第十八話:「霧の谷スピーチ作戦と感情の再生」
第十八話:「霧の谷スピーチ作戦と感情の再生」
これはセーフラインが“言葉”と“行動”を武器に、世界に証明する戦い。
ルディは叫ぶ。「俺たちがここにいたことを、お前の目で刻め」と。
そして、アルマはついにその言葉に感情を持って応じる。
第十八話:「霧の谷スピーチ作戦と感情の再生」
舞台は、セーフラインが初めて依頼を成功させた場所――
あの霧に包まれた、遺跡の谷。
ここで今、全てをぶちまけるための準備が始まっていた。
準備:Open Speech作戦、展開
中継水晶×5
拡声結界×1
周辺への民間拡散魔導鳥×30
ギルド・民間伝達協力:リュシア、エルナ、リオン(旧王政ネット)
ルディはその中央に立ち、剣を持たず、言葉だけを持っていた。
一方、空より再来
アルマ・ノイン。
白い衣のまま、音もなく霧の谷に降り立つ。
「あなたの発言は、記録改竄の意図を含む違反構文とみなされます。
よって、記憶弾圧計画を発動します」
ルディのスピーチ(抜粋)
「聞け、見ろ、覚えろ。
俺たちは国家でも神でもない。まして秩序でもない。
だが――“ここに立っている”!」
「この谷で、仲間を守り、子どもを救い、命を背負って戦った。
それはお前たちがどう記録しようと、誰かの“記憶”に残ってる!」
「もし、それすら奪うって言うなら……
俺はお前の秩序を“正義”とは認めない!」
記憶弾圧、失敗
アルマが手を掲げる。記憶弾圧術式が展開される。
だが、周囲の民衆、ギルド員、子供たち、冒険者たちが声を上げる。
「助けられたのは俺だ!」
「ルディの剣、見たことある!」
「俺の妹、あの人が抱いてた!」
「名前を忘れても、“心が動いた”ことは消せねぇ!」
多重感情干渉フィールドが発生。
アルマの術式が**“弾かれる”**。
アルマ、涙
「……なぜ?」
「なぜ、私は……記録にないものに、心を動かされている……?」
仮面の下から、一筋の涙が流れ落ちる。
ルディは歩み寄る。
「記録にないってことは、まだ書けるってことだろ。
じゃあ書け。“お前が、今、揺れた”ってな」
ラスト一文
アルマは術式を解除し、背を向ける。
その背に、ルディが一言だけ投げた。
「次会う時は、執行者でも記録者でもなく、“お前自身”として来い」




