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インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


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episode 058

 春都は、秋希の問い掛けに対して、フッと微笑んだ。

「室長の立場から言えば、ここまでだな」

「そんな!」

「ただし」

 反論しようとした彼女を制して、話を続ける。

「源無春都個人としては、降りる気はさらさらない」


「よォし、そうこなくっちゃ!」

 冬流が、パチンと指を鳴らした。

「ただし、あくまで隠密行動だ。基本的には其々自分自身の裁量で行動して欲しいが、くれぐれも無茶はしないでくれ」


「今回は、そうとうヤバそうね……」

 人ごとの様に、夏純が言う。

 これが、仕事モードに入った時の彼女の口癖であった。

「とにかく、謎が多すぎる。一旦皆んなで整理しよう」

 机の上に、付箋紙の束を広げた春都は言った。

「今回の事件に関して思いついた謎を、どんどん書いて行ってくれ。何でもいい」


 4人は、それぞれ感じた謎や疑問を書き込んでいく。

 春都の狙いは、謎のグループ分けはもちろんの事、それぞれが持っている情報の共有化を図りたいという意図もあったのだ。


「うーむ……」

 数十分後、出揃った付箋紙を前に、春都は腕組みをして考えていた。

 各々が書いた謎は、以下の通り。


『左尾冬流』

1.何故、特進クラスの女子生徒の下着ばかりを狙ったのか。

2.犯人の男が首無し死体となった後、姿を消した事。

3.あの怪物は何物で、どういう目的で現れたのか。

4.怪物と戦った忍者の正体は?

5.河崎さんは、何故北野鍾子の事を知らないという嘘をついたのか。


『成田夏純』

1.偏差値順に下着を盗んで行った犯人は、何故その順番に殺人を侵さないのか?

2.飛び降りた北野鍾子は、何故あの時間に立川にいたのか、またどうやってあの場所まで上がったのか。

3.怪物の吐いた唯一の手がかり、溶解液がもたらした爪痕の分析。

4.同日、生協内で起きたと噂されている銃撃戦の真偽。

5.死体は、何故消えるのか?


『篠原秋希』

1.下着泥棒は、何故スタンガンを浴びても平気だったのか?

2.下着泥棒が消えた3日後に飛び降りた北野鍾子。その関連性は?

3.特進クラス内部の異常な無関心ぶりは?

4.女子トイレにあった死体は、なぜ消えたのか。

5.死体から抜かれた血液の行方は?


「では、これをグループ化していくぞ」

 机に模造紙を敷いて、関連する項目を合わせながら貼り付けていく。


「大分類は3つ、A.下着泥棒の群、B.北野鍾子に始まる特進クラスの違和感、そしてC.怪物だ」

 振り分けた項目を丸で囲み、主題をつける。


「このあとが厄介なのだが……」

 春都はメンバーの顔を見回した。

「それぞれの項目や内容に関して、直感で思った事を付記していくのはどうかな?」

「何だか連想ゲームみたいね」

 春都からピンク色の付箋紙を受け取った夏純が、早速口火を切った。

「それで、コメントは何でもいいの?」

「ん、最初はね」

「じゃあ、グループAの感想。左は犯人を取り逃がしてしまい、とーっても間抜けだわ」

「なんだとかすみ頭!」

「何よひだりまき!」


 たちまちギャーギャー騒ぎ始めた2人を見て、春都は軽くため息を吐いた。

「では、一旦休憩するか」

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