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疑惑は地下に

小太りの中年男性の言葉は衝撃的なものだった。

「何だって!? それはどういうことだ!?」

エアリアが思わず掴みかかり激しい口調で詰め寄る。

「ひえぇ……ごめんなさい、ごめんなさい!」

男性は情けない悲鳴を上げ、再び平謝りを繰り返す。

「エアリアさん、落ち着いてください。 これじゃあ話ができませんよ」

「あ、ああそうだな、すまない」

エアリアは掴みかかった手を話すと男性から少し離れた。



「すいません、詳しい話を聞かせてもらえますか?」

そうは言ったが、リオンも思うところがないわけではなかった。

一人だったら冷静な判断ができていたか分からない。

「それではこちらへどうぞ」

そんな思いをつゆ知らず少し明るい顔つきになった男性が階段の方へと歩いていく。

「私の名前はダートンと言います」

歩きながら自己紹介を始めたダートンに二人も後についていく。

「私はここの職員でしたが、半年前にマリーベートと名乗る魔族がやって来てここで新しい魔族の実験を行うと言ってきたのです」

階段を降りながらダートンは今日までの出来事を話していく。

機械化された魔族の調整作業、ガラン王都への偽装報告、町の住民への情報統制など様々なことを行ってきたらしい。



「そして三日前に実験体の最終調整ということで、全員地下の研究室で作業を行っていました」

言いながら、最初の受付のコンピューターを操作する。

すると隠された地下室への扉が壁から表れた。

「驚いたな……こんな仕掛けがあったとは……」

エアリアは地下への階段を見下ろし、舌を巻く。

「では、どうぞ」

ダートンはそのまま階段を下りていく。

二人がそれに続くと隠し扉が自動で閉まり周囲は真っ暗になる、がすぐに明かりが点き視界が元に戻る。

「ここが研究室です」

ダートンが扉を開き、二人はそれをくぐると驚くべき光景が広がっていた。



多くの人々がコンピューターに向かって何かの作業を行っている。

見える範囲のすべてが虚ろな目をしていて自分の意思が無いように感じられた。

「これは一体……」

「単純なデータ収集を行う班はああやって魔術で思考を制御されるんです」

ダートンは唖然としている二人に軽く告げさらに先へ進む。

「あの人たちは助けられないんですか?」

リオンの疑問にダートンは力なく首を振る。

「私では無理です、強力な魔術をどうすることも出来ないんです」

そう言って先へ進み、一番奥の扉を開けるダートン。

その先に待っていたのは初老の男性だった。


「お待ちしていました、私はミチターの町長です」

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