外の世界
「君の役割は見ることだ。」
低い身長似合わない、長い白色のコートを着た少女が低い声で言った。目にクマがあり、黒い長い髪もボサボサで充分な休憩が取れいていないことは誰が見てもわかる。私は心配の言葉はかけず、役割はそれだけなのかと問う。
「あぁ。それだけだ。何かしたくてもなにもできることはない。」
社長は冷たく言い放つ。
「いや、もう一つだけある。異物というのは申し訳ないが、いや。異物か。」
私は表情を変えないことを意識する。
「もし異物が出てきてしまったらその銃で撃ってくれ。」
異物とはになのか問う。
「わからない。以上な執着の強さの結晶なのか、突発的にできたものなのか、人なのか、力なのか。けど、世界を壊してしまうほどの災害をもたらすことには間違いない。あの世界から出てこれた人はいない。ただ注意しておいて欲しいだけだ。また後で会いに来る。」
コツコツコツ。黒い硬い靴を大きく鳴らしながらこの、白い研究室からでていく。音を鳴らすのはきっと、自分の心を律するためだろう。
「始めないと。私達の目的のために。」
きっともう社長は私達と思ってくれてはいないのだろう。過去の記憶や、私の名前さえ覚えていてくれてはいないのだろう。目が少し熱くなる。けど、それでもいい。私は鏡が目に入り自分に姿が見えた。
「社長の姿もだったけど、私もなかなかひどいね。」
目の下のクマ。私も相当ひどい。外に出ていないため肌も白いからより目立つ。私達の命はとっくに限界を迎えているのだろう。これが最後だろうか。最後にできたらいいな。
「苦しいことは全部夢だったなら。いや、せめて夢では幸せにありたいね。」
つぶやきは静かに消える。前なら必ず話した後に声が返ってきた。今は部屋に1人だからかえってくることはない。わかっている。けど、寂しくてしょうがなかった。
「必ず私が救うからね。」
この呟きも誰も返してはくれなかった。