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第3-11 ドルシー逃げる

 レオの学園も長期休暇に入った事で、暫くは家族揃って王都の方で過ごす事になった。

 キング伯爵の下で大臣補佐として働くのも久しぶりだ。


「キング、ほんの少しだけ痩せたんじゃない?頑張ってるのね」


「みー」


 顔の肉が取れて来たお陰か、少しだけ目付きの悪さが軽減されている。

 ケイトと仕事をするのも久しぶりだ。


「ケイト、ごめんね。私がいない間大丈夫だった?仕事忙しかったんじゃない?」


「うーん……キングが寂しがって食が細くなって国王陛下が大騒ぎしたくらいかな?」


「あはは……それはそれは…………」


 この国大丈夫かな……?


「それよりも、猫達の女神様の事とか聞いても良いですか?」


「猫達の女神……ドルシーね。彼女がどうしたの?」


 と言うか、そんな渾名いつの間に広まっていたのか。


「ほら、皇帝から求婚されてて、自分が欲しければ国宝を寄越せとか無茶苦茶言ってるって!」


「ああ……うん」


「本当だったんだ……どうなるのか皆気にしてるんですよ」


 貴族の噂好きには困ったものだ。

 ルシオが何度もドルシーを迎えに来ては、四天王に追い返されている。

 ルシオも親と妹の間に入って相当参っているらしい。

 ――俺は見たんだ!猫が巨大化した!

 とか、嘘とも思えない表情で主張していた。相当お疲れなのね。幻覚が見え出すなんて。


 そして、遂には皇帝陛下自らがお越しになると言う噂だ。

 ドルシーは嫌がっていたが、国王陛下からのお達しもあったので、その日が来たら残念ながら我が家で匿うのは無理だ。

 一応、向こうも本人の意思を尊重してくれるとか、あんまり信じられない事を言っている。


「できる限り庇いたいんだけどねぇ……キング、どうにか出来ない?」


「みー?」


 キングは残念ながらよく分かっていない様だ。キングだってドルシーに撫でてもらうの好きなのにね。

 まあ、事情が分かっていたとしても関係が無い。

 キングはこの国の最大権力者でも、他所の国の人には関係ないんだものねぇ。


「ドルシーお嫁に行っちゃったら、もう撫でて貰えないのよ」


「みー……」


 そして、皇帝陛下とそのご子息が国に到着したと聞いた次の日の朝。


『探さないで下さい ドルシー』


 逃げた。


「何ですってー!?」


 トリーシャは置き手紙を見て、ワナワナと体を震わせた。


「ど、どうすれば!?セオドア様!?」


 セオドアを頼ろうとしたが、先程早朝にも拘らず来客があり、対応中だった。

 ソワソワしながら話が終わるのを待っていると、セオドアはいつに無く厳しい表情で、とんでもない事を告げた。


「ノルディア皇太子リアム殿下が今朝から行方不明になっているそうなので、探しに行きます」


 

 

 

 

いつも読んでいただいてありがとうございます!


ちょっと更新のんびりしてます。

未アップですが、女の子主人公のファンタジーを同時並行で書いています。

そっちは猫では無くオオカミが出て来ます。そして、ケモ耳で恋愛もありです。

今までは最初の一万文字だけ書き溜めて、その後はその都度考えながら書くスタイルでしたが、その作品は十万文字オーバーまで書き溜めてからアップするスタイルする試みです。

現在六万文字まで来てます!


オオカミも別に嫌いじゃない方は、心に留めといて貰えると嬉しいです꒰ ՞•ﻌ•՞ ꒱

まだ新作はアップ出来る段階じゃ無いのですが、事前アピールでした(^^)/

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