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#80 真夏の転校生

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#80 真夏の転校生


7月後半。

今年も夏休みが訪れようとしていた。

遅かった梅雨も明け、夏本番の厳しい暑さの中終業式が行われる。


「えー、皆さん、1学期お疲れ様でした。今年の夏もー(どうたらこうたら)...」


相変わらず校長先生の話は長かった...。


---


「みんな!!お疲れ!!通知票を配るぞ!!」


教室に帰ると早速LHRの時間に。


「あれっ。今日は早いっすね。」


確かに。いつもならもっと「の」が多いのに。


「うむ、このあとちょっとしたお知らせがあるからな!!」


お知らせ...?なんだろう、明日から休みだというのに。

学校の休校日とかかな...


しかしそのお知らせとは、

僕の思っていた予想の遥か斜め上のものだった。。。


...通知票を配り終わると、今年も副担だった福岡先生がやってくる。


「厚木先生。通知票は配り終わりましたか?」


「おう!今配り終わ...りましたよ!」


するとすぐに福岡先生は教室の外へ出て行ってしまう。

一体何の確認だったんだ...?


そして再び福岡先生が現れたときには、クラス中がどよめいた。

その理由は...


「さて、ここで転校生を紹介する!!」


「て、転校生だって?!」


さすがの山村でさえ驚く。

そう、福岡先生は転校生を連れてきたのだ。


...いや、どんなタイミングよ!!

明日から夏休みだっちゅうの!!

せめて2学期からにしとけ!!


「こ、今年は転校生が多いです、ね...」

水野さんの呟きが聞こえる。

って、そこもだけど今はそうじゃないでしょ!!


ざわざわとどよめく中、福岡先生がみんなに呼びかける。


「はい、静かに。夏休み前の転校生に驚くのも分かりますが、

まずは自己紹介をして頂きます。」


そう言えば夏休み前の転校生というのに驚きすぎて

彼女のことをちゃんと見ていなかった。


「あ...えっと...フィ、フィアラと申しま...」


「や、やっぱりフィアラ?!フィアラなの!??!」


自己紹介の途中、優衣奈が突然席を立ちあがってそう叫ぶ。


「こら、風野さん。自己紹介の途中でしょう。」


「す、すみません...」


福岡先生に怒られてしゅんとする優衣奈。知り合いなのか?


「すみません、皆さん。ではもう一度お願いしてもいいですか...」


「はい、私フィアラと申します。」


なんていうか、日本人っぽくない名前だな...

そう思っていると福岡先生が補足説明してくれた。


「彼女はホープヒルズ王国...という外国から来た方です。

日本ははじめてなのでここでの暮らしのことはぜひ教えてあげてくださいね。」


へー、ホープヒルズ王国...?聞いたことないな。

ヨーロッパかどこかの国?


にしても日本語は上手だし、髪色も

外国人と聞いてイメージする金髪系ではない。むしろ茶髪である。

本当に外国人なのか?


...するとここで、あることを思い出す。

泰三さんの言っていたコスプレ少女たちである。


今はみんな制服姿でコスプレをしていないが、

喋り方のイメージが魔法使いの少女と似ていた。偶然なのか...?


...自己紹介が終わった転校生は後ろの席に案内される。

と言ってもあとは夏休みの注意事項を聞くだけなのだが...


-------


そうして夏休み前の注意事項を聞いて、昼過ぎには解散することができた。


「んんーっ、終わった終わったっす!」


美歩が喜んでいる。


「ところで友。今年も奄美大島に帰るの、かい...?」


山村は荷物を持ちながら、僕に話しかける。すると美歩が割り込んできた。


「おっ、今年は自分も奄美大島に行くんすよ!!

瑠香姉、佳穂姉と一緒に...!」

なんと、今年は美歩たちも来るのか...!


「あ...今年も...うん、島に帰る。

....ところで...美歩、たちはいつの便...?」


「えーっと、いつっしたっけ...」

おいっ!!大丈夫なのか...?


「そうそう、確か来週、30日の朝の便っしたね。」


「あ...同じ便だ...」


-------------------------------------------------------------------------


翌日。

土曜日で姉も休みのこの日。

部屋で旅行に行く準備をしていると、姉が話しかけてきた。


「ねえねえ、翔?

実は明日、泰三の最終公演があるんだよねー、一緒に行こ?」


「前日になってから言うかよ...」


「し、仕方ないでしょー?!」


やれやれ、と苦笑いする僕。


けれど確かにあの事件以来、ウワサのコスプレ少女は見かけたが

泰三とは会っていない。

っていうかまだ東京にいたのか。


「あれから腕を上げて、観客も何倍にも増えたらしいよ!!」


「それはよかったな。」


「まったく!他人事だと思って!」


笑いながら僕をつつく姉。

やれやれ...今年の夏も忙しくなりそうだな。


--------------


お昼。

リビングで昼食をとりながら姉に話しかける僕。


「...そういえば俺からもひとつお知らせがあったわ。」


「えっ、何何何?!」


僕のほうから姉に話しかけるのがよほど嬉しかったようで、

食べる手を止め僕の話に集中する姉。


「そ、そんなに期待されると言いにくいじゃないか...」


「わかった。じゃあテレビでも見ておく。」


「それはそれで聞いてないみたいで...」


「じゃあどうしろ、っていうのー!?」


面倒くさいな!!


「も、もう...!普通に食べながらでいいって...それで、実は...」


「あっ!!醤油忘れた!」


そう言って冷蔵庫に醤油を取りに行く姉。

自由だな...!もう...!


--------------


...その後、美歩たちのことを伝えると姉は驚いていた。


「へぇ...!美歩たちも奄美に来るんだ!!

しかも同じ日、同じ便?偶然だね!!」


一緒に行く約束などしているわけではないので

さすがに偶然だと思う。


「すごいよな。まあだからと言って一緒に遊ぶ約束とかを

しているわけではないけど.....」


「だったら誘ってみようじゃないの!!」


「...は?」


まったく...姉に僕の友達のことが絡むとすぐそうやって遊ぼうとする。


けれど姉のそういうところは意外と嫌いじゃないな...

そう思う僕なのであった。


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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