第48話:策略案:オペレーション・バベル・キャット「天空の玉座」
1. 狂気の突貫工事
「なぜ嫌われたのか……。そうか、私の位置が低すぎたのだ。王とは常に高みにいなければならぬ!」という斜め上の解釈。
シグルド様は、魔王軍の全工兵部隊を動員し、城の中央広場をブチ抜いて全高100メートルの魔導キャットタワーを建設します。
材質: 龍の鱗を加工した超高級爪研ぎ柱と、天界の雲を固めた「究極のふわふわクッション」。
ギミック: 10メートルおきに設置された、自動で動く「魔導ねこじゃらし(対空迎撃機能付き)」。
2. 頂上での孤立
建設完了後、シグルド様は「これぞ家族への愛の証!」と、黒獅子の姿で最上階へ飛び乗ります。
しかし、ここで計算違いが発生。100メートル上空の強風と、魔導素材の「摩擦係数ゼロ」が災いし、巨大な肉球が滑って身動きが取れなくなります。
下を見れば、豆粒のように小さいリアナ様と子供たち。
「リアナァァァ! 高すぎて風が冷たい! あと、さっきから魔導ねこじゃらしが私の尻尾に反応して攻撃してくる! 助けてくれ、降りられないんだ!!」
雲の上から響き渡る魔王の情けない悲鳴。伝説の黒獅子は、今や「電柱から降りられなくなった巨大な子猫」と化しました。
3. リアナ様の決断
地上では、リアナ様が双眼鏡でその無様な姿を眺めながら、静かに紅茶を啜っています。
リアナ様: 「……あんな目立つものを作って。ご近所の魔王城の方々にどう説明すればいいの? 『うちの主人が巨大なタワーの頂上で震えています』なんて、恥ずかしくて言えないわ」
子供たち: 「パパ、あんなところで何してるの? 捨てられた黒猫みたいで、ちょっとかわいそうになってきた……」
4. 救出作戦(公開処刑)
結局、リアナ様が「はぁ……。夕食までに降りてきなさい」と、洗濯物干し用の魔法のロープを100メートル上空まで伸ばして救出することに。
魔界最強の黒獅子が、妻の魔法で吊り上げられ、芋虫のようにブラブラと揺られながら地上へ降ろされる光景。それは魔王軍の兵士たちの記憶に、恐怖ではなく「慈悲(と爆笑)」として刻まれるのでした。




