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#68 熱海旅行~海鮮丼編

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#68 熱海旅行~海鮮丼編


5月。今年もゴールデンウィークの時期がやってきた。

去年と同じく友梨亜おばさんがやって来るらしい。


けれど今年は

水野さんや美歩は旅行に行く予定があるらしく、

このはも親戚の集まりで一緒に遊べない。

そして幸佳と琉夷さんは山形のほうに帰省し、

池戸や誠もそれぞれ予定があるらしい。


つまり山村と僕、姉と友梨亜おばさんの4人で出かけることになったのである。


ピンポーン...

ゴールデンウィークのある朝。友梨亜おばさんがやってきた。


「久しぶりねぇ!元気してた?」


「あ、友梨亜おばさん!!1年ぶりだね!」


「何言ってんの。夏に島で会ったでしょ?けれどこの家は1年振りねぇ。」


さっそく姉とおばさんのトークで盛り上がる。


「今年もレンタカー借りてきたわよ。行きたいところがあれば

どこでも言いなさい!私が連れて行ってあげるから!」


去年遊びに行ったのがよっぽど楽しかったのか、

張り切ってまたミニバンを借りてきた友梨亜おば。しかし...


「ええっ、今年は4人だけなのぉ?」


分かりやすく拗ねてしまう友梨亜おば。

子どもかよ...


「まあまあ...と、とりあえずその4人目がもうすぐ来るはずだから...」


ピンポーン...


言っているそばから、4人目の仲間、山村がやってきた。


---


「こ、ん、に、ち、は、友☆ それからお久しぶりです、友梨亜おばさん。」


「あ、ああ久しぶり、ね...!えっと...えっと...」


山村は友梨亜おばの名前を覚えていたが、友梨亜おばは

山村の名前まで思い出せなかった。


「山村優雅です、どうも。」


「そうそう、山村くん!久しぶり久しぶり!」


そう言って自分の子どものように頭を撫でてくる。

やっぱり本当は、ひとり身で寂しいのでは...?


「それで今日は、何処へ連れて行ってくださるのでしょうか?」


「そうねぇ。この人数なら温泉とかもいいと思うんだけど...」


そう言って友梨亜おばは持っていた旅行パンフレットを広げる。


「日帰り温泉?行きたい行きたい!」

姉がいちばん食いついてきた。


「お、温泉...かあ...実はこの前...」

山村はこの間、商店街のくじ引きで温泉旅行の券を引き当てて

幸佳や琉夷さんと既に行っていた。


「山村と一緒なら入りたい。」


「よし、決定!山村くんもそれでいい?」


「あ、はい...友と一緒なら...アハハ...」

しかし友の頼みなら断ることなんてできるはずなかった。


------------------------------------


車を走らせることおよそ2時間。

4人を乗せた車は、熱海までやってきた。


「熱海だ熱海だ!」

外を見て、子どものようにはしゃぐ姉。


「海が見えるね!」

そりゃあ熱海なんだから...

けれど確かに東京ではこんな綺麗な海は見えないな。


「やっぱりどこも混んでいるわねぇ。」

ゴールデンウィークの昼間、道はたくさんの人で混雑している。


「そういえばもうお昼どきですね。」


時計を見ると、もうすぐ1時になるところだった。

僕は朝から何も食べていない。


窓を眺めながら、どこか食べる場所を探す4人。

すると国道沿いに海鮮丼の旗を立てたお店を見つけた。


「海鮮丼か!いいね、それ!」


---そんな訳で熱海の海鮮レストランに足を運んでみた。


「いらっしゃいませー!」

海の見えるレストラン。

とても感じの良い店だった。


「海鮮丼お願いしますっ!!」

店に入るなり店員さんにそう言って目を輝かせる姉。


「ご、ご注文は席に着いてからお伺いいたします...」


---結局4人とも海鮮丼を注文することになった。

せっかく熱海まで来たんだ、食べてみたっていいだろう。

ちなみに値段など誰も気にしていなかった。。。


「お待たせしました、海鮮丼です!」


「おおっ!」


マグロやサーモン、エビなどが贅沢なほどたっぷり。

これは高そ...けれど美味しそうだった。


「いっただっきまーす!」


姉はさっそく丼に食らいつく。


「うんまあっ!!さすが熱海!!」


「うん...すごく新鮮...」


「これは素晴らしいねぇー、友...!」


そう言って山村は窓の外を見る。


友梨亜おばも満足気に丼を平らげていた。


------


「9800円になります。」


おぅっ、、まあそれくらいするよなあ、4人で食えば...

けれど動じることなく支払いを済ませる友梨亜おばは、

なんだか少し嬉しそうだった。


「ごちそうさまです、友梨亜おばさん。」


山村が丁寧にお礼する。


「あっ、私も。ごちそうさま!」


「ご、ごちそうさまでした...」


「いいのよいいのよ!お金ならいくらでもあるから気にしないで!」


これが金持ちの余裕...

僕は益々友梨亜おばのことが好きになった。


「さてここからどうする?!」


「温泉行くって話じゃなかったのか...」


「そうねそうね。でもまだ昼間なんだし

温泉を探しながら町を散策してみるのはどうかしら?」


「いいですね!」


こうしてしばらく、僕たちは町を散策し、

お土産を買ったり写真を撮ったりして楽しんだ。


--------------------


そろそろ日が暮れてしまいそうな頃、通りから少し外れた場所にある

ちょうど良さそうな温泉付き旅館を見つけた。


「あら、もうこんな時間。この旅館なら日帰りでも入れるみたいね。」

そうして旅館に入ろうとする友梨亜おば。すると...


「あれっ、翔と山村?ういーっす。」

聞き覚えのある声がした。まさか...


「どうした、美歩...って翔...くん?!なんで熱海にいるのよ!!」

佳穂姉が驚き叫んでいる。


「やあ美歩、それに佳穂姉と瑠香姉。お久しぶりです。」

やっぱり美歩たちだった。


「あ、あの...っ...!実は、私も...」


走ってきたのか、ヘトヘトになりながらみんなの前に現れる水野さん。

美歩と水野さんって本当仲がいいなあ。

しかし美歩たちが行くと言っていた旅行先がまさか熱海だったとは。


「あれっ美歩ちゃんと藍ちゃんじゃないの!」

友梨亜おばも2人のことは覚えていた。


「...それじゃあ後ろの2人は...?」


「美歩のお姉さん達さ。」


「まあそういうことだな。」


こうして偶然にも同じ旅館の前で出会った美歩たちと僕ら。


美歩たちはこの旅館に泊まっていくらしく、

それなら、と姉たちも一緒に温泉に入ることになった。


「僕たちも...行こうか。」


ゆっくりと沈んでいく夕陽が

僕たちの背中を温かく見送ってくれるのであった。


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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