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スクセの巫女がチョロすぎて…  作者: アホイヨーソロー
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気を取り直して奮い立つ…の2

 天神ネウラリア。細長い手足と後ろにまっすぐピンと張った腹が特徴。巨体を支える四枚の羽を交互にすばやく動かすことで垂直上昇が可能である。

 元はといえばこの神は白の街の社にあった空間で過ごしていたのだが…。

ーー君にいい物件を紹介してもらえてホント助かってますよ。

「で、であれば我々に協力してくださいませんか!」

ーーそれは巫女が決めること。しかし意識のない巫女から拒絶されているようでは。ははは、まさか君がねえ。

 レンリは白髪を乱して首を振る。

「あなたがお考えのようなことは決して!断じてありえません!」

ーーまあまあ、目覚めてから巫女に問えばいいことですから。

 しばらく様子を見ていた紫ローブの集団が弁明をする。

「我々の世界をお救いいただきたい、それだけの願いなのです。邪な思いはございません。」

ーーですから、あなたがたの意志を尊重するかは巫女が決めることだと言っております。

 ネウラリアはそう言って全く取り合わなかった。

 ここから先に進むにはどうやっても巫女の力が必要なのだ。ルリを起こしたあとどうすべきか、数人が天神のいます広間を抜けて神殿の外で相談しに行った。

「巫女様を起こしするしかない。」

 数分経った後戻ってきた一団が苦々しげにそう語った。だが先程のレンリが弾かれた『巫女の護り』というのが気になって体に触れることができない。

 少女を囲んでビクビクしている集団をネウラリアは笑いながら眺めていた。

「なに、少し痛いぐらいなら我慢できるでしょう。」

 少し背の高い者が一歩前に進んで手を伸ばす。

「ああああああっ!!」

 指がつくかつかないかのところでのたうち回った。

「軟弱な、それでもメジスティの者ですか。」

 それに続くように他のものが一気に巫女に触れた。

「ばっ!」

 しかし当然のように弾き飛ばされ、痛む手を抑えて逃げ出した。

ーーやれやれ。世界を救うというのに誰一人巫女に触れもしないのですか。

 何人かが続いて巫女に触ろうとするが尽く痛めつけられる。

 あまりの大人たちの騒がしさに、ようやくルリが目を覚ました。

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