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僕を知らない僕  作者: 太秦佑助
第二章
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【救世主 ウーク×メシア】

この物語はフィクションであり、登場する組織や人物は実在のものとは一切関係ありません。また、物語には独特な考えが表れますが、これは物語を読みやすくするための要素であり、私個人の信念とは異なります。この点を理解いただいた上で、物語をお楽しみいただければ幸いです。

汗臭い、男臭い、下水臭い匂いが男たちを包み込んでいた。服を着替えていてもなお、体に染みついた匂いは取ることができまい。そして、まだ服装を着替えていない男もいた。それは、メシアだった。ウークはそんなメシアに声をかけた。

「メシア、なぜ、着替えないんだい。これじゃ目立っちまうよ。」

ウークは息を止めながら、声を出したため、少し声が裏返ってしまった。

「嫌だ。ここには、みんながいるから。」

と、メシアはスーパーでお菓子を買ってもらえない子供のように駄々をこねる。

「なんでだよ。ここに女子なんていないだろ。ここは、男だけだぞ。」

とウークは少しメシアをからかった。

「それだよ。異性しかいないからだよ。」

メシアは頬を赤らめながら言った。

「異性?どういうことだよ。メシアはスパイで女ってこと?」

とウークは口を震わせながら言った。

「そうだよ。私は女なの。それが悪い?女にもね。国を救いたいのよ。」

メシアは口をとがらせて言った。

「女の子なのは、分かった。でも、なぜ国を救いたいんだ。一体、君は何者なんだ。」

とウークは目をまんまるにしながら聞いた。

「私は、メシア。ラテン語で『救世主』っていうの。でも、本当の名前は違う。本当の名前は思い出したくもない。私はあの方に救われた。そして、メシアという名前を与えてもらった。だから、私はあの方に恩を返したい。私はあの方に惚れてしまったから、あの方を救い出すためにここに来たの。あの方の願いは、国を救うこと。いや、世界を救うことなの。でも、私たちがいた時代にはそれを成し遂げられなかった。でも、ウーク。今はできる。あなたがいるなら、それを成し遂げられる。」

メシアが言うとウークは驚きを隠せなかった。

「河童じゃないのか。この戦いの勝利は、俺なのか。」

とウークは疑問をすぐに言葉にした。

「ええ。確かに、河童も必要だわ。でも、河童はただ『神』として民衆を従え、敵に恐怖を与えるための存在なの。でも、私はウークこそがこの戦いのカギになると思うの。『河童』なんて、嘘ついて、そこら辺の人にやらせとけば、民衆は勝手に信じ込むでしょ。でも、あなたみたいなバカは、私やみんなに必要なの。これからの和国を作るのはあなたしかいないの。」

メシアは目を潤ませながら言った。すると、メシアを残して、ウークはほかの男たちとともに部屋を出て行った。

「メシア、これに着替えろ。お前が女だったとしても俺たちの仲間だ。俺が戦いのカギかは知らないが、まずはここから逃げるぞ。」

と言いながら、ウークは扉を閉めるのであった。


次話、11月13日17時から公開予定です。

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