表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/72

episode 057

 梅雨入り間近であったが、今週末は予報通り文句無しの快晴であった。


 行楽地へ向かう人々でごった返す中、春都は立川駅の改札前で、柱にもたれてぼーっとしていた。


「ごめんなさい、遅れちゃった」

 モノレール駅の改札をくぐり抜け、私服姿の秋希がこちらに向かって手を振る。

「いや、問題無い」

 歩く度に揺れている薄緑色のショートワンピースが眩しく見え、彼は慌てて目線を反らした。

「よし、じゃあ行くぞ」

「はいっ!」

 歩き出した春都に、秋希は笑顔を隠すことなくぴったりと付き沿っていた。


 二人は、単に休日デートを楽しんでいる訳ではない。

 話は、3日前に遡る。



「調査打ち切りだと!?」

 自分の耳を疑った冬流は、腕組みをしている春都に詰め寄った。

 彼は、ああと頷く。

「今回の下着泥棒から始まる一連の依頼について、その一切から手を引く様に学校側から通達があった。相談室の立場上、その決定に従わなければならない」


 相談室は、あくまでも学校の一機関。

 生徒が代行しているといっても、実質の権限を握っているのは学校なのだ。


「でも、死人が出ているのに……」

「証拠が無くてもか?」

 夏純の言葉を、春都は返す。

「下着泥棒、女子トイレの生徒共に、死体が消えてしまった。謎の怪物も然り。一回目の飛び降りは、受験のストレスによる自殺と片づけられた」

「む」

 彼女は言葉に詰まった。

 真実を見極めるのに、物的証拠が最終的にモノを言う事は充分に理解しているのだ。


「学校側も、イメージ低下を防ぐべく必死になっているらしい。今夜の襲撃も、Vシネマの特殊撮影という事にしたようだ」


「いま置かれている立場は、よく分かりました」

 ここまで黙って春都の話を聞いていた秋希が、ハッキリとした声で言った。

「……それで、室長ご自身の考えは?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ