わあ、いいですね...!」


パシャ、パシャ...


水野さんが海を眺めている間、

美歩は海の写真を撮りまくっていた。


「はああ、泳ぎたい、泳ぎたいっす...!」

そっか、美歩は泳ぐのが好きだったっけ。


一方で山村は海と反対側を眺めていた。


「おや、友。海もいいけどこの砂浜に沿う綺麗な街並み...

なんだか海外みたいで素晴らしいと思わないかい?」


「確かに...」


海外みたいかどうかは置いておいて、

目の前に広がる海に、砂浜と街並みが揃うこの景色はとても美しかった。


「あれっ、やっぱりいたいたー!!」


すると姉の声がして、瑠香姉や佳穂姉、友梨亜おばたちがやってきた。


「いやあ、素晴らしいねー、ここ!」

友梨亜おばが海と街並みを眺めながらそう言う。


「ですよね、友梨亜おばさん!特にこの砂浜に沿う街並みは、海外みたいで...」


「分かる分かる!こんな砂浜と街並みが似合うのは...!」


いつしか山村と友梨亜おばの

気の合うトークが始まっていた。


「んふぁぁぁ...歩いて行ける距離にこんな海と砂浜があるとか...

最高じゃないっすかぁ...!」


瑠香姉が突然海に向って走り出した。


「ちょっと、瑠香姉?!」

佳穂姉が止めようとするが、瑠香姉は既に砂浜をかけて

海までたどり着いていた。


「冷てっ!!」


さすがにまだ5月の海は冷たい。


「よし、自分も足つけてくるっす!」


つられて美歩も海に向かって走って行った。


「もうっ...。」

やれやれ、と言う感じで瑠香姉と美歩を眺める佳穂姉。


一方山村と友梨亜おばのトークはまだ終わらない。

すると姉が僕と水野さんのほうに気づきこう言った。


「しばらくここにいるからさ、2人はその辺うろうろしてくれば?

うん、それがいい!」


それを聞いたそ姉が僕と水野さんを引っ張るようにして歩道に連れ出した。


「翔のことよろしくね!」


そうしてすぐに佳穂姉のいるところへ戻ってしまう姉。


ふぇっ、ふえぇっ!?と慌てる水野さんと、

まんざらでもない気持ちの僕だけが取り残された。


「ちょっ、ちょっとだけ...歩こっか...」


「そう、です、ね...」


海沿いの道を、水野さんとふたりだけで歩いていく。

海の音だけが静かに僕らを見守っていた。


「や、やっぱり緊張しますね...」


「そう、だね...」


緊張のあまり、後ろを振り返る僕。すると...

建物の陰に、姉も佳穂姉も友梨亜おばも山村も瑠香姉&美歩も...

みんなついてきていた。


「やっ、やめろーーーー!!!!」


顔を真っ赤にしてものすごく大きな声で姉たちに突撃する僕。

今こそ穴があったら入りたい.....


「おおぅ、友...友のそんな声、はじめて聞いたよ...」


「あらやだ。私も彼氏作ろうかしら!」

友梨亜おばは彼氏作る気はないんじゃなかったのか...


とにかく僕は、海に向かって猛ダッシュするのであった。


そんな僕を見て佳穂姉は呟く。


「あはは...なんかこっちまで恥ずかしいよ...」


-------------------------------------------


旅館に戻ってきた。

するとちょうど朝食の時間だった。


広間のほうで朝食を食べることに。

さっそくみんなで広間のほうへ向かう。


---「いっただっきまーす!」


お味噌汁にご飯、そしてお魚や野菜など...

朝から頂くには贅沢すぎるくらい豪華だった。


「美味っ、うまっ、うまっ!!」

美歩はうまっ、としか言っていない。


けれど本当にとても美味しかった。


---部屋に戻ると、布団は上がっていて、荷物まで丁寧に並べられていた。


「もう帰りっすね...。」

珍しく美歩は寂しそう。


「あれっ、翔くんと山村たちは何で来たの??」

佳穂姉が部屋を片付けながら言う。


「私が連れてきたのよ。車ならそこに...ああっ!!」

最初は得意げな様子だったが、

突然青ざめて財布を確認する友梨亜おば。


「この車...レンタカーだったのよ...」


ってことはつまり...?


「昨日の夜に返すはずだったのに延滞している、ってこと?!」

姉に図星を指された友梨亜おば。

どちらにせよ東京までは帰らないといけない。


「...ああ、ごめんねぇ、心配させちゃって。

もうこの際なんだからみんな一緒に乗っていきなよ。」


「ええっ、いいんですか?!」

水野さんが一番喜んでいた。


---


旅館を後にする僕たち。

8人乗りのミニバンには、

姉と友梨亜おば、佳穂姉、瑠香姉、美歩、そして

水野さん、山村、僕の順で乗った...。ギリギリだな。


「ご、ごごめん、なさい...急に乗せてもらって...」


「水野さんは気にしなくていいんだよ。

どっちみち帰りの新幹線の予約はこれからだったからね。」

佳穂姉が水野さんに言う。


「まあ結果みんなで帰れたんだからいいじゃないっすか!」

佳穂姉もそう言って水野さんを安心させようとする。

やっぱりみんないい姉ちゃんたちだな。


こうして僕たちを乗せたミニバンは熱海を出発し、

束の間の非日常を楽しんだ僕たちなのであった。


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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