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インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


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49/55

episode 048

 突然、怪物の瞳に緑色の光が宿った。

 ちょうど春都を襲った男が倒れた瞬間だったので、おそらく何らかのデススイッチが作動したのであろう。


『あーあ、やっと自由になったナ』

 怪物は、うーんと大きく伸びをして、普通に口を動かした。

「しゃ、喋ったぞ!」

 周りを囲んでいた生徒達の間に、新たな動揺が走る。

 しかし、彼等の期待を一身に受けている(と思っている)SSRは、中に人間が入っているものと勘違いした。


 一人が、ニヤリと笑いながら近付いていく。

「おいおい、困るんだよな。こんな事をされちゃあ……」

「危ない避けろっ!」

 咄嗟に冬流が叫んだが、間に合わなかった。

 次の瞬間、いきなり空中に放り出された彼は、背中から校舎の壁に叩き付けられた。

 ぎゃっと一声出したあと、動かなくなる。

『全治2か月、ってトコかナ』

「野郎ッ!」

「馬鹿、相手が悪いから止めろっ!」

 残りの4人は、冬流の制止する声を無視して腰から警棒を取り出すと、一斉に踊りかかった。


 そんな彼らの動きを目で追っていた怪物は、先ほどからモゴモゴさせていた口を開け、ペッと唾を吐いた。

 それは緩やかな軌道を描いて、間近に迫った一人の警棒に当たる。

「ギャッ!」

 ドロドロに溶けた警棒を放り投げるた彼は、焼けただれた右手を押さえその場でのたうち回った。

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