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ドアマットヒロインに番と名乗る獣人がやってきた。あなたの番が迎えに来たって? 番ですか、そうですか。さようなら  作者: ひとみんみん


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6.「ソロ活始まります」

※本日、2回投稿してます。

こちらは2回目です。

 次の日から、多少作業するのに狭くても、自室で火種や魔力水を作る仕事をした。


 自分ではなんともないと思っていても、ダメだったのだ。

 一般の人と普通に接するのは早かったのかもしれない。

 前世を思い出して、実年齢よりも精神年齢が高くなったような気がしていて、それで大丈夫だと思ったけれど。


 もちろん、ミレーネさんにはしっかりと謝ったし、声をかけてくれたのに悲鳴を上げてしまった昨日の男の冒険者の方には、ミレーネさんを通じてちょっとしたお詫びのアイテムと手紙を渡してもらった。

 察するに新人の私を心配して声をかけてくれた親切な方だったろうに、悲鳴をあげてしまって申し訳ないことをしたと思う。



 ………………その内、細々した内職をこなしていると冒険者ランクが石級から、冒険者として最低限の鉄級になった。


 そして、このダンジョリアの街にあるダンジョンに入れるようになった。

 ダンジョンへの入り口はもちろん冒険者ギルドのすぐ側にあった。



「お気をつけてー」


 ダンジョンの入り口の門番に声をかけられて、私は頭を下げた。

 街の門と同じに石が組み合わされて作られたダンジョンの門をくぐると、そこはほのかに光るベージュとも白とも言い難い壁でできた不思議な空間が広がっていた。


「わぁ、すごい」


 初めて見るダンジョンの光景に、私は思わず声を上げる。

 4歳の時にお母様が死んで、それからずっと家の中で使用人のような事をしたりして過ごしていた私は、外に出たことがない。

 少なくとも、せっかく生まれたこの異世界で異世界らしい光景を見たのは生まれて初めてだった。


 ダンジョンの壁はほのかに発光しているのに目に痛くない。

 というか、目にはほのかに発光しているという認識なのに、ダンジョン内は非常にクリアに見えていた。


「ピィー!!!」


 鋭い声が響く。

 私がダンジョンに感動している間に向こうのダンジョンの曲り角の陰から、透明のゲル状生物が現れた。

 大きさは私の膝ぐらいまでだ。


 異世界ダンジョンあるあるで、腐るぐらいお馴染みのモンスターであるスライムの登場だ。


 私は、ギルドで貸してもらっている初心者用の杖を構えた。

 前世の学校の箒ぐらいの大きさはある杖だけれど、マジックアイテムだからなのかそこまで重くないし、自分の魔力が増幅される不思議な感覚もある。


「ファイヤーアロー!!」


 スライムの弱点属性は幸いな事に私の得意な火属性だ。

 私の杖からは十分な勢いと太さの火の矢が飛び、そしてスライムの核を撃ち抜いた。


 核を撃ち抜かれたスライムは光の粒子となって分解して消えて、後には魔石の欠片が落ちた。

 キラキラ光る魔石を床から拾って、これまたギルドから借りたマジックウエストポーチに入れた。

 自分の空間魔法にでもいれようと思ったけれど、まずは冒険初心者だ。

 ギルドの想定する動作をしてみた方が良いだろう。


 私はその日、ダンジョンの一階をウロウロしてスライムを狩り続けた。


 案外、モンスターを攻撃する抵抗はなかった。

 多分、魔法で倒しているから手ごたえもないし、前世のゲームみたいな不思議空間だと言うのもあるだろう。


 その日は空間魔法を戦闘に使うことはなかった。

 アイテムボックス程度の魔法は常時発動してアイテムを入れておけるけど、空間転移を利用して移動とかアグレッシブな事をすると、この町に転移してきたときのようにごっそり魔力が減るからだ。


 魔力のそこらへんは自分の体力と同じで、なんとかく余力が分かる。

 後、このぐらい魔力を使うと他の魔法が使えなくなるな、とかそんな感覚だ。


 空間転移の魔法を何度も連発できるなら、転生してくる前にやっていたオンラインゲームの中みたいにテレポ屋でもやって良かったんだけれど。


 そこら辺はミレーネさんに相談してみよう。

 特にあちらから空間魔法について聞いてくることもないという事は、こちらのアイステリア王国でも、移動手段として空間転移はあっても、あまり連発できるものではないという私と同じ認識なのかもしれない。

読んで下さってありがとうございました。

もし良かったら評価やいいねやブクマをよろしくお願いします。

また、私の他の小説も読んでいただけたら嬉しいです。

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