第46話:戦略案:オペレーション・ニャン「私こそがキャットキングだ」
1. 魔王軍、強制アップグレード
「リアナが望むのは、対話ができ、かつ猫の愛くるしさを備えた存在である」という誤った最適解に辿り着いたシグルド様は、全軍に**「魔導猫耳」**の装着を義務化。
骸骨兵: 骨の隙間に無理やり猫耳を装着。動くたびにカタカタと「ニャー」という電子音が鳴る仕様。
強面幹部: 筋肉隆々の四天王たちが、漆黒の猫耳をつけ、頬には魔導インクでひげを描き、真顔で「報告の語尾はニャンに統一。違反者は、摩擦係数ゼロの床での反復横跳び刑とする」と通達。
2. キャットキングの玉座
シグルド様ご自身は、他の雑兵とは一線を画すため、九つの尻尾(魔導増設)と、特注の黄金の猫耳を装備。
リアナ様が広間に入った瞬間、跪く数千人の軍勢が一斉に右手を招き猫のように掲げ、地鳴りのような重低音で唱和します。
「「「「お帰りなさいませ、ニャン(極低音)」」」」
その中心で、マントを翻し、威風堂々と玉座に座るシグルド様。
「リアナ。よく見ろ。この城に、もはや『ただの猫』などという劣等種が入り込む隙はない。この私こそが、猫の頂点——キャットキングだ」
……と、完璧なドヤ顔で言い放ちます。もちろん、語尾には「ニャ」を付けるのを忘れません。
3. 計算外の「愛の暴走」
しかし、ここでシグルド様の致命的なミスが発覚します。
リアナ様に褒められたい一心で、猫耳をつけた兵士たちが、次第に**「猫の習性」に引っ張られ始める**のです。
会議中に日向ぼっこを始める魔導師。
リアナ様のスカートの裾にじゃれつく暗黒騎士。
シグルド様が深刻な軍事報告をしようとすると、部下が「のどを鳴らす音」で内容が聞き取れない。
4. 嫉妬のビッグバン
最終的に、リアナ様が「みんな、耳が動いて可愛いわね」と兵士の頭を撫でようとした瞬間、シグルド様の独占欲が限界突破。
「貴様らあああ!!誰がその頭を差し出して良いと言った!!リアナの手を汚すな!私だけを、私という王だけを撫でろ!!」
と叫びながら、自ら四足歩行でリアナ様に突撃。兵士たちを威圧(物理)で蹴散らし、リアナ様の膝に無理やり頭をねじ込みます。
【結果】
リアナ様は、猫耳をつけたおじさんたちが乱闘する地獄絵図を前に、「……普通の猫がいい」と、昨日追い出したはずの野良猫を窓から呼び戻すのでした。




