初クエスト
嗚呼これだから神様は・・・
リュータが1番高価なドレスアーマーを買ってくれた。
これで確定した。やはり、リュータは私を盾として使うのだろう。
そうでなければ奴隷にこんなにも性能のいいものを与えるわけがない。
確かにこの装備があれば長い間盾として使うことが出来るだろうな。
少し信じていたのがバカみたいだ。この人なら・・そう思っていたのに!
所詮、人族は人族なのだ。神様、私の願いをかなえるつもりがあるのなら早く私を死なせて下さい。
武器屋を出て、シェーラさんに教えられたとおり私たちは王都の門を出てすぐそこにある
迷いの森に来ていた。
「さて、リーナ。これから森に入るわけだけど、3つ約束してほしい。
1つ、第一に自分の身を考える
2つ、無理をしないこと
3つ、奴隷だから・・ということは考えるな
この3つだ。いいな」
「はい、わかりました」
白々しい、どうせ虚言だ。私よりもステータスも低くスキルもないのに私を盾にせずにどうする気なのだろうか?スライムは確かに初心者向けの魔物だが、LV1ではそう簡単に倒せるわけないのに・・・怪我したらどうすr・・・。フンッ!こいつが怪我したところで私には関係ないし、私は奴隷として役に立つだけ。
いよいよ初クエストだ。
リーナは先ほどから何かを考えているようだが、約束は守ると言ったしいだろう。
しかし、どうしたものか・・クロバー草が分からない。リーナも知らないというし。
こういうとき小説だと鑑定とかあるのにな~。
「鑑定」
シーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「何を言っているの?」
「いや、鑑定スキル目覚めないかと思って・・」
「そう簡単にスキルは取れませんよ」
「そうだよn”鑑定スキルLV1を習得しました”へ?」
「どうしましたか?」
「鑑定スキル目覚めたっぽい」
「な!・・ありえない」
「早速!鑑定」
名称:クロバー
説明:薬品になる草
おお~きたきたー!THE異世界!
でも、情報少ないな。まあ、Lv1だからかな。とりあえず採集しないとな。
「リーナ、これがクロバーらしい。集めるぞ」
「了解です」
2時間ほどして規定量集め終わることが出来た。
後はスライム15匹倒すだけだ。いよいよ成長補正についても判るかもな。
ガサガサ
!何だ?動物か?魔物か?”気配探知を習得しました” まじか!
「気配探知」
いる、スライムのお出ましだ。まだ向こうはこっちには気づいていないようだからゆっくりと静かに。
俺は、刀を抜いて草むらにいたスライムに切りつけた。
「ピー!!」
スライムは魔石を残して消え去った。
「何ですか今の声は!」
「スライムだ。倒せたぞ!」
「え?でもスライムには懺悔気は効かないはずですよ?」
「え!でもほら・・・・」
「確かに、この魔石はスライムのものですね」
初めて魔物を倒したが、スライム1匹でレベルは上がっただろうか?”ステータス”
名前:リュウト シラヌイ 種族:人間 性別:男 LV:124
HP:1000/1000 MP:10000/10000
STR:1000
DEX:2000
VIT:1000
AGI:1000
INT:1000
MND:10000
LUK:0.1
スキル:武器召喚・成長補正・気配探知・鑑定LV1・隠密LV1
魔神LV1・武神LV1・邪神眼LV1・???
称号:巻き込まれ人・邪神の眼をもつ者・涼香の加護主・リーナの主人・リーナの加護主
うん、すごいことになってるなー(棒)。
「どうしたんですか急に呆けて?」
「いや、宿についたらゆっくりと話すよ」
「はぁ・・・?」
「さあ、後24匹片づけちまうぞ」
その後は、楽勝だった。俺は気配探知でスライムを探して隠密で背後から1撃、リーナは持ち前の嗅覚でスライムを探し出して最初こそはぎこちなかったものの、流石は獣人族というべきか25匹目を倒すころには様になっていた。始めて会ったときに比べればリーナもなれてきてくれたみたいでよかった。
そう考えてた時だった・・・
地面の底から響くような低いうなり声と共に森の奥からブタのような顔をした2.5Mほどの巨人、いわゆるオークが出てきた。思っていたよりもでかいn「リュータ様、逃げてください!オークキングです。スライムなんて比べ物にもならないほどの怪物です。私が肉壁になりますから逃げてください!」「は?」「私はリュータの奴隷ですから、リュータも盾にするために私を買ったんですからいいじゃないですか、早く逃げてください」「どういう・・・?」「盾にするためにこんなにいい鎧を買ってくださったんですよね。使い捨てとはいえ、こんな私にこの様なものをありがとうございました」
な・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
次回もリーナ視点からリュータ視点に移っていきます