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#94 体育祭(2年生ver)-午後の部

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#94 体育祭(2年生ver)-午後の部


9月22日。

学園では今年も体育祭が行われていた。


中間発表の点数では赤組3600点、白組430点。

午前中の試合はほとんど...いや、すべての試合で赤組が勝利していたからだ。


この結果に納得のいかない白組のこのは。

果たしてこのまま赤組の圧勝で終わってしまうのか...


[午後の部を開始いたします。午後の部最初の競技は大縄跳びです。]


全クラスが3チームに別れ、各チームごとに試合を行う。

そして長く飛び続けたクラスから得点が入る。


僕は優衣奈や池戸と同じチームなのであった。


「さあ、いくわよ!!」


そして縄をまわすのがその2人なのである。


よーい...パン!!


いち、にい、さん、しい...

最初は調子よく飛んでいる。

しかし段々そのスピードが速くなってきた。


って、おい!今回は飛んだ回数じゃないんだから速くする必要は...!

...そう思っていたが次第にその速さに慣れてきて

リズムよく飛べるようになっていた。


[さあ、残るは赤組Eチームと白組Fチーム!

どちらも2年生同士の対決だ!]


おおお、とみんなの盛り上がっている様子が見える。

そして...


[あーっと!白組Fチーム、ここでリタイアだー!]


パンパン!


この瞬間、僕たちのチームが勝利するのであった。


「やったー!」


------------


[最後の競技は男女混合紅白リレーです。]


あっという間に最後の競技となった。

そのアナウンスのあと、出場する選手たちを見てざわつく観客のみんな。

そう、いちばん最初の競技で砂嵐を巻き起こした優衣奈が参加しているからだ。


「だ、大丈夫だよね、友...?」


一緒にリレーを観戦する山村が僕に問う。

だから僕に聞かれても....


「位置について....よーい...」


パンッ!


リレーが始まる。

最初は1年男子が校庭を1週し、次に1年女子、次に2年男子、次に2年女子...

の順でバトンが繋がれていく。


となると優衣奈は4走者目なのであった。


...バトンはあっという間に2年男子のところまで繋がる。

そしてその2年男子の選手というのは誠のことなのであった。


(ふふ、僕と優衣奈がいれば白組に勝ち目などないね。勝った。)


走りながらそう思っている誠。

それくらい白チームとの差は歴然だった。


「あとは任せた!」


当然白チームよりも早くバトンの受け渡しに入る誠と優衣奈。

ところが....


「あっ.....」


コトン.....


優衣奈と誠の手の位置がずれて、バトンパスに失敗してしまう。


[おっと、ここで先頭の赤組Aチーム、バトンパスに失敗か?!]

ただ、このくらいでは全然差が縮まらない。


そしてようやくバトンを受け取った優衣奈。

ついに全速力で走り出そうとしたそのとき...


「ちょっと...?!」


走り出す直前、腕を上げたのと同時に

手が滑ったのかそのまま勢いよくバトンを斜め前へと放り投げてしまう。

そしてその斜め前方向には僕たちのいるテントが。

うあっ、危ない....!!


「きゃあああ!!」「うわあああ!!」


ドスッ!


飛んできたバトンは僕たちのテントの屋根を直撃し

その屋根の一部をビリビリに破る。


ばさっ...


屋根が破れたことでバランスを崩したテントは

大きな音を立てて崩れてしまった。


ちゅどーん!!


幸い、そのテントにいたみんなは脱出していて怪我人は出なかった。


[大変です、赤組Aチームのバトンがテントを破壊してしまいました....!!

少々お待ちください...]


さすがの緊急事態に混乱する実行委員のみんな。

当然リレーは中断することに。


そしてそのテントを見た優衣奈はあっけに取られていた...。


---------


それからしばらくして。

校長先生がマイクを持って壇上にあがる。


「えー、まずはうちの生徒を大変危険な状態に陥らせてしまったこと、

保護者の皆さんに深くお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。」


校長先生は深々と頭を下げる。


「これは、私共が生徒ひとりひとりの力量を正しく理解していなかったという

結果の現れであります。今後はこのような事故にならないよう

精一杯勤めさせて頂きたいと存じますのでどうかお許しください。」


...真面目な校長先生の話に静まり返った校庭。

そこへアナウンスが入る。


[...それでは皆さん。閉会式の準備をお願いいたします。]


------


一応結果は赤組5230点、白組550点で赤組の圧勝。

優衣奈のテント破壊事件によって点数のことなど誰も頭になかった。


「...いやぁー、今年の体育祭は色んな意味で伝説だったね、伝説。」


閉会式終了後、すぐに姉が僕に話しかけてくる。


「それにしてもテントのところは大丈夫だったの?」


「それに関しては大丈夫。みんな脱出してて怪我人はいないぞ。」


「よかったー...」


...と、胸をなでおろす姉。

姉たちのほうからは遠くて見えなかったかもな。


なんて話していると山村と幸佳が現れた。


「どうもお姉さん。すみません、今はまだ片付けの時間なので

あとでゆっくりお話ししてもらえます?」


そう言い残すと僕を引っ張って会場の撤去に向かう山村。

ああ、そうだったよなあ!忘れてたー!!


---


片付けのために校庭を周ると次々とテントが解体されているのがわかる。

僕たちは自分らのテントの場所へと向かった。


すると破れたテントの前で落ち込んでいる優衣奈と

それを慰めようとする福岡先生の姿があった。


「大丈夫ですよ、優衣奈さん。校長先生のおっしゃる通り

これはあなたの力量をちゃんと見ていなかった我々の責任なのです。」


あの事故を生徒のせいにするのではなく

自分たちの不甲斐なさで起きたことだと主張する福岡先生。

校長先生といい、そういう意識があるのはこの学園の素晴らしいところだな。


「福岡...先生....それじゃあ...私...」


「...ただしこちらのテントは弁償という形でよろしくお願いしますね、

風野さん?」


「へえっ....?」


って、おおい!!さっきまでのしんみりした空気を返せーっ!!


---


片付けが終わった。

みんなとは解散し、山村と幸佳と姉と僕の4人は一緒に帰る。


「お疲れ、みんなー!」


「どうも。さっきぶりですね。」


幸佳もペコリと頭を下げる。


「いやー、なんかすごかったねー、今年の体育祭!」


「ええ。ある意味伝説でしょう。」


「そう、私もそれ思った!」


その後も山村と姉は今日の話で盛り上がっていく。


一方で僕と幸佳は話についていくことができずに

そっと2人についていくのであった...。


続く...?


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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