チート?
あけましておめでとうございます。
今年もよろしければこの小説にお付き合いください
嗚呼、これで終わりだ。
今までロクなことのなかった人生だが、こうして振り返ってみるともっと生きたかったと思えるほどの価値はあったのだなと今更ながらに思う。もとの世界の生活では希望など見いだせなかったのにこっちの生活を始めてみれば楽しいことだらけである。もう笑うことなどないと思って生きてきたのだが、リーナのおかげで再び笑うことが出来た。嗚呼、力が足りないことがこんなにも歯がゆいとは、笑わせてくれたリーナに恩を返したい!今まで昔のいざこざでうまく話せず、冷たくあしらってしまった凉に一度謝りたい!でも、そのためには力が足りない。
力が欲しい!力が手に入るのなら何でもしよう、力が欲しい、力が欲しい、力をよこせ!
って!あれ?竜が止まっている?というか時が止まっている?
―――――力を望むか?――――
誰だ?
―――――我は神をも超えし世界の理そのものである。もう一度問おう、
儚き者よすべてを覆すほどの力を望むか?――――
もちろんだ!
まだ生きたい!
リーナを笑って暮らせるようにしてやりたい!
凉に謝りたい!
そして、力が手に入るのならば
もう二度と自分の力が足りないせいで歯がゆい思いをしたくない!
―――――よかろう。力を与える。しかし、この力は我をも凌駕する理を外れし力
人の道を外れる覚悟はあるのか?――――
その力で守りたいものを守れるとい言うのなら人間などやめてくれる。鬼にでも悪魔にでもなってやる。
―――――その意気やよし。存分に力をふるうがよい!――――
その時、体の奥底から力があふれてくるのを感じた。
”大罪スキルが解放されました”
”理の介入により大罪スキルの一つ強欲がアクティブになりました”
”初回ボーナスとして今までのモンスターのステータス・スキルを奪います”
「今度はこっちの番だ!」
そう宣言したとたん、突然立ち上がったこっちの変化に気付いたのか竜は、今までとは打って変わって怯えるように全力で攻撃を放ってきた。明らかに先ほどの攻撃よりもはるかに速い。さっきの俺なら直にやられていただろう。そう、さっきの俺ならな。今ではそんな竜の攻撃ですら簡単に見切り、受け止めることが出来る。
”夜桜がスキル:桜舞を習得しました”
よし、「”桜舞”」
そう唱えた途端夜桜が呼応するように震え、まるで昔から知っていたかのような動きで体が舞い始めた。
つい先ほどまで傷一つどころか台頭に向かうことさえ許されなかった化け物の体に一つまた一つとまるで桜吹雪のごとく美しくもどこかあらあらしさを感じさせる逝く千もの傷が刻まれてゆく。築けば竜は地に伏し、あれほどにまでに絶望を味わった戦いはあっけなく幕を閉じた。
”強欲を発動、デスペアドラゴンのステータスを奪いました”
”レベルアップしました”
”新称号を手に入れました”
これで俺もSランクだ。早くダンジョンを出てリーナに叩いてしまったことを謝らなくては、
「リュータ様」
「誰だ?」
何なんだ今日は、知らないやつにたくさん話しかけられるな。
「私はフェイトでございます。姿を見せられず声だけの形となってしまい申し訳ないのですが、邪竜を倒し たリュータ様にたいへん厚かましいのですがお願いがあるのです」
フェイト?確かローマ神話に出てくる運命の女神だっけか?懐かしいな、右手が疼いてた頃神話を読みふけっていたっけ。
「聞いておられますか?」
「ああ、ごめん。で?お願いいて具体的に何なの?」
「はい、実は私はここに魔王によって封印されていまして先ほどの邪竜が封印を保っていたのですが
封印が解けた事によって魔王に奪われていた私の力も戻ってまいりました」
「それで?」
「今、私以外にも封印されている女神が7柱おりまして、私たち神は現世に関わることは原則禁止とされているので、私たち神の代わりに彼女らの封印を解いていただきたいと思うのです。封印を解くことで、私たちから奪った力を削がれて魔王も弱まります。そして、神の力の一部もリュータ様に与えます。ですから、どうかこのお願いを聞き届けていただけないですか?」
「・・・・・・・・・ハァ、分かった」
「よろしいのですか?」
「いいよ」
「ありがとうございます。では、神の力を譲渡して、地上に転移しておきますね」
「ああ、頼む」
これで更に力が手に入る。異世界無双やっちゃおうかな。
「あ!神の力を譲渡する際は激痛が伴いますから気をつけてくださいね」
「は?チョッ、待t「では、活躍を祈っております」
次の瞬間襲ってきた激痛に俺は意識を手放した。竜の一撃のほうがまだ優しかったかもしれない。




