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インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


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56/72

episode 055

 オーガと一定の距離を保ちながら、再び構えを取るケビンを見て、冬流は言葉を継ぎ足した。

「あんな姿見てると、こっちまで勝ちそうな気がしてきたぜ」


『……弱点なんて、無いナ』

 オーガは、唾を飛ばして否定した。

『もしあったとしても、そんな身体じゃあ、まともな攻撃なんてできないんだナ』

「そう、俺一人では無理だな」

 表情を変えずに、ケビンは言った。


「そうか、仲間よッ!」

 夏純がはたと思いついた。

「きっと、彼にはまだ『パートナー』がいるんだわ」

「いや」

 対峙している彼らから目を離さないでいた冬流が、それを訂正する。

「もう始まった、彼は一人でやるつもりだ」


『そうか、じゃあ一人で死ぬんだナ!』

 ケビンの言葉に、うっすらと笑みを浮かべたオーガが、溶解液を弾丸の様に発射する。

 横っ飛びでそれを避けた彼は、地面を蹴り上げた。

「エアーラン、倍速!」

 まるで加速装置が付いたような速度で、ぐんぐんと怪物に迫っていく。

『貴様、まだそんなスピードが出るんだナ!』

 ケビンは、オーガの手前5メートル程の地点で跳躍、怪物の肩を踏み台にして跳び上がった。

『馬鹿だナ、空中では動きが取れないんだナ』

 グルリと首を上げた怪物は、溶解液を頭上に吐き出した。

 咄嗟に身体を捻ってこれを避けようとしたケビンだったが、右足の先が残った。

「ぐあっ!!」

 流石のバリヤーでも全てを受け止め切れなかったのか、指先に激痛が走る。


 足元に落下した彼を、オーガは躊躇なく踏みにじった。

『もう動けないナ、じゃあ特大ジュースをお見舞いしてやるのナ』

 あんぐりと口を開けた怪物に、触手に組み敷かれていたケビンは、余裕の笑みを浮かべた。


「馬鹿めッ!」

 彼は身体を捻って触手を捻り切ると、うつ伏せにしゃがみ込んだ。


 数秒後、唸りを上げて落ちて来た鉄塊が、オーガの頭部を直撃した。

 根元から角を折り取られた怪物は、断末魔の悲鳴を上げる。

『ぎやあああああああっつ!!!!』

 ケビンは、急いでオーガの下から転がり出る。

 倒れ込んだ怪物の肉体は大きく崩れ、サラサラ細かい灰となって消えて行った。


「……ご協力、感謝しますよ」

 オーガの溶解液に足場を溶かされ、根元から落下してきた作業用クレーンを眺めて、彼は呟いた。


「ジャスト5分、さあて引き上げるか」

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