表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/14

喜ぶ娘。

 お昼時の学生食堂。


 わたし達が、一番忙しくなる時間。


灯代子ひよこちゃーん、ノリカスペシャル来たよー!」

「はーい!」


 生徒のみんなから食券を受け取っていた烏丸からすまさんの一声で、わたしはチンジャオロースーを炒めている中華鍋の右隣のコンロにフライパンを準備して、薄く油をひいて、巨大冷蔵庫の中から出してきたもやしを火にかけた。あらかじめ少し温めたフライパンの上で、油はパチパチと音を立てる。下にあるもやしばっかりに火が通らないように、さいばしでさっくりと動かしていく。その間に出来上がったチンジャオロースーをプレートに盛り付けて、鳩野はとのさんに引き継ぐ。すぐにもやしに軽く塩コショウをして、まんべんなく火が通ったら余計な油が入らないように乙鵜おとうさんが用意した豚骨スープのラーメンにサッと乗せる。あとは烏丸からすまさんがチャーシューののっけて、出来上がり。えっと、次はマリネを…………。


「あっ!」


 やった!


「ねぇねぇ、その器ってもしかして!」

「えっ……?」

「『たらの芽の筑前煮』だよね!? どうかな? その煮物、お姉さんが作ったんだよ。美味しかった?」

「は、はい……」

「うわぁーっ! ねぇねぇねぇねぇ、烏丸からすまさん! 筑前煮おいしいって言ってもらえた!」

「よかったねぇ灯代子ひよこちゃん」

「うん!」


 うわー!

 うわー!

 すっごい嬉しい!


 またがんばって作ろっと!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ