奴隷少女
城門をくぐりぬけ、姫様の忠告の通り、ギルドへと向かった。
いよいよ男子高校生の妄想が一つ現実になるのだ!わくわくが抑えきれず柄にもなくにやついてしまう。
「ひっ!」「ママ~あの人怖「目を合わせちゃいけません」「おお、主よ我を守りたまえ」
なぜだろう、心がすごく痛い・・・そんなに目つきが悪いのか!
ギルドへと到着し、中に入り絡まれることもなくカウンターへとたどり着いた。
「ようこそ、冒険者ギルド本部へ、冒険者登録でしょうか?」
大きい、今まで見てきた女性の中だも群を抜いてでかい・・だが、身長は160くらいだろうか?
えっ!じゃあ何がでかいのかって?分かるだろ?御胸様だよ。これは・・・・
「あ、あの!冒険者登録ですよね!」
「は、はい」
「よかった、ようやく反応してくださいましたね。
黙ったまますごく睨まれていたので怒らせてしまったのかと・・・」
「これで普通の目ですけど・・・」
「え!あ、その、ご、ごめんなさい」
「いえ・・もう慣れましたから・・」
やはり俺の目つきは最悪らしい・・初対面の人にここまで言われるとは。
俺が傷に浸っているうちに受け付けのお姉さんは仕事をおびえながらこなし、何事もなく?
俺は冒険者登録を終えた。教えてもらった内容をまとめると
・俺に何があってもギルドは責任を負わない
・ランクはE~S
・ランクはクエストを一定数こなすか大きな偉業を成すことでもあげられる
・ただし、Sランクになるには特別クエストをこなす必要がある
・やはり俺のステータスで一人でクエストを受けるのは危ないから仲間を探せ
とのことだった。
そして、ギルドを出た俺は受付のもとい、シェーラさんの言いつけ通り仲間を獲得すべく
奴隷商へと向かった。この世界で仲間を得るには二通りある。一つは他の冒険者とパーティを組むこと。
二つ目は、奴隷を買い冒険者登録させて仲間にする。前者はこの世界の人間をまだ完全には信じられないので、いうことを必ず守る奴隷にすることにした。
ココが奴隷商か?白い外壁に金の煌びやかな装飾が施された建物がそこにはあった。
中に入ると、気味悪く金歯を光らせながらニタニタと笑う男がいた。
「いらっしゃいませ、旦那様。
このたびは、どのような奴隷をお望みで?」
「戦闘が出来る奴隷が欲しい」
「承知いたしました、何か条件は他に御有りで?」
「えと、その、出来れば15歳前後の女の子が・・」
「ああ、なるほど・・少しお待ちください」
うん、何か誤解されたようだ。
この世界では女の子の奴隷はやはりそういう風なのだろうか?
俺はただ、一緒に冒険するならむさくるしい男より女の子のほうが・・
なぜだろうか?凉の顔が思い浮かび、背筋が凍えた・・・
「旦那様、条件に適するものはこちらの16のリーナだけです」
よし、忘れよう気のせいだ!
そう思い直し、奴隷商が連れてきたお女の子へと目を向けた。
その瞬間時が止まった。
頭上にはピコピコと動く猫耳。お尻にはモフモフとした尻尾。化をもスズに負けないくらい可愛い。
アーモンドのようにくりっとしために、すらりとしたボディ。出るところも・・ゲフン、ゲフン!
「いくらでしょうか!」
「お気に召していただいたようでなによりです。
そうですね・・戦闘も家事もできますし、処女ですので・・金貨8枚でいかがでしょう?」
やばい・・処女と聞いてリーナちゃんがごみを見るような眼でこちらを睨んでらっしゃる・・・
「ハイ金貨8枚ね」
「え!・・まさかこんなに持っているとは」
「え!何か?」
「いえいえ、では最終手続きに移りますね。
奴隷の扱いに関してはこいつから聞いてください」
こうして俺は異世界1日目で少女の奴隷を手に入れた・・あれ?俺最低じゃね?
「えっと、リーナさん」
「何でしょう?御・主・人・様!」
Oh!店を出て昼食を取りに行く道中でも、先ほどの処女問題のせいでリーナさんに
ごみを見る目で見られている。どうしたらええねん!
「おK。とりあえずご主人様はやめてくれ、俺はリュウタシラヌイだ。
だから、リュータとでも呼んでくれればいい」
「え!?・・・わかりました、リュータさん」
おお、少し見る目が優しくなった。正解らしい、俺がどれだけスズに怒られてきたか・・・
女の子の扱いぐらいおちゃのこさいさいだ!
「じゃあ、改めて聞くけど一緒に冒険社をしてもらえるんだよね?」
「ええ、まあ」
「ありがとうリーナ、じゃあ今日はもうゆっくりして明日登録に行こうか」
「っ!!、はい」 「急に呼び捨てにするなんてずるいじゃない・・・」
「なんか言った?」
「いえ別に!」
あら、またお怒りのようだ・・乙女心は秋の空とはよく言ったものだ、機嫌を取らなくては。
「いい尻尾だね。触っていいかな?」
「・・・・・・・・・・・死ね」
「え?」
「どうかしましたか、リュータ?」
神様~助けてください。女の子は恐ろしいです。
そして、俺たちは手ごろな店を見つけて入った。
「さて、リーナ何が食べたい?」
「食事をいただけるのですか!?」
「あたりまえじゃないか!」
小説のようにこの世界でも奴隷の扱いはひどいらしいな。
だが、うちの家訓は「皆平等」だからな。
「いいから、早く席に座って選べ」
「しかし、・・」
「命令だ」
「分かりました。会いがとうございます」
その後は、互いのステータスを見せ合いながらこれからについて話し合った。
次回は続きからで、リーナ視点になります