85.ゆっくりお話をしましょう。紅茶の準備はできていて?
生き返って、みんなと喜び合って。夜は同じ部屋で、眠たくなるまでお話して。
そんな大騒ぎの翌朝。みんなに加え、エルザパパやエルザママも集まって真面目な話し合い。
ちなみに私はベッドの上に転がったままでふ。別に体の調子が悪いわけじゃないんだけど、みんなから強制的にこの状態に。ごろーんごろーん。
んもう、昨日からみんなが過保護過ぎて困っちゃうわ! でも愛されてるって実感がこれでもかってあるから嬉し過ぎるじゃないの!
という訳で、オル子さんはみんなの愛を一身に受け、ミュラやミリィと一緒に怠惰なゴロ寝を続行です! お菓子だって寝っ転がったままモチャモチャ食べるよ! クッキーうまー!
「昨日軽く触れたとは思うけれど、ウィッチたちが全員オル子の傘下に入ることになったわ。『森王』に襲撃された際、ウィッチは館内に全員避難させているから、このままオルカナティアに連れていくことになるわね」
「ほむほむ。いいの? 私は跳ねまわるほど嬉しいけど、ウィッチの里で魔王ラーヴァルから与えられた役目を守り続けられなくなっちゃうけど」
「『森王』のスキルによって、結界が消えてしまったんだ。そして、彼の召喚した躯との戦闘で、里はほぼ壊滅状態。エルザやルリカ君がこの館に避難させてくれたおかげで、ウィッチの死者が出なかったことが何よりの救いだよ」
なるほどなるほど。やっぱり里の方にも骨がウジャウジャ湧いちゃってたのね。
エルザとルリカがウィッチを避難させて無双し、私たちに合流した後も骨たちは暴れまわっていたでしょうから、村はきっと滅茶苦茶に壊されたんだと思う。
いや、私、意識取り戻した後ずっと安静に言われてて外に出てないから全部勝手な想像なんだけども。
「里の結界が消失し……いや、違うね。消失しなくても、そのようなスキルを持つ魔物が存在すると分かった以上、我々はもう第三者ではいられない。魔王ラーヴァルの遺志を継ぎ、『魔選』の『記録』を残し続けるためには、かつてのウィッチのように強き魔物の庇護下に入る必要があるんだ。どこかに拠らなければ、私たち力無きウィッチは他種族にすぐに滅ぼされてしまうだろうからね」
「そう考えたとき、私たちの選択肢はオル子ちゃんの傘下に入る以外に存在しませんでした。命を賭けてウィッチたちを『森王』から守ってくれたオル子ちゃんの下につくことは、ウィッチ全員の総意なの」
そう言いながら、私の横に座ってるエルザママが頭をナデナデしてくれる。
おほー! もっと甘やかしてくれてもいいのよ! お菓子も口に運んでくれてこの世の天国ですよ!
「何よりエルザが君と共に歩むと決めているからね。かつてのウィッチ族がラーヴァルを主と決めたように、彼の庇護から離れた僕たちも『王』を選ぶ時が来た。一度断っておきながら虫のいい話とは分かっているけれど、どうか僕たちウィッチを配下に加えてもらえないだろうか」
「何を言うのエルザパパ! ウチはいつでもウェルカムよ! エルザの大切な家族、大切な故郷のみんなだもん! みんなまとめてオルカナティアで面倒みちゃう!」
ミュラをお腹でぽいんぽいんとトランポリンさせながら、私はウィッチの仲間入りを快諾。
もともとウィッチ族を仲間に勧誘するってのも目的だったもんね。彼らが仲間になってくれたのは、支配下を得るよりも大きな意味を持つに違いないわ! ウィッチの優秀さはエルザがこれでもかって示してくれてるからね!
何よりエルザパパやエルザママが仲間なら心強いわ! エルザパパは穏やかイケメンで、どこぞの女装野郎とは大違い! エルザママは美人だし私を甘やかしてくれるし! 是が非でも仲間になってもらわねば困るのです!
ミュラ、ミリィともどもエルザママに甘やかされる私を見ながら、エルザが補足とばかりに口を挟む。
「オルカナティアではウィッチたちに文官の仕事を与える予定よ。キャスからその手の人材を連れて来いと何度も言われていたから、ちょうどいいわ。働かざる者食うべからず、ウィッチたちにはオルカナティアの一員としてキリキリ働いてもらうわよ」
「もちろんさ。ただ、報酬の先払いという訳ではないけれど、書庫を与えてもらえると助かるかな? 里に残っている『魔選』に関する書物を全てオルカナティアまで運びたいんだ」
「既にこの館の地下に部屋を用意してるわ。『魔選』の情報は私たちのこれからの戦いにおいて大切になるはずだから。父さんと母さんの仕事はそこの管理、もし人員が必要ならウィッチから何人か司書に引き抜いて」
「それは助かるね。『魔選』に関して有用な情報があったらすぐにエルザやオル子君に報告するよ」
ほむほむ。つまり、エルザパパとエルザママはこのまま館で一緒に住むということね。すばらち!
二人の部屋をエルザと同じ部屋にしてあげようかと提案したら、エルザに全力で拒否られました。思春期だわあ。
ちなみに私は前世で二日に一回は必ず妹の部屋に転がり込んでたよ! 一人寝は寂しいし、構ってほしいからね、仕方ないね。
「ウィッチに関してはこのくらいかしら。次はあなたのことね。体調、本当に何ともないのね?」
「うにゅ! 元気ぴんぴんでおじゃるよ! いやあ、あの世みたいな場所で11体の私に囲まれたときにはどうしようかと思ったね! この世の終わりかと!」
「11体のオル子? 何よそれ」
首を傾げるエルザに、私は『森王』をぶっ殺した後のことを説明する。
なんかよく分からん白い部屋に連れていかれたこと。『冥府の宴』で現れる11体とご対面したこと。私が復活できた理由を教えてもらったこと。
それらを話すとみんなが三者三様な反応。
「総勢12人ものオル子様に囲まれるなんて、この世の天国ではないでしょうか」
「主殿が12人になったとき、果たして私は本物の主殿を見つけられるだろうか……」
「地獄絵図以外の何物でもないわね。オル子、間違っても分裂したりしないでよ。心労で倒れたくないから」
なんかエルザが酷いこと言ってるので、抗議するためにもベッドから転がりおちてエルザの足元にすりついてみた。
『さっさとベッドに戻りなさい』と杖で突かれたので、スゴスゴとベッドに退散しました。ぐぬう、嬉しいくせに、ツンデレめ。
「しかし、考えれば考えるほど不思議な存在ね、あなたの分身は。その一人だけまともな会話できそうなオル子が、あなたが死を回避できた理由を教えてくれたのね?」
「そうでふ。でも、その言い方だと、まるで私を含めたオル子さんがまともな会話できない扱いされて憤慨ものですぞ! オル子さんはコミュニケーション力の塊だってそれ、言われてるから!」
「試練で戦ったオル子様の幻影が『冥府の宴』の一員になっているのも不思議ですね。あれは魔王ラーヴァルの配下であるネフアさんが変化した存在なはずですが」
「ほむ、そのあたりは分からんけども、なんか普通にオル子ズの一員としていたよ? ずっとヒレでおにぎりコネコネしてたけども」
「オル子の幻影だからじゃねえか? なんせこいつ無茶苦茶だから、何が起こったって不思議じゃねえぞ。こいつの中に常識とまともな思考なんて存在しねえからな、実に魔物らしいイカレ具合で結構なことだがよ」
ポチ丸までなんか酷いこと言ってる。悔しいので、ルリカに視線を向けてみる。
アイコンタクトに頷き、ルリカはポチ丸の前まで歩み寄り、そのままひょいと抱き上げてミリィの前にちょこんと置いた。次の瞬間、おもちゃを与えられたミリィは大興奮。
「うおおお!? や、止めろチビ助! 俺は遊び相手じゃねえ!」
「むっきゅーん!」
逃げるポチ丸を追いかける追いかける。あ、捕まった。上に乗っかってべろべろ嘗め回してミリィもご満悦ね。
乙女に暴言を吐くワンコに躾をしたところで、会話再開。
「それで、あなたは魂の状態でこちらに戻ってきて、自分の体に戻ったのね?」
「うむ。最初は戻れなくて焦ったけど、みんなが泣いてくれてるの見て、我慢できなくてわんわん泣いて、顔から零れ落ちた雫がマイボディに触れた瞬間、『翡翠の涙結晶が発動しました』みたいなメッセージが出て、気付けば元に戻っておりました」
「翡翠の涙結晶……?」
エルザは眉を顰めて難しい表情に。
そして、アイテム・ボックスから取り出したのは、海王城で手に入れた翡翠の涙結晶。
私がとんでもないミスを犯し、人化ではなくグラファンのポチ丸化という願いを叶えた奇跡のアイテムは、未だ輝きを失ったまま。
「このアイテムを私は今まで取り出していないわ。何より、魔力を完全に失っている翡翠の涙結晶が効果を発動するとは考えられないわ。なんでも、この先二百年は起動できないみたいだし……オル子、本当に翡翠の涙結晶が発動したの?」
「本当だもん! わんわん泣いてたらそうやってメッセージ出たんだもん! オル子さん嘘つかないよ! ピーマンだって残さず食べちゃうよ!」
「だとすると、翡翠の涙結晶が何か外的要因よって魔力を満たされ、アイテム・ボックス内で強制的に眠りから目覚め、効果を発動したとでもいうの……? オル子をこの世界に送ったほどの存在でしか満たせなかったアイテムだというのに、それを成し遂げられる要素なんて……」
「エルザ、こうは考えられませんか? アクア・ラトゥルネの秘宝である翡翠の涙結晶が発動したのではなく、オル子さまが新たな翡翠の涙結晶を生み出したのだと」
考え込むエルザに、ルリカが斬新な意見を述べた。
なんと、私が奇跡を起こしたとな? つまり、奇跡を起こした私は聖女も同然。聖女令嬢ってのもありかもしれませんぞ! 清楚系の皮を被った肉食系女子、これでいくしか!
「翡翠の涙結晶はかつて神竜によって生み出されたそうよ? 竜ではないオル子が翡翠の涙結晶を作れるとは思えないのだけど」
「正確には翡翠の涙結晶と同じもの、でしょうか。確かにオル子様は神竜ではありませんが、海女神アクア・ラトゥルネと同じく『オルカ』という規格外の存在なのです。そして今、オル子様は『海王』『山王』『森王』と三人の王すら打倒するほど力をつけています」
「つまり、今のオル子ならば翡翠の涙結晶のような奇跡を起こしても不思議ではないと?」
「そうです。オル子様はおっしゃいました、涙を零し、その涙が体に触れたとき、奇跡は発露したと。すなわち、これは皆を想うオル子様の美しい涙が奇跡を起こしたと言っても過言ではありません! オル子様の透き通る美しい涙が、私たちのオル子様と共に在りたいという願いを叶えて下さったのです!」
「ルリカ、ルリカ」
「どうしました、オル子様」
「こぼれ落ちたの、涙じゃなくて鼻水だったの」
私の言葉に、ルリカの笑顔が固まる。
いや、だって、事実だし。むいむいとヒレを振りながら、オル子さん真実を語ります。
「垂れ流した鼻水がね、ぽとりと落ちたらね、奇跡が起きたの。だから、もしオル子さんが生み出したアイテムなら、それは翡翠の涙結晶じゃなくて翡翠の鼻水結晶なの」
「……お前、本気で色々と滅茶苦茶だよな。なんで死に瀕してる状況で笑いを取りに行くんだよ」
固まったままのルリカではなく、ベッドに腰を掛けていたササラから突込みが。
別に笑いを取りに行っているわけではござらん! ただただ真剣に真実を語っただけじゃあ! オル子さん嘘はつけない性分なんですよ!
ミュラという愛娘の前で、嘘をつくわけにはいかぬ! ほら、ミュラも正直者の私を褒めるかのごとく頭をぺちぺち連打してるわ!
そんな私にため息をつきながら、エルザが言葉を紡いでいく。
「オル子が奇跡を起こした可能性は置いておくとして、考えられるのはあなたの会ったという分身たちね。唯一頭の良さそうな分身が、あなたは復活できると言ったのでしょう? ならば、そいつが何かをした以外に考えられないわ」
「むっきゅー、まるでオリジナルの私がアホのように。でも、ただの分身に何かできるのかなあ……呼び出して聞いてみる?」
「呼び出せるの?」
「試してみるる。ふっしゃー! 『冥府の宴』かもん!」
スキル発動! おいでまし!
私がスキルを発動させると、ぼふんと間抜けな音とともに、私たちの前に現れたのは長さ一メートルくらいのシャチのもふもふぬいぐるみ。何これ。
そのぬいぐるみには、張り紙がセロテープで貼ってあった。どれどれ……
「『戦闘中以外の召喚お断りでござる。オル子さんはゲームに漫画にネットサーフィン、そしてスイーツタイムに大忙しなのです。おほほ! モテる女は多忙なものなのですぞ! どこかの誰かさんと違って! 誰かさんと違って! 大切なことなので二回言いました!』……何これ、喧嘩売られてる? ねえ、私分身に喧嘩売られてるの? むしゃー! 誰が非モテな暇人じゃああ!」
「実にあなたの分身らしい行動だと思うけど」
くそうくそう。分身どもめ、馬鹿にしおってからに! 今度会ったら一匹残らず尻尾ビンタくれてやるう!
とりあえず、生み出されたもこもこ人形は消えないみたいなので、ミュラにあげました。
なんか他のみんなも物欲しそうな顔してたので、『冥府の宴』連打して、みんなの分も確保しました。ルリカ、三つももらって何に使うの? ミリィ、それは噛む物じゃなくてよ? 私と思って大事にしてね!
もらったシャチ人形をクッションみたいにお尻に敷いて、エルザは会話を続けていく。あの、ぷりちーなオル子さん人形が潰れてるんですけど……エルザってば将来旦那様を尻に敷くタイプだわ。
「分身が出てこない以上、翡翠の涙結晶のことは聞きだせないわね。もしかしたら、オル子の分身の中にオルカナティアでもいるんじゃないかと思ったんだけど」
「オルカナティア様がですか?」
「ええ。オルカナティアがオル子と同じ『オルカ』であることは判明しているわ。彼女に関係する翡翠の涙結晶が発動したというのなら、オルカナティアが強制的に発動させたという可能性を考えたの」
「ですが、オルカナティア様は遥か昔に亡くなられていますよ」
「ネフアという前例がある以上、魂の欠片、残留思念が残っていても不思議じゃないわ。もし、そんなものが存在するのなら、同じ『オルカ』であるオル子に関与してくる気がするのよ。ねえ、オル子、分身たちのなかにオルカナティアのような存在はいなかった? オル子に『擬態』しているような分身がいたりしなかった?」
エルザの質問に、ヒレをこめかみにぺとりと押し当て、レッツ思考タイム。
オルカナティアってあれでしょ? 私と同じシャチで、恋愛のために人化してハッピーエンド迎えた奴でしょ?
ネフアの話だと、恋愛馬鹿って話だったのよね。うーん……なんか頭の良さそうなシャチが一匹いたけど、あれはネフアの話と全然イメージ違うなあ。一番女神っぽくはあるんだけど、あれが恋愛に突っ走るイメージ皆無だもん。
あとはどいつもこいつもお馬鹿なシャチばかり、私の分身とは思えない連中だった記憶しかござりませぬ。
「うむ、分身のなかにオルカナティアはいないっぽいですぞ。それっぽいのいないもん」
「そう……翡翠の涙結晶の発動、未だ腑に落ちないけれど、オル子が復活したのだから良しとすべきかしら」
「主殿が今こうして我らの傍にいて下さる……何者による奇跡かは分からないが、私たちとしては喜ぶべきことだからな。感謝だけしておけばよいのではないか」
クレアの言葉に、エルザは渋々納得したみたい。考えても答え出ないからぬー。
一度大きく息を吐き出し、エルザは人差し指を立てて今後のことを話していく。
「最後に、これからの予定よ。今日中にウィッチの民の引っ越し準備を終わらせるわ。全て荷物を詰め込み終わったら、オルカナティアへの帰還へ向けて動くつもり。明日にはオル子にまた飛んでもらうことになるから、今日まではしっかり体を休めること」
「あいあいさっ!」
ヒレをびしっと立てて敬礼。エルザ公認でゴロゴロ出来る機会を逃すものかあ! 公認されなくてもいつもゴロゴロしてるけども!
でも、オルカナティアに戻るのも久しぶりだわー。一月くらい空いてるもんね。キャスやみんなは元気にしているかしら? ミリィとスキルで生み出した飛竜たちも気になるところよ。竜じゃなくてイルカだけども。
リナは別に心配じゃないけども。オル子さんからマウントをとって元気にタコ殴りにするようなオル子絶対殺すウーマンに心配なんぞ要らぬ。リナなら一人で『六王』撲殺したとしても私は驚かないもんね。
懐かしき我がオルカナティアに想いを馳せていると、エルザが補足するように、今日のことについて付け加える。
「それと、今からだけど、みんなの進化を済ませてしまうつもりよ」
「進化?」
「ええ。『森王』と骸骨たちを倒して、随分とレベルがあがったもの。オル子がああいう状況だったから、進化どころじゃなかったのだけれど……こうしてあなたが元気になった以上、これ以上引き延ばす理由もないものね。進化後に『森王君臨』の効果も含め、色々と報告して頂戴」
そ、そうだったわ! 『六王』である森王と山ほど湧いてた雑魚を倒したから、一気に経験値もらえたんだった!
その結果、オル子さんのレベルは見事20を突破! 進化条件を満たしたんだっけ! 私が満たしたってことは、エルザはもちろんのこと、他のみんなも結構いったんじゃないかしら!
「私が条件を満たしているから、当然オル子も進化できるのよね?」
「できまする! オル子さんステージ4いけまする!」
「私も条件を満たしてます」
「俺もだな」
「もっきゅーん!」
おおお、ルリカにポチ丸にミリィまで! そしてミュラも私の上でペチペチとアピール!
つい最近ステージ4になったクレア以外、全員がレベル20突破したのね! わはー! 『六王』の経験値おいしー! ごちそうさまでございます!
さてさて、ドキドキのステージ4! いったいどんな進化ができるのか! そろそろあれじゃない? 人化への分岐進化あったりするんじゃないかしら!
オル子さん知ってるよ! 魔物転生と人化は切っても切れない存在だってオル子さん知ってるよ!
「これは来るわ! 流れからして、人化できる気がするわ! あれだけのピンチを乗り越えたんだもん、ここで人になれずしてなんとする!」
「そう。多分無理だと思うから、期待せずに応援しているわ」
エルザの酷い台詞を右から左にスルー。
これはきてますよ! とうとうオル子さんの薔薇色ヒロイン乙女ライフがきてますよ! 死すらも超越した私にご褒美かもーん! うおおお! 進化先チェックー! 識眼ホッピングううう!
・デス・オルカ(ステージ4)
体量値:S→SS- 魔量値:D→C 力:S→SS- 速度:A
魔力:C→D 守備:A 魔抵:C→B 技量:E 運:D
総合ランク:A→S-
死の力にとりつかれたオルカ。その姿を見た者を死へと導くという。
生きとし生ける全てが餌であり、どんな存在をも喰らい尽くす。
獲得スキル:デス・アクアパレード(自身:効果発動中に倒した敵を強制的にアンデッド化し、兵士として再利用する。60秒経過すると兵士は自壊して消失するが、その時間を迎えるまでどれだけダメージを負っても兵士が死ぬことはない。アンデッド化した兵士はスキル使用不可。効果T600:魔量値消費(中))
・ファントム・オルカ(特殊進化 ステージ4)
※進化条件 体量値が5パーセントを切った状態でレベルアップを行う
体量値:S→S+ 魔量値:D→C 力:S→S+ 速度:A→S
魔力:C 守備:A→S 魔抵:C→B 技量:E 運:D→C
総合ランク:A→S-
この世の生と死の狭間を漂うオルカ。天使と悪魔、二つの性質を持つ。
愛する者には慈悲深く、刃向ける者には断罪を。生死を司る幻の生き物。
獲得スキル:トランジェント・ゴースト(常時発動可。自身をゴースト化し、肉体から離れて魂だけで行動できる。その間、肉体は強制睡眠状態となる。ゴースト化した魂は外的干渉の一切を遮断するが、魂側からも干渉することはできない。効果を解除すれば魂は肉体へと戻る)
「どう? 人化の可能性がありそうな進化先はあった?」
「ありませんでした……むきゅん」
悲しみを誤魔化すように、ごろんとベットにふて寝。私の真似してミュラもごろりんぱ。ミリィも張り切って私の尻尾ガジガジ。
負けない、オル子さんは絶対に折れませぬ。いつか人に、シャチから人になって、ラブ物語を……貴族令嬢オル子によるイケメン貴族との恋愛物語を……
許して未来の旦那様、いたらないオル子はまだまだあなた様を待たせてしまうみたいです……次こそは、次の進化こそはきっと……ええい、お菓子のやけ食いじゃあ! フルーツパンうまー!
PV数200万および各ポイント2000突破いたしました! すべては皆様のおかげです、本当に本当にありがとうございました!
この喜びを大切にし、これからも日々楽しみながら更新頑張ります! お馬鹿なオル子の物語、この先も何卒よろしくお願いいたしますー!




