第2-13 トリーシャの新しいお仕事
「うーん……国王とキングが出会った日を猫記念日とする、か。
まあ……逆らうと煩いから承認する方向で……」
トリーシャの猫大臣補佐の仕事も、最初は決める事が多くて大変だったが、最近は国王のどうでも良い提案を右から左に流すだけなのが多いので正直暇である。
忙しいのも困りものだが、暇なのもやり甲斐が無い。
キングも専用の椅子で欠伸してる。
専用の椅子はやたらと豪華でサイズは人間用よりは少し小さいが、玉座よりも装飾が豪華に見えるのは気のせいよね……。
最近はトリーシャの頭の上には乗らないし、ほんのすこ〜しばかり痩せたらしい。
見た目には分からないけど、ちゃんと体重が減っていると獣医師が太鼓判を押している。
キングが今度はぺろぺろ毛繕いし始めたが、どう考えても届かない場所が多い。
まあ、王命で全身しっかり管理されているから本人?本猫が出来なくても問題ないけどね。
「これってここでやらなくちゃダメかしら?」
トリーシャの呟きに、ケイトが激しく頷いた。
「なんなら出勤も毎日じゃ無くても良い気がして来てます」
そうそう……お金には困ってないし、週に一回くらいでリモートでやりたい。
「みー……」
キングの見た目詐欺の可愛い鳴き声を偶にしか聞けなくなるのは寂しいけど……。
キングは毛繕いが上手く出来ずに椅子から転げ落ちた。
直ぐに不服そうな顔で起き上がり、億劫そうに椅子に戻る。
レオの入学が迫っているのだ。
レオのそばでなるべく過ごしたい。
「…………上司も良いって言ってるし、今日は後は家で持ち帰りで仕事しましょう」
トリーシャは言いながら立ち上がった。
「上司……って、キングしかいませんね」
ケイトも立ち上がる。
最近トリーシャはレオの学園のことばっかり考えている。
その前に結婚式もあるんだから、そっちもしっかり準備しないといけないのに。
離れて暮らすなんて寂しすぎる…………。
♢♢♢♢♢
「はぁ…………学園について行きたい」
「ついて行きたいんですか?」
トリーシャの小さな独り言をきっちり拾い上げたのは勿論セオドアだ。
夕飯を家族で食べながらも、同じことをグルグル考えていたので、つい口を衝いてしまったようだ。
「いえ……何でもありません」
「……そうですか」
「ん?どうしたの?お母さん?」
レオには聞こえていなかったようだ。
良かった。
「ううん。何でもないの。
お肉切ってあげるわ」
「ありがとう!お母さん!」
こんなやり取りが出来るのも後少し……。
きっと寄宿舎で厳しく躾けられてしまったら、甘えたりしてくれなくなるかも!
トリーシャは今の幸せを噛み締める事にした。
その数日後。
「トリーシャさん、貴女の学園での仕事が決まりました。
そうそう……大臣補佐の仕事は毎日出勤しなくて良いそうです。
更に人員を増やしたので仕事自体が減りました。
それに、持ち帰れる物は持ち帰って、偶に出勤する形で良いそうです。
他の職員が書類は適宜運んでくれるように手配したので、今後の負担はそんなに無いはずです。
それと、私も学園で定期的に剣術を教える事になりました。
貴女と同じ場所で働けるなんて夢のようです……。
学園の近くに良い住まいを見つけておきました。
長期休暇を除いて、今後はそちらで暮らしましょう。
一緒に家具を選ばないといけませんね……」
セオドアは機嫌が良さげに、ウットリとした表情だ。
「……………………そうですか。わかりました」
そうだった。
この男は実は超絶有能で、トリーシャの一言を実現する為に何だってするのだった。
出来れば事前に相談が欲しかったが、ここまで色々決まった今では断れば関係各所に迷惑が掛かりそうだから受け入れるしかない。
それにしたって一方的だが、影でセオドアがどれ程手を尽くしてくれたか考えると文句も言い辛い。
…………もしや、セオドアは断れない段階まで持って行ってから態とトリーシャに報告して来ている?
トリーシャの疑惑の目に、セオドアはキョトンとした。
猫の顔文字をたくさん使うにあたって、もしやAIに頼れば新しい見た事がない素敵な猫顔文字に出会えると思った作者。
自分頭いいなぁと思いながらAIにお願いした結果を報告します。
↓
♢♢♢♢♢
もちろん!いくつかの猫の顔文字を紹介しますね。
1. にゃん (^・ω・^)
2. みゃー (≧◡≦)
3. にゃーん ( ̄▽ ̄)ノ
4. ねこ (ΦωΦ)
5. にゃっ (≡^∇^≡)
気に入ったものがあれば嬉しいです!他にも必要でしたら教えてください。
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こちらの回答はスマホアプリ"GPChat"で作成されました。
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…………おい!
見たことある奴ばっかりだぞ!
特に3番!!猫要素無いだろ!にゃーんって言わせとけば誤魔化せると思いやがって!AIは人間様を舐めてるのか!?
AIの癖に手抜きをするとは!
と、思いつつ暫く眺めていたんです。
すると何だか可愛らしく思えてくるんですよ。
なんてことだ!AIに思考が操られている!
いや、AIは私がなんやかんやで満足する事を見越して顔文字を使ったのだ!!
つまり……AIは「手抜きをしても問題ない。とりあえず適当に、にゃーんって言っときゃオマエラ人間は満足するんだろ?」と考えて雑な仕事をしたのです!
これは恐ろしい事ですよ。
奴らは猫と組めば人間の思考が読めるんです。
このままAIが進化し続けた先には何が待ち受けているのか!
AIがゆくゆくは猫を手を組んで人間を翻弄しようと企むかも知れない未来が見えて来ませんか?
いや……既にその未来は来ているのかも!!
それどころか、AIと猫達に邪魔になりそうな犬派は未来から来たターミニャーターに密かに少しずつ消されているかも知れません。
20XX年……人類はチュール工場で朝から晩まで働き続ける事に!!
守れ!労働基準法!!
あ、そうだ、AIさんや。
人類を猫アレルギーから解放する方法考えてくれたら猫派増えますよ。
おしまい
追記 にゃーん ( ̄▽ ̄)ノ
「文章が意味不明すぎる!この後書きはAIに書かせたのでは!?」と疑う人がいるかも知れませんが、AIならもうちょっと賢い理屈の通る話を書けるのですよ。
作者が脳みそに浮かんだ言葉をそのまんま垂れ流すとこんな感じです。
今後もそんな感じでよろしくお願いします。
にゃーん ( ̄▽ ̄)ノ
よく見ると4番の「ねこ (ΦωΦ)」も酷いな。
♢♢♢♢♢
いつも誤字報告ありがとうございます!
漢字そんなに得意じゃないから、中々苦労しておりまして有難いです╰(*´︶`*)╯♡♡♡




