表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/36

#95 タイゾウの全国デビュー

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#95 タイゾウの全国デビュー


10月。

体育祭が終わり、学園はすぐに文化祭の準備へと様変わりしていく。

そんな10月の休日の、ある朝のこと...


いつもより早く目が覚めた俺はとりあえず顔を洗いに洗面所へ向かう。

するとリビングのほうから朝の情報番組の音が聞こえてきた。


[おはようございます!今朝のグッドな情報をお伝えします!]


「...あれ。姉ちゃんがこんな朝早くから情報番組を見るなんて珍しいな。」


目を擦りながらリビングに向かってそう呟く。

しかし姉はその情報番組に釘付けで返事がなかった。


[えー、本日のゲストはこちらの方です、どうぞ!]


[パチパチパチパチ...!]


[どうもどうもー!関西のピン芸人、宇連泰三と申します!

こんにちはこんにちはー!!]


...うえっ?!といきなり目が覚めた俺は

姉の隣に行って画面を見つめる。


[はい、ということで今日は宇連泰三さんに来ていただきました!

ありがとうございます!]


なるほどそういうことか。

ついにタイゾウが全国放送に...!


[改めて自己紹介させていただきます。

えー、泰三さんは東京での公演がきっかけで、

SNSで話題となった関西出身のお笑い芸人です!]


ちゃんと自己紹介もされてる。すごい。


[なんとテレビ初出演だそうですね。おめでとうございます。]


隣に座っている男性アナウンサーが手を組んでそう言っている。

ほおー。芸人のテレビ初出演が朝の情報番組とは。

何はともあれ嬉しかった。


[はい。そんな泰三さんにはですね。SNSで話題になった

あのネタを生で披露していただけるとのことで...!]


...このあと披露したのは例のチョコレートカレーをアレンジしたネタで、

アナウンサーたちからの拍手で盛り上がっているようだった。


ピッ...


「...はー、見ているこっちがヒヤヒヤしたよー...」


ネタを見届けたあと番組はCMに入り、速攻で電源を消してしまう姉。

まさに弟子の発表を見守る師匠だな。


「...にしてもすごいな...もう全国デビューだなんて...」


「...あ、翔起きてたの?おはよう。」


「いや、今気づいたんかい!!」


----------------------


この日の昼過ぎ...


ピンポーン...


誰かが家にやってきた。

その誰かとはすぐに想像がつく人だった。


「...あ!タイゾウ!お疲れお疲れーー!!」


「師匠...ただいまで、やす...!」


相当緊張していたのか、まるで実家に着いたときのように

安心して崩れ落ちるタイゾウ。...いや、ここタイゾウん家じゃないから...!


なにはともあれリビングにタイゾウを案内する姉。


「あー、それにしてもものすごい勢いだねー!

まさか半年もしないうちにテレビに出るなんて...!!」


タイゾウは姉からもらったお茶を飲みながら話を聞いている。


「ぷはーっ、これもすべては師匠のおかげでやすよ!」


「改めてそう言われると...なんか変な感じだね、アハハ...」


そりゃあそうだろうな。

だって半ば無理やり師匠になって...

姉から学んだことといえば....謎の4足歩行...?


「そうでやすよ!師匠がいなければ

きっと今も自分は売れない芸人のままでやすよ...!」


...そうかもしれないけど....

そうかもしれないけど...!

すべてを師匠(姉)のおかげと思っているのも何か違う気がする...


「僕は....」


「...?」


「僕は、師匠の教えをすべて自分のものにして

自分の力で人生を変えていったタイゾウさんのほうがすごいと思います...!!」


「ちょっと何それ!!まるで私がすごくないみたいな?!」


「いや、別にそういうつもりじゃなくて...」


思わずすべてを口にしてしまった僕に対して

ヤジを入れる姉。それに対してタイゾウは...


「アハハハハ....!ありがとうな、弟くん!さすが、師匠の弟さんや!」


大きな声で笑いながらタイゾウは僕の頭を撫でてくる。

なんか恥ずかしいな......


「あーっ!私の弟なんだから勝手に撫でないでよーぉっ!!」


そう言って僕の頭を撫でるタイゾウを止める姉。

なんかもう訳わからない。

すると...


ピンポーン


「あ、はーい...」


姉が先に出る。

するとそこにいたのはタイゾウと一緒に暮らす奥さん兼マネージャーだった。


「...あぁっ、やっぱりいた...。」


姉と僕の後ろで顔を出すタイゾウを見つけて

奥さんの眉間にはシワが寄っている。


「えっ、まさか家に帰るより先にここに来てたの...?」


「だってだってこっちのほうが近かったでやすからー...」


「ごめんなさいねー、うちの主人が...さ、帰るわよ...」


言い逃れようとするタイゾウを捕まえて

部屋をあとにする奥さん。

このあとどうなったのかは僕たちにはわからないのであった...


----------------------


翌日。

学校に行くと突然山村が頭を下げてきた。


「おはよう、友!!そしてありがとう!!」


「...はあ?いきなりどうしたんだよ...山村...?」


すると一緒にいた幸佳がスマホの画面を見せてくる。

そこには昨日のテレビに出演していたタイゾウのネット記事があった。


「突如現れた謎のピン芸人に、人気俳優喜びの訳とは....」

ああ、なるほど...?


「晋兄、本当に嬉しそうだったよ。これでやっと

親友と対等になれる...ってね。」

ほんとに対等なのかどうかはわからんが...


「ま、まあ...とりあえず礼なら姉に伝えて...」


「いや....!お姉...と一緒に来てくれた...翔も...エライ....」


幸佳にそう言われ、なんかよくわからないけど僕は嬉しくなる。

そして姉のことをお姉と呼ぶ幸佳はなんか可愛いかった。


「お、おはようございます...」「ういーっす。」


ちょうどこのタイミングで美歩と水野さんもやってくる。


「...あ、それって確かタイゾウのっすよねー。マジですごいっす。」


「ちょっと...声が大きいよ、美歩...」


「ええ?なんでっすか?」


どうやらこんなに俳優や芸人やonetuberの知り合いであることが

すごいことだと自覚していない様子の美歩。

冷静に考えてみればとんでもないことだけどな....


「おう!タイゾウがどうしたって?」


いつのまにか厚木先生が傍にいた。

何っ、先生のくせに盗み聞きとはよくないぞ...!


「ハハハ、すまんすまん!!

タイゾウのことになるとちょっと嬉しくてな。

昔の彼は全然売れてなかったんだぞ!」

...?厚木がなぜそれを...?


「ん?どうしたんだそんなに驚いて。だって彼は私の教え子だからな!!」


えっ...厚木の教え子...


「って...ええーーー??!」


続く...?!


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ