僕は公募に専念すると決めた
時代小説とは、心の歌だ。
過去でありながら現代人の感受性で、喜怒哀楽すべてを読者に共感させる、心の歌なのだ。
僕はその心の歌を中学生の頃から聴いてきた。
藤沢周平、池波正太郎、白石一郎、山田風太郎、山本周五郎、柴田錬三郎、滝口康彦、黒岩重吾……。
多くの作家の心の歌を聴いて、共感し楽しんできた。
だが、これからは僕が歌う。
誰の為でもない、僕が僕である為に歌うのだ。
だから、僕の我儘を聞いてください。
公募に専念させてください。
実は、以前から葛藤がありました。
「このままネットでどんな良いものを書いても時代小説では評価されない」という気持ちと、「良いものを書けば時代小説でも評価されるだろう」という期待。事実、アルファポリスやエブリスタで受賞もしました。
全く評価はされていないわけではないのですが、書籍化もされない。受賞がもどかしさに拍車をかけ、中々にしんどい葛藤を抱いて、僕はネットに時代小説を書いてきました。
そんな中、東京は新宿のLive Wire HIGH VOLTAGE CAFEで行われた、歴史小説イノベーション「操觚の会」のトークショー。司会は、誉田龍一先生。そして、パネリストに篠原悠希先生、谷津矢車先生、彩戸ゆめ先生、鷹樹烏介先生という面々で「小説家になろう」について語られました。
その終盤に、鷹樹烏介先生が「とても注目している実力のある作家さんがいて」と、僕の名を出して紹介してくれました。そして、他の先生方も僕の名前を知っていてくださり、僕が公募に行かない事とか色々と言及されたようです。
※僕は日本の西の果てで、お仕事でしたので参加出来ず残念!
そうした話は、Twitterを通して何人かが教えてくれ、嬉しすぎて目頭が……。それと同時に、やっと公募に専念しようと、背中を押されました。
「僕なら出来るんだ」という自信が、確信にも変わりました。
そして、今日。
人事異動で慣れない仕事でヘトヘト、メンタルぼろぼろの僕に妻がこう言ってくれたのです。
「どうせ、小説家になるまでの腰掛けやろ? そう根詰めんでよかろうもん」
と。
その一言で、心が軽くなりました。
同時に、早く小説家になり稼がねばとも。
僕は時代小説を愛しています。
時代小説が歩んだ歴史、これから歩む途も含めて愛しています。
だから、僕もその途を歩みたい。切り拓きたいのです。
そして、亡き師父・葉室麟先生との約束を果たしたい。
「同じ途を歩む同志として、君が来るのを待っている」
と言ってくれた先生との約束も。
だから、読者の皆さん。
公募に専念させてください。
全ての更新を止め、公募に専念させてください。
今後、新作長編をネットに出す事は無いと思います。
出す場合は、公募で落ちたものになるでしょう。短編も同様かもしれません。
全ては、僕自身の為。
僕が僕らしく、僕の人生を謳歌する為。
直木賞作家になるという夢の為。
どうぞ、ご理解ください。
僕は、頑張ります。
「なろう」ではなく、「公募」という舞台で。
追伸、応募前の僕の原稿をメールやDMで読んでくれる方募集します。
長ったらしい感想は求めません。「面白い」「面白くない」でもいいです。
条件は、僕の作品を読んでくれていて、交流がある方で。