VSハーグ
「分断されたか。」
殴り掛かるラオハ。
「行儀が悪いな。」
拳が止められる。
「シリス下がってろこいつは俺一人で十分だ。」
「舐めた口を!」
ハーグは距離を取り、レイガを撃つが刻砲で書き消される。実力は完全にラオハが上。
「何だと!」
書き消されたことに動揺し距離を詰めてきたラオハの刻砲の直撃を受ける。
「ガッ!!」
負けじとレイガを撃つが後に下がって避ける。
「!再生するのか面倒だな。」
「甘く見てたよ。嵐雷!!」
雷が発生した!?
宙に発生した雷が反撃の隙も与えず落ちてくる。
しかしそれは相手がラオハではなかったらの話。
雷の間を抜けて必殺級の技を放つ。
距離を詰められたハーグはラオハ目掛けて拳を放つが放った拳ごと半身を抉られる。
「まだか!」
残った半身を破壊しようと爆発刻砲を撃つ
それは半身を抉り取ることに成功したが半身が再生した後だった。
「一撃で全身をもってかないと死なないのか?」
「そうかもな。それよりお前の技は何と言うんだ?」
「…迅拳。」
それは速く動けばそれ相応の力になるラオハの最大の神授術だった。
「シリス!あいつの半身壊せるか?」
「無理だ。すまん。」
ラオハは理解した。理解してしまった。自分だけではハーグを殺れない。助走が足りない。
「どのくらい時間を稼げばいい?」
「!ありがたいねぇ…少しで十分だ。」
「わかった。」
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(弱い。弱すぎる。」
「そんなに弱いのか?」
「再生力以外カスだ。恐らく本来はもっと弱い」
「つまり?」
「力を消耗させる気でしかない。
上へ急がないと力尽きるぞ。」
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戦るしかないけどな
ラオハが動くと同時にシリスが背後にまわり攻撃するが振り返りながら止める。
強いな。だけど
「待ったか?」
「早すぎるぞ。」
ラオハの一撃が炸裂する。
跡形もなく消し飛ばした。
「助けに行くか?」
「上に行こうあいつらも倒せるだろう。」
「了解。」
上に行く二人。
「あと三階上がればボスか?」
「そうだろう。急─くっ!!」
ラオハいきなり落ちた。いや、魔物が上から降ってきた。
「待つのが面倒になってな上に来そうだったからこっちから出向いてやったんだ。」
「大丈夫か!?」
「防御した。心配ない」
「倒すしかないな。」
「いや、お前は上に行け。恐らくこいつを倒そうにも時間が掛かる。時間を稼ぐ必要があるのだろう。だから早く上に向かえ!」
「わかった!死ぬなよ!」
「当たり前だろ!」
「行かせる訳ないだろ。」
「布都御魂。
止めさせる訳ないだろ。」
「面白い。」
やはり斬っても再生する。
「!
カハッ!!」
魔物蹴りが入り吹き飛ばされる。