日本民主主義人民共和国第3代菊池総統が残した物
日本民主主義人民共和国総統の座を祖父から継ぎ、国の最高指導者として国民を先導してきた第3代総統だった父の後を継ぎ、私、菊池姫が日本民主主義人民共和国第4代「菊池」総統になった。
父が亡くなった後も、父の片腕だった叔母が健全であった時は国民も部下たちも私を盛り立てようとしてくれたが、叔母が亡くなった途端、皆が皆口々に私を非難するようになる。
男尊女卑の考えが抜けない政府高官共は私を亡き者にして、兄や弟を総統の座に付けようと画策。
叔父たちは亡くなった叔母の後釜に座り私を傀儡にしようと企む。
内憂だけでは無い。
大日本国やその同盟国の海の向こうの大国や南半島国など、我が国周辺の敵対国も経済封鎖を行い我が祖国を疲弊させようとする。
それらにホトホト疲れ切った私は、父が最後の手段として使いなさいと残してくれた物を使うことにした。
総統官邸の地下数百メートルにある総統執務室で私は、第3代「菊池」総統であった父が残してくれた物であるボタンを押す。
ボタンを押して数分後、執務室の壁に埋め込まれている多数のモニターに、敵対する国々に向けて飛翔する数十発の大陸間弾道核ミサイルが映し出された。