VSハンバ&???
(あと一階ある筈だがどうする気だ?」
「とにかく一番上に行くんだよ。」
「一番上のを倒せる自信があるのか?」
「お前がいるから大丈夫だ!」
「能天気な奴だ。だが刀を抜くときは覚悟しろよ。」
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「ここまでだ。」
「お前を、倒せば一番上か?」
「そうなるな。」
「刀…使うのか?」
「そのために持っている。」
「覚悟…」
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くそが…
「ラオハさん!」
「お前ら!」
一番最悪な状況になってしまった。
「まだ生きていたかハンバ。」
「何故お前がここに?メーラン。」
「いろいろあってな。」
最悪だハンバとかいう方はまだしも。
「シリスはどうしたんですか。」
「上に行かせた。」
「一人で!?」
「そうするしかない。敵は明らかに時間を稼ごうとしている。」
「確かに。」
「ハンバは殺れそうか?」
「厳しいです。」
「ハーグと同じなら全身を一撃で消し飛ばすしかない。」
「ようよう。愉しそうだな!!」
その声は狂喜に満ちている。
「ぬ!?」
「まず一匹!!」
声の主はハンバを斬り刻んだ。
「ダルガ!!!」
声の主はダルガ
「そいつは再生─していない?」
「馬鹿な奴だったよ、ハンバ…」
再生する筈の体は再生していない。細かく刻まれ過ぎたその体は元の形を忘れたかのように再生できなくなっていた。
「下は大丈夫なのか?!」
「それが隊長が一人いれば何とかなりそうだって話になってなカナセが下をやってる。」
「何処から入って来たんだ?」
「壁に大穴空いててよ。殺しながらくるの面倒だったからそっから来たんだよ。」
場は一気に好転した。
「俺とダルガが残るから残りはシリスを頼む!」
「了解!」
「よしっ!愉しませてくれよ。」
「お前も俺を悦ばせてくれよ。」
メーランVSラオハ&ダルガ
ダルガが斬りかかる
それを止めるメーラン
「フンッ!」
振り払われる。
「あいつもか?」
「腕を切り落としたが再生した。」
「神の御技使うか?」
「そうする時間稼げよ。」
「任せときな。」
ダルガが刀を納める。
「どうした!?諦めたか!?」
「殴り合いと行こうぜ!」
一瞬でメーランの腹に穴をあける
速度が上がっている。
「良かろう!」
メーランの拳が擦すれる度に紅い液体が流れる。
当たれば只では済まない。
「何!?お前も再生できるのか!?」
「俺も使うことにしたんだよ!」
メーランが不利と判断し防御に徹するが防御した腕もろとも風穴を空けまくる。
「むぅ…」
「あとどれだけ生きてられる!?」
苦い顔をする。メーランはいつ再生できなくなるかもわからないほど殴られ続けても次の手が浮かばない。目の前の敵は速すぎる。ハンバを殺した時の数百倍速い。もう攻撃に移ることも許されない。
その時再生が止まった。何も出来ないままあっさりとその姿は朽ちていった。
「再生以外はカスだったぞ。」
「やっぱ時間稼ぎが目的らしい。」
「…その手どうするんだ?」
手を近づける。
「やめろ!!死んじまうだろ!!」
「冗談だよ。力は分散した。あれやったままだと動きづらいしな。」
「なんだよ!とっとと上行くぞ!!」
「わかってるよ。」
シリスVS???
「お前の腰の刀は飾りか?
それとも死にたがりか?」
「さあな。
お前も時間稼ぎが目的か?」
「さあな。」
『刻砲』
コノク達が合流する。
「誰か上に行った方がいい。」
「俺が行きてぇけど四人で勝てるか?」
「任せとけ。」
「ありがとう。」
上に行く。
「行かせて良かったのか?」
「構わん。」
「時間稼ぎはどうした?」
「あいつらは実験の副産物だ。そんな意図はない。」
「「「「!」」」」
だったら一人で行かせるべきではない!
「待てよ。俺達は戦うんだろ?」
動けない…?
動けない訳ではなかった。動いたら殺されてしまう恐怖が進もうとする足を止めた。それだけの話。
「布都御魂使えるか?」
「使わない方が良いとこまで消耗した。」
「無理か。俺達が時間稼ぎする番になっちまったな。」
やるしかない。
「名前なんて言うんだ?」
「シュース。」
「お前達は我を殺す気があるのか?」
「あるにはあるが─」
質問を続けるコノクの裏からダリスが走る。
ギィーン!!
「お前の拳は切れないのか?」
「見ての通りだ。」
その隙に後ろからグラジオラスが一撃で仕留めにいく。
『灼熱空間』
シュースの周りを囲うように炎が渦を巻く。
シュースを灰にする程の熱が逃げ場なく襲う。一秒もなくシュースは灰になる。筈だった。
「これも共通技…か?」
「違う。神の御技だ。」
最後の刃が頬を擦める。
カナセさんは隊長です。