#105 急げ急げ....?!
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#105 急げ急げ....?!
11月。
修学旅行で北海道にやってきた僕たち。
3日目。定山渓のホテルを後にした僕たちは
札幌、小樽を自主研修としてグループごとに回ることになっている。
池戸、優衣奈、水野さん、美歩と僕のグループは先に小樽を散策していた。
夕方。小樽での散策を終え、僕たちは札幌に戻るために駅へと向かう...
「お疲れ様です、皆さん。研修は順調ですか?」
「あ...お疲れ様、です...福岡先生...」
駅の前には福岡先生が待っていた。
そういえば福岡先生が小樽で見回りしてくれているんだっけ。
「先生ー!!見て見てー!さっきこれ作ってきたのよ!!」
優衣奈は子供みたいに自分のオルゴールを福岡先生に見せて喜ぶ。
「...はいはい、優衣奈さん。自慢したいのはわかりますが
今はまだ自主研修の時間です。」
冷静にマジレスされてしゅんとする優衣奈。
しかし...
「まったく...
でも、そのオルゴール、とても綺麗に出来ていると思いますよ。」
笑顔で先生に褒められすぐに元気になる優衣奈。
単純だなぁ。
「...それはそうと、皆さんは今から札幌に戻るのですか?」
「は、はい、そうです....!」
先生の質問に水野さんが答える。
「そうですか。次はちゃんと時間を意識して戻ってこれたようですね。」
次は...?
不思議そうな顔をする僕に、美歩が耳元で話しかける。
「...ほら、ウチら函館のときは30分くらい遅れたんっすよ...」
ああ、そうだったそうだった...
って、30分?!
30分も遅れてたの?!
だいぶ遅れたみたいだな...
「...ちなみに今の時刻は16時半。
札幌まで最短30分だから、18時までまだ少し余裕あるな。」
池戸が時計を見ながら解説してくれた。
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「...あ、電車来るみたいっすよ。」
プシーッ。
みんなで千歳空港行きの列車に乗る。
「...いやあ、小樽楽しかったっすね...」
「ええ、とっても。」
美歩と水野さんの姿を夕陽が照らす。
なんだかとってもロマンチックだ。
「ねーっ!小樽のチーズケーキとか.....ふぁぁぁ...」
「優衣奈。お前は寝とけ。」
「なんでよーっ、そんなことしたら....zzzz」
「いや、寝るの早....」
僕と池戸で優衣奈をからかっているのを見て
楽しそうに笑う水野さんと美歩であった...。
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...それから30分。事件は起きた....
[次はー。札幌ー。札幌。お出口は左側です]
「んんっ...もう着いたのか....」
僕は半分寝ていたが、札幌に着く頃には目が冴えた。しかし...
「んかーっ。」
池戸は寝ていた。そしてもちろん...
「すやすや...」「ぐひーっ」「んーーっ....」
他のみんなも気持ちよさそうに眠っていた。
「お、おい...起きろよ、札幌着くぞ....?」
まずは池戸を起こそうとする。
「んんんっ...まだ大丈....くかーっ。」
しかしよっぽど疲れていたのかなかなか起きる気配がない。
「...ちょっと....水野さん....!」
仕方ないので水野さんを起こそうとする。
「んぇぇぇっ...どうしたんですかぁ....翔、くーん....」
寝ぼけている、だと!?水野さん!!お願い、起きて...!!
「騒がしいっすねぇ...何なんっすかー...?」
美歩が目をこすりながら僕に向かって言う。
おお、起きたか、美歩!!
プシーッ。
「ほらほら、札幌着いたぞ....!!みんなを起こして....」
「ああ、札幌札幌.....くかーっ。」
そうしてもう一度寝る。
ってなんでやねーん!!!!
「大丈夫よ、翔!!」
すると突然、僕の後ろで優衣奈が叫ぶ。
なんだ、優衣奈だけでも起きてて助かっ...
「翔のことわ私が間もr....んかーっ。」
....しかしそれは、ただの寝言なのであった....。
プシーッ。
結局僕以外誰も起きないまま列車は発車する。
幸い、次の駅は新札幌なので往復20分程度で済むが、それを逃すと次は...
「南千歳(ほぼ新千歳空港)まで行ってしまう....!!」
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ガタンゴトンガタンゴトン....
札幌を過ぎ、列車は新札幌へと向かう。
窓には反射した車内の白い光と
外の淡いライトが映るのであった。
「な、なあ...起きて...くれよ....」
僕は何度も池戸を起こそうとするが、よりによってなかなか起きない。
「...はあ、もういっそ僕もこのまま....」
...って、何を弱気になっているのだ俺!!
そうなったら確実に18時に間に合わないぞ!!
僕は自分にそう言い聞かせて正気を保つ。すると....
「...んふあああっ....おはようっす...」
美歩!!やっと起きたか!!
「...ああ...翔...もうすぐ札幌っすか...?」
美歩は目をこすり、今度こそ電光案内版を確認する。そして...
「って、あれれ。札幌過ぎてないっすか、これ...」
「いや、さっき着いたとき二度寝しただろ!!」
「そうしたっけー?あはは、覚えてないっす。」
「笑いごとにすなよ...」
まったく...何はともあれ、美歩にも
他のメンバーを起こすよう、協力してもらう。
「ほら、藍...起きるっす。もうすぐ札幌到着するっすよ。」
「いや、札幌もう過ぎてるんだけどな...」
僕の呟きも無視し、美歩は藍を起こそうとする。しかし...
「んわあ....美歩...素敵....すう....すう....すう....」
「起きないっすね...」
こりゃダメだ。
[間もなくー。新札幌ー。新札幌ー。新札幌を出ますと、南千歳、新千歳空港に
止まります。その他の区間は停車いたしませんのでご注意ください。]
「翔。こうなったらここで無理やり降ろすっす!!うおりゃー!!」
「えっ...えっ...??!」
水野さんを抱えて、扉の前に向かうのであった....
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ぷしゅーっ...
「な、なんとか藍を救出することができたっす...」
駅のホームの中、美歩は膝をついて倒れる。
僕はとりあえず美歩や水野さんのカバンを持って、
美歩のフォローをしながらついてきた。
「...あわっ....いた...いたた....あれ...ここは.....」
さすがに水野さんも目を覚ます。
「よしっ、あとは池戸と優衣奈も連れて....」
美歩がそう思って動こうとした瞬間...
ぷしゅーっ...
「あ、、、」
「...あ、、、ああーーっ?!」
ヒューン......
ガタンゴトン.......ガタンゴトン.....................
「行って...しまった...」
「行って...しまったっすね....」
「行って...しまっ.......ええっ?ええ.....?!」
池戸と優衣奈が乗った列車は、
そのまま南千歳に向けて発車してしまうのであった......?!
続、く......!?
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
気軽に反応を頂けると嬉しいです。
少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、
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