#77 失踪事件解決...?
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#77 失踪事件解決...?
人気俳優土浦晋の友達で、売れないお笑い芸人の宇連泰三。
居酒屋で酔った帰りに泰三は謎のゲートに入ったまま失踪してしまう。
泰三が失踪した翌日、
学園に通う翔たちにもこの失踪事件の注意喚起がなされていた。
後輩の霧島沙奈が失踪してしまったからだ。
霧島さんの情報を聞かされた翔、山村、幸佳、このはの4人は
下校途中、失踪したはずの霧島さんを発見。
しかし僕たちが駆けつけたときには霧島さんの姿はなく、
同じ場所にすれ違うようにして現れたのはなんと失踪したはずの泰三だった。
泰三によると、どうやら夢の世界は
RPGに出てくるような洋風の世界だったらしい。
そんな中、突然戻ってきた霧島さんに話を聞くと、
泰三と同じ世界であることを証言する。
それが事実かどうかの確認は取れなかったが、
霧島さんや泰三の無事を確認することができたのであった。
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この事件のあとの休日、土曜日。
泰三にいつもの公園へと呼び出された姉。
なんとなく僕もついて行くことにした。
公園に着くやいなや、姉は泰三をポコポコと叩きながら言う。
「泰三っ、もー...!師匠を心配させるなんてぇ...!!」
「すみませんすみません、師匠。けれどほら、この通り
今日も元気にやってますんで!!」
そういう問題なのか...
「実はですな、どうしても昨日のことを師匠にお話ししたくてですねぇ...」
泰三の回想を姉と一緒に聞くことになった。
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あれからも懲りずに夢の世界へ通っていた泰三。
いつものようにネタを披露する準備をしていた。
「いらっしゃいいらしい!今日も楽しい楽しいお笑いの時間やでー!」
さすがは夢の世界。
夢というのに日に日に人が多くなっている気がした。
「ほな、話聞いてもらえるかー?
あのな、実はカレーの隠し味にチョコレートを入れると
美味くなるらしいな!知らんけど!!」
あはは、と笑いが起き、彼の前に置いてあった箱に金貨や銀貨が
次々と投げ入れられていく。
すごい、今日の夢も金貨や銀貨がどんどん溜まっていくな...!
...ふとこの通貨を見ていると、新ネタを思いついた。
「せやせや、これ知ってるか?!金貨と銀貨を混ぜると銅貨になるんやって!!
...知らんけど!!」
大きな笑いが巻き起こる。
やった、大うけや...!
そう思ってさらに続ける。
「まったく...金貨と銀貨を混ぜて銅貨になるって言ったヤツ...
ホンマどうかしてるで...!どうかだけに...どうかいな?」
爆笑も爆笑、みんな金貨と銀貨をどんどん投げ入れた。
こんな楽しい夢ならずっと見ていたいなぁ...
そう思ってしまうほどだった。
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「いやぁ、今日もウケてよかったわ...!
これもすべて師匠のおかげやな...!」
夢の世界での公演会を終え、安心しきった泰三はひとり呟く。
すると...
「あ、あの...すみません...」
突然魔法使いっぽい服装をした女性に話しかけられる。
「なんや、お客さんか?」
「いえ...その...」
戸惑う彼女に変わって後ろのおじさんが交代した。
「こんにちは、タイゾウさん。
いつもこの街を盛り上げて頂き誠にありがとうございます。
わたくし観光大使のジュイドと申します。」
「こ、こりゃどうも。」
観光大使...?えらいよくできた夢やな...
そう思っていると今度はジュイドとは別の船乗りらしき人が話しを進める。
「ところで質問なのだが、君はこのゲートを通ってこちらへやってきたとか...
聞いた話によると、1週間ほど前...ちょうど魔王が討伐されたあたりに
突然このゲートが開かれ、そこからやってきたということだったが...」
「ゲート...?せやな、確かに夢の中に来るときは
ゲートみたいなのを通っている気もするけど...まあ夢やしな!」
「夢...?いや、ここは現実だぞ、何を言っている。」
みんなと一緒にいたメガネ美男子が冷静に返す。
なんやて?そんなわけないやろ...!
...すると、ゲートのほうで騒いでいる少年が見えた。
「よっと......
なあなあ!このゲートを調査すれば報酬もらえるんだろ...ってああ?!」
ゲートに手を支えようとしてそのままゲートに飲み込まれてしまう少年。
そしてそれを追うようにして先ほどの魔法使いや美男子、それに近くにいた
女性戦士や武闘家少女たちもゲートの中へと入っていった。
「なんやなんや...夢の世界の住民がゲートに入るなんてことがあるんやなぁ。」
そう呟いてゲートをくぐり抜ける。
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「んあーっ、今日もすごい夢やったなあ...
って.......は?」
夢の世界の住民だと思っていた彼女たちが目の前にいた。
一瞬、どういうことなのかを考えてみる。
ああ、なるほど。こっちの世界の住民がコスプレして迷い込んだんやな。
「おいっ、ゲートが...」
美男子の声でふと振り返ると、さっきまで見えていたゲートがなくなっている。
...はれっ、ということは...?
「ゆ、夢の世界へのゲートがぁーっ...!?」
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...と、ここで泰三の回想が終わる。
「...つまり、ゲートが消えて、夢の世界に行けなくなったってこと?」
姉は考えるようにして言う。
「その通りでございやす!さすがは師匠....」
「...ところでゲートって何?」
「なんと!?知らずに答えてたんでやすか?!」
どうやら僕と姉には見えていないゲートというものが見えていたらしい。
しかし泰三は、他の人もこのゲートが見えているものだと思っていた。
一方、僕も気になることがあったので聞いてみる。
「あ...あの.....結局、一緒に来たコスプレ少女たちはどこに...」
「...それは知らんがな。とりあえず夢の世界にはもう戻れんくなってもうたし...
家にでも帰ったんとちゃうん。」
けれど泰三さんの話が本当なら、もしやそのゲートが失踪事件の原因に...?
ちょうどこの日以来、失踪事件の発生がピタッとなくなるのであった。
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翌週、月曜日。
空は薄い雲に覆われていていつもより涼しく感じる。
「明日からしばらく雨らしいっすね。」
「そうね、明日には梅雨入りかしら...。」
「ねえ、つゆって何?」
今日も美歩と水野さんと優衣奈の話し声が聞こえる。
学校では失踪事件の話題から梅雨の話題へとすっかり変わっていた。
そうか、気が付けば6月も後半か...。
「おはよう、友。」
「うん、おはよう。」
こうしてようやくいつもの日常を取り戻した僕ら。
泰三さんや霧島さんも無事だったしよかったよかった。
ちなみにこの事件で失踪していた他の人たちも
無事に帰ってきたということだ。
結局そのゲートは何だったのだろう...
謎を残したまま、僕らの日常は
いつも通りに軌道修正していくのであった。
続く...
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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