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#79 女子高生の夏

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#79 女子高生の夏


7月になった。


今年の姉ちゃんの誕生日はさらっと済ませ、

ようやく落ち着いた日々が戻ってきた。

今年は梅雨入りが遅く、未だに雨が降り続いている。

そんなある日の朝、授業の準備をしていると珍しく幸佳が僕に話しかけてくる。


「雨...だな...おは...よう...」


「あ、おはよう...山村は?」


「もうすぐ...来る...」


すると、ガラガラ、と扉が開き現れたのは

なんとびしょ濡れになった山村だった。


「ふう...大変だったよ、友☆」


「いや、何があった...?!」


慌てて駆けつける僕。


「聞いてくれるかい、友?

僕が歩いていると突然女の子達の傘が次から次へとこちらへ飛んできてねぇ...」


絶対わざとだろ、それ...


「...仕方ないからみんな僕の傘に入れてあげると、

僕の入る場所がなくなって...この様さ...☆」


なぜそうなる...ってか、一体何人入れたんだよ...


そしてふと僕は幸佳のほうを見る。


「...?」


それでいて幸佳は幸佳でよくそんな冷静でいられるよなあ...

そうか、幸佳の傘に入れてもうらわけにもいかず、

もはや開き直るしかないって感じだったのか...


...そう思っていると、廊下のほうでは色んなクラスの男子生徒たちが

山村のことを燃えるような嫉妬心で睨みつけていた。


「ま、まあ...そうなる、よな...」


---------


昼休み。

お昼になってもまだ雨は降り続いている。


...すると、随分前に

図書室で会った女子生徒たちが山村に声をかけにやってきた。


「ゆうくんおひさー!最近私たちと遊んでくれなくて寂しいからぁ、

今朝はちょっとドジってみた!てぺっ。」

やっぱり傘を飛ばしていたのはわざとだった。


そして久しぶりに変な汗が出る。


「こらこら、あなたたち違うクラスでしょ?

勝手に教室に入ってこないの!」


すると委員長の美里愛が彼女たちに注意を呼びかけた。助かるー。


「いいですか、ここは私たちの縄張りです、

勝手に入って来るというのなら容赦はしませんよ!!」

縄張りって...


「ふふーん、なるほど?アンタもゆうくんのこと気に入ってるんだー...!」


...すると美里愛は僕を引っ張り出し、腕を組む。

ってうぉい!!!やめろ!!


「私には翔しかいません!!こ、こんな奴ら一撃で倒してしまいます!」


しっかりと腕を組む僕と美里愛に、キャーっと叫び声が上がる教室。

あ、わ、っ、やめろやめろー!!


...すると、池戸が突然別クラスの女子生徒たちをスッと外へ追い出して

美里愛と組んでいた腕をほどかせる。


「あっ...?!池戸さん...?!」


「困ってたんだろ、翔。お前には借りがあるから助けることは当然だ。」


ドッキーン!


...なぜか僕ではなく外で見ていた別クラス女子たちがときめく。


「ああ...あの池戸って子、イケてない?」

おいっ、山村一筋なんじゃなかったのかよ...!!


「うんうん、ゆうくんも素敵だけど池っちも素敵...」

って、なんか池戸のこと池っちって呼んでるし...!


「今度からは池戸くんを誘っちゃおーっと!」

ああ、完全にそっち行っちゃったー!!


...ここでついに山村が口を開く。


「池戸君...?あとは任せた。」


「な、なんだよ急に...」


よそよそしく池戸の肩に手を置く山村。

そんな2人の様子にメロメロな別クラス女子たち。

再び教室の中に入り込んできた。


「あっ、こら、だから教室に入ってこないでください!!」

やはり美里愛が反応する。


するとそのとき、誠が教室に入ってきた。


美里愛が別クラス女子たちを抑え、

戸惑っている池戸と山村(と僕)に誠は話しかける。


「おやおやおや...これは一体どういうことかね...?」


「し、知るかよ。なんか勝手についてきただけだ。俺はもう行く。」


そうして教室を出ようとする池戸に別クラス女子が手を伸ばした。


「ああーっ、待ってよーぉ。」


するとスッと身体を半分だけ後ろに向けて

別クラス女子に言い放つ。


「...俺は今でも幸佳一筋なんだよ!!じゃあな!!」


ドッキーン!


当然教室にいた幸佳にも聞こえていて、幸佳は緊張のあまり気絶してしまった。

僕と山村はそんな幸佳を急いで助けてあげる。


「フラ...れた...」


そして別クラス女子は膝をついて崩れ落ちる。

力を失った別クラス女子たちを美里愛は教室から追い出した。


「や、やっぱり私たちにはゆうくんしかいないってことね...!

け、けど今日はもうこの辺にしておくわ...覚えてなさい委員長!!」


「ゆうくんまたね!」「どうもお騒がせしましたー!」


...最後はなぜか敵視された委員長だったが、教室はようやく静かになる。


「ふう、ようやくいなくなりました...」


そうして誠や美里愛は自分の席に戻った。

一方山村と僕は緊張で気絶した幸佳を保健室まで連れて行く。

...その途中、教室に向かう美歩と水野さんに出会った。


「あれ...ど、どうしたんですか幸佳ちゃん、大丈夫ですか?!」

気絶した幸佳を見て心配する水野さん。


「ああ...まあ、いろいろあって、ね...」


---------


放課後。

幸佳は無事に目を覚まし、なんで気絶したかを思い出そうとする。


「ああ、幸佳さん。大丈夫ですか?」


保健室の先生が目を覚ました幸佳に気づいて話しかける。

すると幸佳は少しだけ顔を赤らめそわそわしていた。


「あらあら。あなたもまた、恋の病に落ちたというのね...」


その言葉にドキッとしてまた気絶しそうになる幸佳。


「ご、ごめんごめん...!!今のは独り言...!!」

そうして慌てて幸佳をベッドに戻す。


「...けれどあなた(女子高生)の夏はまだまだこれからよ。

体調不良になったらいつでも戻ってきていいから、

安心して楽しんでらっしゃい。」


...そんなことを話していると山村が幸佳を迎えに来た。


「さて、幸佳さん。体調は大丈夫ですか?

気を付けて帰ってくださいね。」


こうして幸佳は山村と共に家に帰っていく。

幸佳を照らす夕陽はまるで池戸の気持ちのように熱く感じるのであった...。


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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