クレイマーズ・ハイ
会社員の太郎は、インスタントみそ汁がしょっぱいので怒って、みそ汁会社にクレームの電話をした。
すると、クレーム処理担当の者に
「今度から、パッケージに『お好みの加減に薄めてください。』と書きます。」
と、返答があった。
後で考えたら、随分下らないクレームをしちまったな。と冷静になった太郎は思った。
数日後、会社で偶然このインスタントみそ汁を同僚と飲んだ。
余計なことに気が付く田村が行った。
「このパッケージの注意書き、馬鹿らしくないっすか。」
「どれどれ。」
「お好みの加減に薄めてくださいなんてわざわざ書かなくても、普通しょっぱかったら薄めるっしょ。」
それを聞いた、太郎の憧れの人、百合子さんが言った。
「きっと誰かからクレームがあって、描いたのよ。」
「そんなバカなクレームをつけるヤツの顔が見てみたいっす。」
「そうだな。」
それ、俺なんだけどな・・・。
それから太郎は、良く考えてからクレームをつけようと心に誓った。