表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/55

episode 016

ー誤算だ。

 影は思った。

ー何故だ、あいつらは弱いはず。

ーそれが何故、逃げているのだ。

ー返り討ちにあった。

ーあいつは誰だ、誰なんだ。


 屋上の手すりにしがみついた影は、頭の位置を整えようと、必死に頸を抑え込んだ。

 グギッという嫌な音とともに、ようやく元通りになる。


「……醜いな」

 どこからか聞こえて来たその声に、影はビクッと身体を竦めた。


 目の前の手摺には、いつのまに現れたのか二本の足が乗っている。

 それを見た途端、全身が竦んで、足の上を見上げる事すら出来なかった。


 重い……それでいて、痺れるような声が続く。

「なまじ、中途半端な貴様を残していたのが、失敗だったようだな」

 一拍置いて、その声は告げた。

「消えろ」


 瞬間、空気が動いた。

 本能で危険を察知した影が飛びのくより先に、その場の空気がスッと動いた。

 コンマ数秒後、切断された首は宙を舞い、行き場を失った身体はバランスを崩して手すりを乗り越えた。


 首はコンクリートの床に落ちて大きくバウンドした後、屋上のドアを開けたばかりの春都の目の前に転がっていった。


「!?」

 咄嗟に状況を察知した彼は、センサーをオンにしながら素早く周りに目を配って行く。

 しかし、既に辺りには誰の気配も感じ取る事は出来なかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ