#98 文化祭(2年生ver)-前半
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#98 文化祭(2年生ver)-前半
10月26日。今年も文化祭の日がやってきた。
去年の文化祭はペーパークラフトを展示・販売したり、
瑠香姉・佳穂姉・春香さんとの出会いがあったりと
とても楽しいものとなった。
今年は2年生ということで
料理チームとステージ発表チームに分かれて出し物をすることになっている。
-----およそ1ヶ月前....
「皆さん。もうすぐ文化祭ですね。
...ということで今日は文化祭の料理チームとステージ発表チームの
メンバー決めを行いたいと思います。」
今年も学級委員長の美里愛が指揮を執る。
今年は料理チーム15名、ステージ発表チーム20名、
統括チーム5名の計40名で分かれることに。
僕と山村、美歩に池戸はステージ発表のチーム、
水野さんに幸佳、優衣奈やフィアラは料理チーム、
そして誠や美里愛が統括チームになった。
「...それじゃあ水野さん。幸佳を任せた、よ...?」
「は、はい!頑張り、ます...!...?」
山村は幸佳を水野さんに預けて僕とステージ発表のチームに向かう。
山村が幸佳と離れるなんて珍しいな。
「よ、よかったのか...?幸佳と一緒チームじゃなくて...」
「たまには友と一緒でもいいじゃないか。なあ、友...?」
まあ山村がいいのならいいか。
---ステージ発表チームは統括チームと共に発表テーマを決めることに。
「今回皆さんはステージ発表1日目の出演になります。何かテーマや
アイデアのある人はいませんか。」
美里愛が教卓の前に立ってチームのみんなに言う。
...すると早速池戸が手を挙げた。
「劇と言ったら決まってるだろ。王子が隣国の姫と結婚する話。」
あ、ああ、な、る、ほ、ど.......?
「お...王子が...結婚...!?....素晴らしい、その案で進めていきましょう!!」
美里愛は珍しく自分の意見を強く押すと、クラス中から賛成の拍手が
あがるのであった...。
-----こうして僕たちは王子と姫のラブストーリーをテーマとした劇を
1ヶ月で準備を進めてきた。
そしていよいよその劇が始まろうとしているのである...!
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開会式と吹奏楽部のオープニングセレモニーが終わり、
ステージ幕の裏では劇の準備が進められている。
「友。大丈夫。一緒に楽しもう、ね...?」
本番前、山村がそう言って声をかけてくれる。
「うん、ありがとう、山村....!」
-------「さてさて!最初のステージ発表は、2年生による劇になりまーす!」
元気のあるアナウンスが体育館中に響き渡る。
「最初の劇は、1組による"愛のプリンス劇場"。どうぞお楽しみくださーい!」
アナウンスと同時に幕が上がる。
そして観客からは大きな拍手も上がるのであった。
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カチャン....
主人公の王子役である山村にスポットライトが当たる。
「僕はこの国の王子。今日は来年の王位継承に向けて隣国の視察だ。」
...舞台袖で涙を拭う美里愛。
いや、なんでもう泣いてるの。
...劇は隣国へ向けて進んでいく。
隣国に行く途中、ひとりの少年(...?)が
盗賊たちに襲われている姿があった。
「きやー。助けてっすーー。」
かなり棒読みの美歩。
これには観客席のほうからもクスクスと笑い声が聞こえた。
王子役の山村は盗賊を薙ぎ払って美歩を助ける。
「大丈夫かい、少年?」
「いや、ウチ女っす。」
ここでも再び笑い声が観客席のほうから聞こえてくる。
一方の美歩は、すごく不満そうな顔でこちら(舞台袖)を睨んでいた。
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美歩は話の中で、王子が向かっている隣国から来たことが判明。
王子は美歩を連れて隣国に行くことに。
すると間もなく美歩の母役が現れた。
「...この度は我が娘を助けて頂きありがとうございます。
お礼に娘と共に我が城を案内して差し上げますわ。」
母役のセリフを聞いてどよめく体育館。
そう、まさかの美歩が王子と結婚する姫役だったのだ...!!
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...舞台は、王子と知られていない山村とドレスに着替えた美歩で城を歩くシーン。
このシーン最初のセリフは、先ほど棒読みで観客をどよめかせた美歩の一言だった。
「...そういえば貴方、どこからいらしたこと?」
...すると先ほどの棒読み美歩と同じとは思えないほどの演技力を発揮。
最初の少年(男)と間違えられるシーンがよほど嫌だったらしい。
「実は僕、視察でこの国を訪れた隣の国の王子でね....」
「お、王子様...?!」
驚く姿はまるで本当に恋する乙女。
美歩の熱い視線に山村も若干戸惑って見えた。
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今度は自国に帰ってきた王子が隣国の姫にもう一度会いたくて
城を抜け出そうとするシーン。
それを兵士長役の池戸に止められているのであった。
「王子様。いけませんぞ。父上に内緒で城を抜け出すなんて....」
「止めないでくれ、兵士長。僕はあの人と結婚したいんだ.....!!」
こうして国王に内緒で城を抜け出そうとする王子役の山村。
そしてついに僕も登場するのであった。
「話は聞かせてもらったぞ、王子....
ならばこの私を倒してから行くがよい...!!」
なぜかわからんけど
戦いに勝ったら城を出ることを許可するって感じの展開。
そう...僕は王子の執事役として王子と戦うのであった。
...が、しかし。。。
「やめてくださいまし、執事さま!王子さま!!」
...突然メイド服を着た美里愛が僕に飛びかかってくる。
あ、あれ...??こんなシーンあったっけ...??
[ちょっ...美里愛は出番ないでしょ....]
[アドリブですわ。さあ、私を追い払って....]
困惑する僕ら(と舞台袖)と、何も知らない観客たち。すると...
「...まったく。君も僕を止めるというのかい?
悪いが僕の愛はもはや誰にも止められないの、さ....」
[キャーッ!!]
その言葉に観客席からは黄色い声援が上がる。
と、とりあえずやり通すしかないな....
「と、とにかくここを通りたくば私と戦うのだ王子よ!」
カキーン!
強引に戦いに入ることで何とか押し通せた。
ぐぬぬ....
「な、なかなかお強くなりましたのう、王子....」
ここでお互いに一旦引く。
そうして次の瞬間、僕は王子のほうに走って必殺技を繰り出そうとする。
しかしこの動きを王子に見破られてしまうという流れである。
「おっ....と....!!!」
バタン....!!
僕は王子の反撃をくらい地面に飛ばされると、
背中側から頭の上に剣を突きつけられる。
「お、お見事ですぞ、王子様....」
こうして王子は城を抜け出し、
姫との婚約を果たすのであった....。
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「おお...!お疲れ、友...!!」
劇の終了後、舞台袖で早速山村が僕に話しかけてきた。
「お、お疲れ、山村....!」
すると...
「山村さん...!翔くん...!お疲れ様です!ほんとにすごい劇でした....!」
...隣のクラスのこのはが話しかけてくる。...ってなんでここに....
「ちょっと...。次の舞台もうすぐはじまる。」
岩田くんがこのはを呼ぶ。
そうか、次の劇に出るのか。
「あ、ごめんなさいですー。それじゃああとでゆっくりお話しするですー。」
こうしてこのはは劇の準備へと向かうのである。
なにはともあれ無事にやり切ることができてよかったと...
そう思う僕なのであった。
後半、及び2日目へ続く...
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
気軽に反応を頂けると嬉しいです。
少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、
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