気になる娘。
「ねぇ、なんでなんで?」
知波、とっても気になるの!
「ほら、やっぱり有名人ってお金持ちだし……」
「このご時世、収入は重要なFACTORなのよ」
「そうなんだー!」
クラスメイトが休み時間に読んでいたのは、男の人の五人組アイドルグループが写っている雑誌。下の方に「結婚するならどんな人?」と書かれたインタビュー記事が載っていた。
「イリシアはこの中だったら誰と結婚したい?」
「ワタシは夏十一択! ギャランティーに重点を置いた場合は彼こそBEST OF BESTよ!」
「夏樹十蔵かー。ちょっとストイック過ぎない? 結婚生活を考えると、ちょっと……。それより、私は……うん、プリンスカズかな」
「Oh……。一之宮一弥ね。彼のサッカーの腕はとてもOPEN YOUR EYESものね。まさに高速のVISIONよ」
「……ん?」
「ん?」
「目を見開く……? ………………………………あ! 電波ちゃんは? 結婚するなら誰?」
どうしてか、知波はクラスメイトや友達に「電波ちゃん」って呼ばれてる。なんでだろ?
「結婚かー……。うーん、今はそうゆうのいい」
「あー、そっか……」
「PURE……?」
「でもね、もし結婚する時は、お母さんにドレス選んでもらうの! 昔約束したの!」
「え…………あー……そうなんだ。綺麗なウエディングドレス、選んでもらえるといいね……」
「We hope……。んー、We wonder……? ……Non Non Non…………」
「?」
なんだか、二人とも変……。なんで?
知波、とっても気になるの。