絶望
日が山の向こうへ沈んでいく中、俺はひたすらにダンジョンへと走った。
Sランクになったところでリーナの考え方を変えられるとは思っていない。
でも、俺が強いことを証明できれば自分を犠牲にする必要がないことを伝えられるかもしれない。
バカな考えだとわかっている。でも、そうせずにはいられない。
あの時のようにもうだれかを俺が弱いせいで失いたくない。
この世界に来て力を手に入れた以上妥協したくない。
身を粉にしてでも守りたいものを守れるようになりたい。
「ここか」
シェーナさんが言っていたダンジョンは名前の通り、入口から先が深淵の闇におおわれていた。
もう一度装備を確認して、中へと足を踏み入れた。
暗い、これではいつ敵が来てもわからないな。”暗視スキルを習得しました”
ハァ、スキルがガンガン習得できるのはうれしいが見境がないな。
なんでも習得できるのではないだろうか。
まあいい、暗視スキルも手に入れれたのだし先に進もう。”暗視”
おお、視界がはっきりとした。”気配探知”
7M先に、ゴブリンか。魔力も上がったのだし魔神を試してみるか。
手始めは定番の魔法からかな。
「"全てを灰に帰せファイヤーボール"」
あれ?ファイヤーボールって初級魔法だと思っていたけど、地面や壁が高熱のせいで結晶化しているところがあるし、さっきまでビシビシ感じていた敵の気配がここら一帯から消えているし、ファイヤーボールはこの世界では結構強い魔法なんだな。夕暮れ時で人がいなくてよかった。これから魔法を使うときは気をつけよう。そこからは簡単な作業Nの繰り返しだった。魔法をぶっ放しては魔石を回収しながら進んだ。
これで、46層目かな。ライオン鷲を混ぜた様な魔物の群れがいる。”鑑定”
名:テンペスト グリフォン LV:46
HP:460000/460000 MP:0/0
STR:46000
DEX:60000
VIT:5000
AGI:100000
INT:10
MND:MAX
LUK:100
スキル:嵐牙・神速・魔法完全無効・飛翔
称号:嵐を呼ぶもの・空を統べるもの
強いな、45層を超えてから一気に強くなった。
魔法が完全無効なら刀で倒すしかないが防御力も高ければ、アホみたいに速い。
ココに来るまでにさらにステータスは上がっているがAGIは10分の一しかない。
当てることすら困難だろう。この刀にもなんか能力ないかな・・・”鑑定”
銘:夜桜
能力:防御無効・不変・血染め
称号:妖刀・所有者殺し
おお、想像以上に能力盛りだくさんだ。無理に扱っても不変で壊れることがないみたいだし、
相手の防御も無視して切れて、刃を血で染めるほど切れ味が向上する。
称号の最後のやつは・・・・見ざる・知らざる・関わらざる?
とにかく今は前の敵に専念しなければ・・・!ライオンが混じってるなら・・
「”クリエイトウォーター・極”」
「グルゥ!!」
よし、狙い通りだ突然の水に対応しきれずに混乱している。
今のうちに!グリフォンの間を駆け抜ける。
夜桜で防御を無効化させながら駆け抜けざまに切り裂いていく。
クソ!存外敵の数が多すぎる。もう水の驚きから復活してきている。
何か、ないのか!ココで止まっている暇などない。頼む、神様のじじい。
”夜桜が天流乱星を習得しました”
よし、じじいに感謝するとしよう。
しかし、異世界に姫路藩高橋派に伝わる奥義があるとは。
でも、この技中身は不明だったはずだが・・迷ってる暇はないな。”天流乱星”
刀から、無数の光がほとばしり、グリフォンを光が切り裂いていく。
小さいころに凉と見た流星群を思い出す。あれから3カ月で俺の運命はおおきく変わtt
どうやら今のであらかた敵が片付いたようだ。先に進もう。
50F
ココがラストの階層みたいだな。階段を下りてすぐに豪華な扉がある。この先にボスがいてそれを倒せばダンジョン攻略が認められるらしい。ん?扉に描かれているこれは、あのじじいと女神?とドラゴン?か。
まあいい、とりあえずはボスだ。ステータスの確認をしてから行くかな。”ステータス”
名前:リュウト シラヌイ 種族:人間(笑) 性別:男 LV:228
HP:10000/10000 MP:10000000/10000000
STR:10000
DEX:23000
VIT:10000
AGI:10000
INT:1000
MND:15000
LUK:0.01
スキル:武器召喚・成長補正・気配探知・暗視・瞬間移動LV2・鑑定LV5・隠密LV7・
魔神LV8・武神LV4・邪神眼LV1・???
称号:巻き込まれ人・邪神の眼をもつ者・涼香の加護主・リーナの主人・リーナの加護主
妖刀使い・世界神に見守られし者
レベルもかなり上がっているし、ステータスも上がっている、スキルも称号も増えた。
LUKが低くなっているのは、夜桜のせいだろう・・そう願っている。
それもまあいい、何よりも許せないのは種族のところだ、(笑)って何だ。
周りの人から目でディスられてきたが、ステータスに心をえぐられる日が来ようとは・・。
いや、集中しないとな。とりあえず隠密発動させながら入ってステータス鑑定して、弱点を叩く感じで行くしかないな。もうダンジョンにもぐって6時間ぐらい経っただろうか。リーナ大丈夫かな・・・・。
おっと、落ち込んでる場合じゃないな。行くか!”隠密”
扉を押しあけて中に入る。ん?ボスはどこだ?いない!いや、後ろか!グハッ!!!
気配に気づいて後ろを振り返ろうとしたら空中を飛んでいた。
なんでだ、隠密は確かに・・・。ボスは、扉に描かれていた竜の様だが、今はこちらを睥睨している。
とどめを刺しに来ないところを見ると遊ばれているらしい。でもこっちは体を動かそうにも体が反応してくれない。とりあえず今のうちに”鑑定”
名:デスペアドラゴン LV:52000
HP:? MP:?
STR:?
DEX:?
VIT:?
AGI:?
INT:?
MND:?
LUK:?
スキル:?
称号:?
※LV差が膨大なため見ることができません
な!これほどまでに強いとは、かろうじて名前とLVしか見えない。
おそらく、隠密もLV差で見破られたのだろう。正直打つ手がもうない。
見えこそしないが、そのステータスは測りえないものだろう。
嗚呼、ごめんリーナ。
次回はリーナ視点です




