クエストへ
異世界二日目がスタートした。
リーナはまだ起きていないが、俺は宿の裏庭をかりて今日のクエストに向けてスキルの確認をしている。
実は、城にいた人間を含め、シェーナさんやリーナも俺のスキルや称号が見えていなかった。
シェーナさんによると、高位のスキルや称号は同等以上の力がないと見えないらしい。
俺のLVが1なのに見えないということはスキルや称号自体がそれほどの力をもっているということだろう。
クエスト中にスキルが発動しなくても困るので今のうちに練習しておこうというのだ。試したところ、
魔神は、魔法を創造することが出来、魔力の範疇なら何でもできるし、1秒くらいで魔力が全快した。
武神は、身体能力が爆上げされていた。何のけなしに跳んでみたら地平線が見えた時はビビった。
さらに、格闘技など体育の剣道と柔道しかやってこなかった俺がテレビで目にするようなしっかりとして武技を扱えた。邪神眼は・・・・・・・・・・・うん、眼から紫色の光線が出てきたところでやめた。
俺人間だよね?
成長補正はそのままの意味だろうし、???に至っては俺すら何なのかわからない。
そして、いよいよ武器召喚だ!この4文字を見てどれだけ心躍らせた事か!
「召喚」
空間が唸り、亀裂が生じる、そこから黒い日本刀の柄が出てきた。
カッケーーーーーーーーーーーーーーーー!
柄を握り引き抜くと真っ黒い刀身が出てきた。
うん、めちゃくちゃカッコいい。でも、若干中二臭い。
まあ、ココは異世界だ大丈夫だろう。
その後調べていくと、魔力をまとわせることもでき、絶対に折れず、軽いので振り回しやすい。
ひとしきり楽しんだ後、出したままにしておけるうようだったので鞘に納めて持ち歩くことにした。
後で武器屋に言って剣ホルダーでも買うとしよう。
「おはようございます」
「おお、おはようリーナ!」
「テンション高いですね」
「分かるか!わかっちゃうか!見ろよこれ!カッコよくね?」
「・・・そうですね」
はい、調子に乗ってすみませんリーナ様がこちらをゴミのように見つめていらっしゃいます。
しょうがない、お披露目はこれくらいにして朝食食ってギルドにいくかな。
朝食を食べ終え、俺たちはクエストを受けるためにギルドへ向かった。
「おはようございます。シェーナさん」
「おはようございま・・・す!リュータ君?」
「はい」
「そちらはどなたですか?」
「はじめまして、シェーナさん?私はリュータ様の奴隷のリーナです」
「奴隷?ハァ~、確かに私は奴隷を買うなりなんなりして仲間を作れとは言いましたけど・・
昨日の今日でこんなにかわいらしい娘を・・・もう・・私だって・・」
「お~い、シェーナさ~ん」
「はい!」
「とりあえずリーナの冒険者登録とクエストを受けたいんですけど」
「分かりました、リーナさんはこちらの紙に必要事項を書いてください、
リュータ君は覚えておいてください、クエストはこちらがあります」
「分かりました」
「え!チョッ、今間にすごいこと言わなかった?」
「気のせいですよ。Eランククエストは、薬草採集・材木採集・スライム討伐・新洞窟調査
などがあります。お勧めとしては薬草採集・スライム討伐です」
「じゃあ、薬草採集とスライム討伐でお願いします」
「分かりました。では、両クエストに関してですが期日は今日の6の刻までで、
薬草はクロバー草を10本を1束として15束。スライムは種別問わず20匹の討伐でクリアです」
「分かりました」
「リーナさんもちょうど書き終わったみたいですね。・・冒険者登録とクエスト受注が完了しました
頑張って下さいね」
「「はい、ありがとうございます」」
「あ、クエストに行く前に武器屋に言ってしっかりと装備を整えてくださいね」
「分かりました。では、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
冒険者ギルドを出た後、俺たちは武器屋へ向かった。
「いらっしゃいませ、レーヤン商会所属の武器屋へようこそ」
「こんにちは、防具と武器を探しに来たんですけど・・・」
「はいはい、どのようなものをお探しで?」
「猫人族が使える軽い防具はあるか?」
「それなら、銅貨1枚から金貨1枚のものまでありますが」
「じゃあ、金貨1枚のやつを」
「エッ!本気ですか?奴隷のためにそこまでお支払いになるんで?」
「リュータそこまでのものを買ってもらうわけには・・・」
「いいから、早く持ってこい」
「は、はい!」
その後、リーナには銀貨5枚の短剣、俺は銀貨2枚の革鎧を買ってクエストに出た。
金の単位は下の通りです
鉛貨=10円
鉄貨=100円
銅貨=1000円
銀貨=1万円
金貨=10万円
白貨=1000万円