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プロローグ

ーこの物語はー


「もぉぉぉ。2匹、2匹は聞いてないって。」


 私ことはるは森の中を全力で駆け抜ける。報酬2割増しに目がくらんで囮役を引き受けたけどこんな事ならオースターかアザールに押し付けとけばよかった。


「あーもう。これじゃなくて、これでもなくて…あった。」


 腰につけたポシェットから目当ての魔導具を探し出す。合流場所まであともう少し


 3…2…1…いま!


「アースウォール。」


 私を追いかけてた巨大イノシシの前に土の壁がせり上がる。


「これでひとまず、って突き破って!」


 ひとまず自分の仕事は果たして一安心し振り返ったら、勢いは衰えてるものの壁を突き破ってる巨大イノシシが目に入った。


「いや。ナイスだはる。」

「後は俺達がとどめを。」


 衝撃に備えて身を固めると同時に二人の人影が私の両サイドを駆け抜けイノシシに向かっていった。


ー少しー


「コールドハンマー!」

「魔力を込めて全力で…ぶん殴る!」


 尋常でない量の魔力を込められた拳と氷で出来た巨大な冷気を纏ったハンマーにそれぞれ殴られたイノシシは派手な衝撃音と、何かが割れるような音を立てて倒れた。


「おい、アザール。俺がそっちのおっきい方を倒すって言ったよな。」

「そうだったか?もたもたしてるお前が悪いんだよオースター。」


 倒したイノシシには興味もくれずどうでもいい事で言い争ってる二人。まったく仲が悪いんだかなんだか…


「はいはい。さっさと後始末するわよ。ところで、イノシシが倒れた時何かが割れるような音がしなかった?」

「そうか?」

「気のせいじゃないの…」


 アザールが言いかけたところで上から石が降ってきた。


「ねぇ。こう言う崖ってがけ崩れ防止の保護魔法がかけてあるはずよね。」


 さっきの音ってまさかね…いやそんなはずは。


「あぁ。ところで俺にはその保護魔法が感知できないんだがオースターは?」

「い、いや…お、俺も今日はちょっと調子が悪くて。はる?」


 すると今度はさっきより大きな岩が落ちてくる。

 認めたくなかったけど、どうやらイノシシを倒したときの攻撃で保護魔法が壊れたみたいね


「あんたたち、がけ崩れに巻き込まれる前に逃げるわよ。」


 そう言い終わる前に一目散に逃げていく。


ーいや、だいぶ愉快なー


「ちぃ。おいオースター。明らかにお前の魔法のせいだろ。魔力ムダに込め過ぎなんだよ。」

「なんだとアザール。お前の氷が山に合わなかったんだろ。」

「なんだよ山に合わなかったって。」

 こんな時でも後ろでケンカをしてる声が聞こえる。


「ほらがけ崩れが始まってるんだから急ぐわよ。」


 これって無事に依頼の報酬もらえるのかしら…。


「もう。二人のバカー!!」


ー魔道士達のお話であるー

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