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〈仮〉凸然現れし死神ちゃん

今日、俺は学校を休んだ。今日で俺のあだ名『バカは風邪をひかない』が消えただろう。小学校、イヤたぶん幼稚園から俺は一度も『学校』と言うモノを休んだ事はない。遅刻はした事はあるけれどもずっーと家に居たことはない。とにかく俺は風邪というモノをひいた事はないし、昔からずーっとじっとしていられない性格のため常、日々に活発に動いていた。そんな俺がだ、おとといから38度の高熱をだし寝込んでいる。8歳の時に両親が不慮の事故で死んでからずっーと兄に育てられてきた。10歳、年が違うためもう父親みたいなものだ。弟の立場から言うのもだけど兄は顔立ちは整っている。そのため両親が死んでから19で大学に通いながらモデルを始めた。入学金は父と母方の兄妹たちが出し合ったという。それからと言うモノの現在兄は人気俳優だ。特に10代からの人気が多いらしい‥。まぁそんな多忙な兄は俺が休んだ点で家にいるわけはなく、ぼっちだ。ぼっち生活も慣れっ子だ。熱はもう微熱までに下がり2日間のベット生活は終わりをとげた。6:58p.m‥‥‥。おなじみのTwitterを開きつぶやく。『熱下がったなう( ・`ω・´)』数分かしたら必ずリプが返ってくるため一時停止だ。洗濯ばさみて止めてあったポテチとスマホを片手に持ってTVの前に座った。ランダムにリモコンのボタンを押してく。7時‥‥。たまたまつけた番組のCMが気になったためそのままにしていたところ、画面に大っきく『心霊特集~BEST100~』とタイトルが書かれていた。面白そう‥。不覚にもそう思った。映画館にいるような感じでポテチをつまむ。ポテチはポップコーンの代わりといこう。"デッデーン"よくあり気なホラー映画のBGMが流れる。映画ムードが漂う中、部屋の明かりを消す。もっと雰囲気を出した方が楽しめるし。『第100位 貞子』あれ?イキナリ、100位から貞子か。なんかスゴイ。自分のメガネが逆反射して薄くTVに写る。少しコワい。この番組を見続けて30分。さっぱり面白くない。全部作り物だろう。CGってスゴイ。あらためてそう思った。でも真実と嘘が交り合う最悪な物でもある、とも思った。73位まで来たところTVの電源が、突然、切れた。気象の原因だろうか?最近、大雨や雷がジャンジャンなっていた。でも今日は‥違う。アナログスタイルでTVを叩いてみた。だめだ。TVのプラグをもう一度接続させてみた。だめだ。とうとうぶっ壊れたか‥‥。暗い部屋でポツンと‥‥‥一人だ。立ち上がって電気をつけることにした。リビングの電気のボタンを押した。‥‥点かない。もう一回試した。‥‥だめだ。一体何が起こったのだろう。俺は窓の外を見て他の家は電気が点いてるか確認した。‥点いてるじゃないか。コレは俺の家だけなのだろうか?電気代だってちゃんと払ってるはず‥。そんな事を考えていたら突然TVに砂嵐が走った。地デジ化、液晶画面、超薄型のTVにも起こるものか‥‥。だが一回TVは消えたのにナゼ、勝手についたのか。どうしてか鳥肌がたった。TVのリモコンをテーブルから取ってTVの電源を消してみた。というか消えない。砂嵐はそのままだった。俺は少し怖くなった。もしかして‥‥呪い?そ、そんな非現実的なワケはないだろう。でももしそうだったら‥‥。さっきみたいな番組を見ていたから?そんな、ま、まさか‥‥。するとソレは突然の事だった。TVの画面がイキナリ光りだした。そして中から人の手が出てきた。え?人の手が出てきた?疲れてるのかな?錯覚だよね?頬をつねってみる。‥‥痛い。‥‥嘘だ。まさか。ソレは床に手を付けると上半身を出してきた。ソイツが手で来る度に部屋の電気がチカチカ言っている。まさに‥‥貞子状態じゃないか。俺は好奇心と恐怖心が一緒になりソレに触れてみたくなった。もしかしたら感触を感じず、ソレはただの夢か自分の非現実的な想像かもしれない。恐る恐る近づいてみた。冷や汗が額に垂れる。もっと近づこうと手を伸ばそうとした時だった。

「うわぁっ!」

ソノ物体が一気に全身ごと中から出てきたのだ。あまりにも驚愕で俺は尻もちをついてしまった。ソノ物体は数秒するとムクっと立ち上がった。この世のものではないのは確かだ。ただし幽霊とかそーゆう物じゃなくて‥‥なんだろう。ソレは真っ白な綺麗な長い髪に、キリッとした目に緑と赤のオッドアイ、華奢な体に、白い肌、まるで人形のようだった。

「理央のせいで転げ落ちてしまった!」

「それはコッチの台詞だ!」

あれ‥‥。何で俺、コイツと喋ってんだ。しかも何で俺の名前を‥‥。

「本田理央。洛岸高校一年生。174cm、3月12日生まれ、魚座、A型。好きな食べ物はポテチ。あだ名は『バカは風邪をひかない』趣味は出来もしないくせにテニス。私の名はミオ、死神だ。これから宜しく頼む。」

「誰が出来もしないくせにテニスだァァァァァァァ!」

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。

死神が来ちゃった。

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